「リボ払い」はキャッシュレス決済の普及に伴い、問題視されています。
最初は少額だったのに、利息が膨らんで、気がついたら取り返しのつかないことになってしまいます。
このようなことにならないために、今回はリボ払いの怖さについてシミュレーションを交えながら解説していきます。

目次
リボ払いにするとポイントを付けてくれるのはなぜか
クレジットカード会社が、支払いをリボ払いに切り替えてもらおうとこぞってキャンペーン を打ち出しているのをご存じでしょうか。
「リボ払いにすると〇〇ポイントキャッシュバック 」などポイント付与などで誘惑してきます。
では、なぜポイントを付けてまでリボ払いにしてもらいたいのでしょうか。
当然、ポイント付与する以上に利息が高く付き、結果として儲かるからです。
しかし、「リボ払い」という言葉自体が親しみやすいためなのか、利用者は借金をしている自覚がないというのが実情です。
「毎月ちゃんと払っているから大丈夫」と安易に考えている方は非常に多いです。
もちろん、キャッシュレス決済自体が悪いのではありません。
問題なのは、購入できるお金が手元にないのに、物を買ってしまう行為です。
リボ払いはれっきとした借金であるということを認識する必要があります。
では、その怖さを実際の数値で確認していきましょう。
シミュレーションで見るリボ払いの実態
一般的なリボ払いの利息は年利15%程度です。
住宅ローンが1%前後、マイカーローンが2~4%程度であるのと比較すると、いかに高い金利であるかが分かります。
例えば、50万円を年利15%のリボ払いにして、毎月1万円の支払いをしたときにどうなるか考えます。
というと、返済回数は79回(6年7か月)で、返済総額はなんと78万9,414円です。
つまり、利息だけで78万9,414円-50万円=28万9,414円になります。
トータルで元金のおよそ1.5倍のお金を払っている計算になります。
もしもの時の返済対策はどうしたら良いか
シミュレーションの通り、毎月雪だるま式に利息は膨れあがります。
リボ払いをしてしまった時は、いかに早急に対処するかが大切です。
おすすめの手段は下記の2つです。

1. 親、兄弟などの親族にお金を借りて完済してもらう
背に腹はかえられません。
頼れるのであれば、頭を下げてでもお願いするべきです。
その後、親族に元本返済することはもちろんですが、利息分がないだけでもだいぶ違ってきます。
仮に「利息分も払って」と言われたとしても、精神的に楽ですし利息分はクレジットカード会社ではなく、親族の手元にいく方が良いです。
2. 月々の生活費を削って返済に上乗せする
生活費を見直し、月に5,000円でも1万円でも上乗せして返済できれば、期間・金額とも大幅に減少させることが可能です。
仮に、先ほどの50万円の年利15%のリボ払いを月2万円で返済した場合、返済回数は31回(2年7か月)で、返済金額は60万3,220円(先ほどは78万9,414円)になります。
劇的な改善がみられました。
リボ払いの支払期間中だけでもなんとか返済するためのお金を捻出しましょう。
リボ払いはこの上なく危険
リボ払いは仕組みを理解すれば、いかに危険なものかが分かると思います。
ご自身だけでなく、周りにリボ払いをしている人がいたら、すぐやめるよう忠告してあげましょう。(執筆者:1級FP技能士 椎名 隼人)