洗濯機は、私たちの生活には欠かせない家電の1つです。
日常において使用頻度も高く、毎日のように利用している人やなかには1日に何度も利用する人もいるかもしれません。
その洗濯機ですが、実は結構な電気代と水道代がかかっているのをご存じでしょうか。
そこで今回は、洗濯機の節約術について紹介します。毎日の積み重ねが大きな費用の節約へとつながります。
あなたの普段の使用方法とぜひ比較してみてください。
目次
洗濯機の水道光熱費は年間約8,000~1万5,000円
まずは気になるのが、洗濯機の電気代や水道代はどのくらいかかるのかという点です。
使用する洗濯機にもよりますが、次の図を確認してみてください。
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※ 目安単価:電力料金27円/kWh(税込)[家電公取協調べ。2014年4月改定]、水道料金・下水道使用料260円/m³(税込)〈内訳:水道料金136円/m³(税込)、下水道使用料124円/m³(税込)〉[日本電機工業会調べ。2019年10月現在]で計算。
こちらはPanasonicのドラム式とタテ型の洗濯機を比較したものです。
洗濯1回あたりの水道代と電気代は、
水道代:約21円
電気代:約1.9円
【タテ型洗濯機】
水道代:約39円
電気代:約2.7円
となっています。
これをもとに1年間毎日1回使用した場合の水道代と電気代を算出してみると次の通りです。

ドラム式とタテ型によって金額に差はあるものの、年間で考えるとどちらも決して安い金額ではないことがお分かりいただけると思います。
また、年式の古いタイプのものを使用している場合には、消費電力や1回の稼働時間も多くなるためにこの金額よりもさらに高くなることが予想されます。
たとえば、10年程前の旧タイプの洗濯機と現在の最新型の洗濯機を比較すると電気代には1.5倍ほどの差があるものもあるようです。
では、この洗濯機の水道代と電気代はどうすれば節約できるのでしょうか。
次で詳しく紹介します。
洗濯機の水道光熱費の節約術
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普段あなたが良かれと思っている使用方法、実はそのやり方が節約とは反対に「浪費」になってしまっているかもしれません。
いま一度、普段の使用方法と比較してみることをおすすめします。
お風呂の残り湯の活用は誰もが知っている節約術ですが、ここでは意外と知られていない節約術を紹介しましょう。
【節約術1】洗濯物が少ない日には翌日にまわす
洗濯物は少量を毎日洗うよりも、できるだけまとめ洗いしたほうが電気代も水道代も節約できます。
経済産業省が発表しているデータによれば、洗濯機容量の4割を入れて洗った場合と、8割で2日に1回ペースで洗った場合では年間光熱費に約4,000円の差が出ると示されています。
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しかし、まとめ洗いをすると言っても、洗濯物の詰め込みすぎは厳禁です。
洗濯物を詰め込みすぎてしまうと、洗浄力が落ちてしまい水道代も電気代も却ってかさんでしまいます。
洗濯物は洗濯機の企画容量の8割が理想とされているので、洗濯物の量も意識してみるようにしましょう。
【節約術2】重たい衣類は洗濯機の下へ入れる
意外と知られていないのですが、節約するためには洗濯物を入れる順番も重要です。
バスタオルやシーツ、デニム等、重たい洗濯物をいっしょに洗う場合には洗濯機の下のほうに入れるように意識してみてください。
重いものを下に入れることによって効率よく遠心力がかかるため、電気代の節約を期待できます。
また、ブラジャーなど変形しやすい小物を上にすれば傷みの軽減にもつながるので一石二鳥です。
【節約術3】スピードコースを活用する
洗濯機を利用する際に習慣的に「標準コース」や「お任せコース」を選択しているという人も多いのではないでしょうか。
しかし、最近の洗濯機の性能は上がっているので、短時間でも十分に洗浄してくれるようになっています。
軽い汚れ程度であれば「標準コース」ではなく、
のも1つの方法です。
必要な水量が減り、洗濯機の稼働時間も少なくなるため、光熱費節約につながります。
洗濯機の種類にもよりますが、
場合もあるようです。
ただし、肌が敏感な人は洗剤の洗い残りによって肌荒れしてしまう場合があるかもしれません。
洗剤によっては、すすぎ1回洗いに対応している商品もあるので、コースに応じて洗剤も使い分けるとより安心です。
【節約術4】洗剤の量を適量にする
洗剤の量が多いと洗浄力もアップすると考えている人は少なくありませんが、実はこれは間違いです。
洗剤の量が多すぎるとその分のすすぎの回数が多くなってしまうため、洗剤だけではなく水道代と電気代も余分に消費してしまうこととなります。
また、スピードコースの活用で前述したように、洗剤の洗い残りで肌荒れを招いてしまう可能性もあります。
洗剤は何となくの目分量ではなく、適量であるかをしっかりとチェックするようにしましょう。
乾燥機能付き洗濯機を使用している人はここにも注意
近頃は洗濯機と衣類乾燥機が一体となった製品も多く販売されています。
洗濯物を干すのは意外と手間がかかってしまうので、時短を求める人にとっては救世主的存在でしょう。
しかし、この乾燥機能には意外と電気代がかかるのです。
乾燥機能を使用する人は次のポイントもチェックしておくようにしましょう。
節約に向くのは「ドラム式 × ヒートポンプ」タイプ
洗濯乾燥機には、大きく分けると次の3タイプがあります。
「ドラム式 × ヒーター式」
「ドラム式 × ヒートポンプ式」
タテ型洗濯機に多く見られるヒーター式とは、ヒーターで温めた約100度の熱風を用いて洗濯物を乾かすのが特徴です。
日本では「タテ型 × ヒーター式」が多く見られますが、タテ型は横回転の遠心力を用いるため乾燥に時間がかかってしまうほか、電気代もかさんでしまうというデメリットがあります。
また、熱風温度が高いため、衣類が傷みやすいのも難点です。
一方のヒートポンプ式は、湿気を除湿する65度ほどの熱風で衣類を乾燥させるのが特徴です。
ヒーター式よりも温度が低いため衣類が傷みにくいほか、少ないエネルギーで効率的に熱エネルギーを集める省エネ性能であるため、ヒーター式よりも電気代が安く済むのが特徴です。
商品やメーカーによっても異なりますが、「タテ型 × ヒーター式」は「ドラム式 × ヒートポンプ式」の2倍近くの電気代がかかってしまうケースもあるようです。
参照:価格.com
乾燥容量も要チェック項目
乾燥機能の付いている洗濯機には、一度でどのくらいの洗濯物の乾燥が可能かを示す「乾燥容量」というものが設定されています。
洗濯容量については前述しましたが、乾燥容量は洗濯容量よりも少なく設定されているのが一般的です。
乾燥機能もいっしょに利用する場合には、効率よく乾燥させるためにも洗濯容量ではなく乾燥容量を優先することが大切です。
乾燥容量をオーバーしてしまうと、生乾きになってしまったり、時間がかかって電気代がかさむことが考えられます。
使用頻度が高いだけに小さな節約が大きな節約になる
私たちが普段何気なく使用している洗濯機には意外と光熱費がかかっています。
使用頻度が高いだけに、少しの節約がのちに大きな節約へとつながっていきます。
紹介した節約術はどれもそれほど労力のかかるものではありません。自身にとって負担のない節約術を見つけて実践してみてください。(執筆者:元銀行員 吉村 みき子)