子どもが小学校高学年くらいになるとスマホを持たせるようになるご家庭が多いと思います。
そのくらいの年齢からひとりで留守番できるようになり、安全性のためにそろそろスマホを持たせようかと考えるからです。
わが家でも子どもが小学5年生になった時に初めて前述の理由でスマホを持たせました。
では、お子さまに持たせるスマホのプランはどのようなものがよいのでしょうか。

目次
大手キャリアのキッズ携帯プラン
まず思い浮かぶのは、docomo、au、ソフトバンク(以下、大手キャリア)が提供しているキッズケータイではないでしょうか。
月額基本料金500円ほどで契約できます。
docomoはキッズ携帯プラン単独では契約できません。親機種にdocomoの契約が必要になります。
キッズ携帯プランはお手頃価格で利用できますが、格安SIMプランに比べると親の回線の基本料が高いので、毎月の通信費は全体的には高くなります。
au、ソフトバンクはキッズプラン単独の契約もできますが、親の機種が同一キャリアでない場合には機能が大きく制限されます。
シェアプランを利用する
シェアプランとは、データ容量を複数の端末でシェアできるプランのことです。
たとえば、スマホとタブレットや、家族間でデータを分け合えます。
それぞれで契約するよりも、1契約でデータ容量を分け合ったほうがコスパが良くなるという点がシェアプランの長所です。
コスパがよくなる事例
ある格安SIM会社で奥さまが毎月2GB・ご主人14GBで契約した場合、別々に契約すると、奥さま1,380円・ご主人3,580円の合計16GB・4,960円かかります。
シェアプランで契約すると、SIMシェアプラン20GBのプランで毎月4,280円です。
シェアプランのほうが毎月680円安くなり、GB数は4GB多く使えます。
SIMの種類や枚数に応じて追加料金が発生しますが、だいたいSIM1枚につき200円~1,000円程度です。
このシェアプランをお子さまのスマホに利用するという方法があります。
大手キャリアにもシェアプランはありますが、親のスマホも同一キャリアにするとスマホ代が割高になってしまいます。
従って、格安SIMサービスをおすすめします。
格安SIMサービスへの乗り換え
これを機に「大手キャリアから格安SIMサービスに初めて乗り換える」という方もいると思います。
乗り換え方法は簡単です。携帯電話に挿入されているSIMカードを入れ替えるだけで乗り換え完了です。
ただし、1点だけ注意点があります。
格安SIMを使うには格安SIM対応の機種が必要だということです。
それまで使っていた回線とこれから使用しようとするキャリアの回線が違う場合にはSIMロック解除の操作が必要です。
機種によってはロック解除ができない場合もあるので、その点をよく確認しましょう。
「SIMフリー」と言われる機種はこの注意点には該当しませんので、よく分からないという方や乗り換えの際に新たな機種を購入される方にはSIMフリー機種の購入をおすすめします。
格安SIM対応機種をさらに安く準備する
機種を新たに購入する場合に安価に手には、中古品のスマホを購入するという手段があります。
中古品であれば5,000円以内のももあります。
中古のスマホは多く出回っていますが、
・ 一部機能(Wi-FiやBluetoothなど)が作動しない
ことがありますので、購入の際には保証期間・保証範囲・問い合わせ先を必ずチェックしておきましょう。

電話番号がなくても使えるLINEモバイル
格安SIMを使う場合には、
・ 携帯番号がないタイプのSIM
のいずれかを選択できます。
携帯番号があるSIMのほうが料金は高くなります。
お子さまが使うスマホの通信料をより安くしたいのであれば、携帯番号のないSIMを選択し、LINEやFacebookアプリなどの使用をおすすめします。
お子さまにスマホを持たせるのが安全上の理由で連絡をとるのが目的であっても、チャットやアプリ通話で十分に対応できます。
チャットアプリは複数ありますが、なかでも親自身がよく使い使用方法を熟知しているLINEアプリをデータフリーで使えるLINEモバイルがおすすめです。
LINEを使用する場合、通常は本人確認作業が必要であるため、電話番号かFacebookアカウントが必要になりますが、この場合にはその必要がありません。LINEモバイルの最安プランは月額600円です(令和2年10月18日時点)。
お子さまによっては初めてのスマホへの興味からさまざまな機能を試すこともあり得ます。
LINEにはオープンチャット機能というものがあり、そこから不特定多数の人と交流できます。
LINEを使用する場合には、トラブルに巻き込まれないように親御さんの監視の目も必要です。
格安SIMのシェアプランで固定費削減
日中にあまりデータ容量を使わずにすむ家族がいる場合には、格安SIMのシェアプランを利用し、子供とデータ容量を分け合えるプランにしておくと安価に利用できます。
通信費のコストを下げられる = 固定費の節約です。
家計の節約は固定費からと言われますので、今回おすすめしたプランを参考にしてみてください。(執筆者:1級FP、CFP 五十嵐 悠太)