先週は、下げ基調となるか高値圏でのもみ合いを継続するかの見極めの週となるところでしたが、結果的に反発して始まるも想定通り上げきれずミニBOX内で揉み合い、前週と同じく25日線をサポートラインとするような形で膠着感が継続した一週間と考えられる動きとなりました。
先週の動きで久しぶりに現在値の上に窓を置いて上に抵抗帯を作る形となり、下に窓を残して窓を切り上げるという流れに変化が起きるかもと思わせる形状を作りました。
この上の窓がどのような存在となるのか注意深く見ていきたいと思います。
目次
不可解な日本市場
ファンダメンタル的には、全日空の大幅赤字やJRなども同じように赤字のIRが出ていますが、マーケットの反応はとても薄く悪材料に対しての影響がほぼ出てこないという状況です。
チャート上の出来高を見る限りマーケット参加者は様子見体制となっているのではと考えられ、押す要因に対しては日銀による買い支えによって押し切らないという動きになっているように見受けます。
国によって買い支えられている日本市場を海外投資家はどのように見ているのか興味深いところです。
そして為替が円高に進行して104円台を推移しています。為替との連動性も大きく崩れています。
輸出企業の利益圧迫は目を見張るものがある状況で、この株価を維持していることは不可解極まりない状況です。
ファンダメンタル的には下かなと考えるのが妥当なのですが、週足や月足を見たときに膠着感が強い形状となっており、チャート的には上もあり得る形状となっています。
私の中では、10月の決算発表から動きが出るかもと考えていましたが、ここまで膠着感が続くと動きが出るのか正直微妙な気分です。
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現状分析
5日線
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膠着感たっぷりの動きで毎日向きを変えるというまさに小幅なもみ合いを示しています。
位置に関しては窓を空けて下に乖離して週末入りとなっています。
25日線
変わらず上向きを維持しています。
しかしいつ向きを変えてもおかしくないところにいると考えます。
位置も上を何とか維持していますが、こちらもいつ触れたり割り込んだりしてもおかしくない位置取りとなっています。
75日線
変わらず上向き 上への乖離を維持しています。
週末の足型としては、木曜と金曜と陰線のコマで25日線と5日線に挟まれはめ込んでる状況で揉み合い離れ待ちのように見受けます。
トレンドライン
下に関しては、7月31日と10月2日の安値を結んだ切上がりのラインが気にすべき位置まで近づいてきています。
横軸としては、10月7日か8日の窓が16日には埋めたもののまだ抵抗線として意識されそうな気配で現状ミニBOXの下限になっているように見受けます。
上に関しては、10月9日の横軸と前々からの切上がりの上値抵抗線が気にされてくると考え、切上がりのウエッジが形成されていると考えます。
テクニカル指標
一目均衡表
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まだ強さを意識する形状を維持していると考えます。
今後、遅行線と日々線の関係をしっかり見ていきたいと思います。
ボリンジャーバンド
バンドは概ね横に推移しBOXを意識させる形状であると考えます。上放れの可能性を強めの形状と考えます。
スローストキャスト
方向感なしの膠着感を示しています。
総合判断
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現状膠着感が高まっている状況でこの狭いレンジのもみ合いがいつまで続くのか見極めのタイミングは近くなっていると考えます。
今週一週間は、おそらく材料への反応は薄く米国の大統領選挙明けまでは様子見が大方の見方となりそうですが、週後半の決算で反応するかも注目してみたいと思います。
そして、世界的にコロナの感染拡大が最高人数の更新が起きており経済を止めることが再度起きるのかも注目ポイントとなりそうです。(執筆者:城 晶子)