新型コロナウイルス感染症の影響で、家計の足しに在宅ワークを始める人や、パートを辞めて在宅ワークで仕事をしたいと考える人が増えてきました。
しかし、何の知識もないまま在宅ワークを始めて「思ったよりもお金が稼げない」と働き損になってしまう人もいます。
また「仕事以外に多額の費用を請求された」というトラブルも発生しています。
この記事では、在宅ワークのポイントを解説した厚生労働省の無料動画をはじめ、在宅ワーカーがトラブルなく仕事を進めるための基本知識を解説します。
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目次
1. いきなり仕事を受注する前に
これまでパート・アルバイトや会社勤めの経験しかなかった人が、いきなり個人で仕事を請けるのはトラブルの元になります。
在宅ワーカーは、会社員のように上司(クライアント)から指示された自分の作業をこなしておけば、自動的に報酬がもらえるというわけではありません。
クライアントによっては事前に「見積書」や「契約書」の提出を求められたり、仕事を終えても「請求書」を送らないと報酬が支払われなかったりする場合も多いのです。
在宅ワーカーの仕事の流れや報酬の請求手順、経費の扱いなどは、会社員時代とは大きく異なっています。
個人で仕事を受注する前に見ておきたいのが、厚生労働省の「自営型テレワークを学ぶ<Eラーニング>」です。
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在宅ワーカーの初心者が知っておくべき基礎知識が、短い動画でわかりやすく学べる動画です。
2. 初心者ワーカーを騙す業者に注意
インターネットで「在宅ワーク」と検索すれば、さまざまな仕事紹介サイトやクラウドソーシングサイトで仕事を見つけることができます。
「初心者歓迎」や「主婦歓迎」など「未経験でも取り組めそう」という仕事案件も多く、簡単に在宅ワークを始められそうです。
しかし、中には経験の浅い在宅ワーカーに相場よりも格段に安い報酬しか払わなかったり、高額な登録料や教材費を請求されたりするケースもあります。
このようなトラブルを事前に避けるためには、「自営型テレワーカーのためのハンドブック」を一読しておくことをおすすめします。
特に「第4章:在宅和亜子さんのトラブル例と対応策」は必読です。
参照:厚生労働省 ホームワーカーズウェブ「自営型テレワーカーのためのハンドブック」
3. ガイドラインを知ることで悪徳業者を見抜ける
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厚生労働省では、在宅ワーカーに仕事を発注する側である注文者や、クラウドソーシングサイトの仲介業者に対しても、在宅ワーカーを適正に扱うようガイドラインを示しています。
このガイドラインを知っておくことで、
「明示していない条件を確認しよう」
というように、自分で仕事の良し悪しを見極めて受注するかどうかを判断できるようになります。
参照:厚生労働省 ホームワーカーズウェブ「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」
4. 損をせずにきちんとお金を稼ぐために
新型コロナウイルス感染症の影響で、在宅ワークを始める人が増加しています。
しかし、在宅ワークに不慣れな未経験者を安く使い倒そうという業者も、残念ながら存在しています。
不当に安い報酬でたくさんの仕事をさせられたり、いったん納品したにもかかわらず報酬が支払われなかったりというケースもあるのです。
せっかく在宅ワークを始めたのに、パートの時給の方がマシだったという事態にもなりかねません。
労働に見合ったお金を稼ぐためにも、必要な知識はしっかり身に着けておきたいです。(執筆者:久慈 桃子)