「家計の節約は固定費から」と言われるほど、家計の見直しの際には固定費の見直しが欠かせません。
「固定費」とは、住居費や保険料や光熱費など、毎月コンスタントにかかる費用のことです。
誰しもが毎日利用する「光熱費」の見直しはどうすればよいのでしょうか。

目次
電力会社の変更は意外と簡単
固定費の中でも、電力会社を変えることで節約できる可能性が高いのが「電気代」です。
では、電力会社を変えたいと思った場合には、何から始めればよいのでしょうか。
Step 1. スマートメーターかどうかを確認
まずは自宅に設置されている電子メーターが、スマートメーターかそうでないかを確認しましょう。
電子メーターとは使った電気量を計測するメーターのことで、家の外に設置されています。
以前はアナログ表示が多かったですが、2016年以降、電力の自由化に伴いスマートメーターの設置が必須になりました。
そのためデジタル表示のものが普及しています。
電力会社の変更にはスマートメーターの設置が必須条件であるため、まずその設置状況を確認します。
自宅に設置されているメーターがアナログメーターであった場合には、お住まいの地域の電力会社に電話して交換を依頼しましょう。
なお、東京にお住まいの場合には東京電力に依頼します。交換に費用はかからず、作業も30分程度で終わります。
Step 2. 電気量明細書を確認
スマートメーターの確認や交換が完了したら、毎月の電気の明細
します。
「電力会社 比較」で検索しましょう。
「お住まいの地域の郵便番号」と「いま使っている電気使用量」を入力するとおすすめの電力会社が何社か出てきます。
その中から自分にあったプランを見つけましょう。
・ 電気を使うたびにポイントを付与してくれる
会社などもあります。
Step 3. ネットで自分に合う電力会社を検索
たとえば、ある電力会社では契約するだけで高額ポイント、毎月の電気使用料によってポイントを付与してくれるサービスをしています。
まずは自分にあったプランをみつけましょう。
自分に合った電力会社が見つかったらネットで申し込みます。必要事項を入力すれば、あとはすべて電力会社で手続きしてくれます。
電力会社の変更は非常に簡単にできます。
電力会社変更の節約効果

電力会社を変更すると家計にどのくらいの節約効果があるのでしょうか。
毎月500円ほどです。「それだけ?」と思われるかもしれませんが、年間で見ると6,000円、5年間で3万円です。
長い目でみれば確実に節約できます。しかも、前述の通り、電力会社の変更に伴うコストはかからないので変更して損はありません。
使用感は変わらないうえに一度変えるだけで効果はずっと続きます。
電力会社の変更の際の注意点
電力会社を変えるうえでいくつかの注意があります。次に該当する方はご注意ください。
(1) 集合住宅に居住していてアナログメーター
集合住宅ではスマートメーターに交換できないこともあります。管理会社に事前に確認しましょう。
(2) 賃貸住宅に居住していてアナログメーター
賃貸住宅でもスマートメーターに変えることは可能ですが、後でトラブルにならないためにも建物の所有者や管理会社には事前に確認しましょう。
(3) 電気とガスがセットになっているプランをすでに利用
変更することによって損をする場合もありますので、しっかりとシミュレーションして効果を確認しましょう。
(4) 電力会社のキャンペーンを利用する
キャンペーンの内容によっては安くなるのは初年度のみで、次年度以降は現在より高くなる場合があるのでキャンペーン内容をしっかりと確認しましょう。
電力会社変更をできない場合の固定費節約3つの方法
電力会社を変更せずに、固定費を節約する3つの方法を紹介します。
(1) 食洗器を使う
家庭における水道代が最もかかっているのがキッチンです。食器洗い時の水道使用量は、お風呂を毎日貯めた場合以上に多いです。
食洗器の使用は水道代の節約に大きく貢献します。食洗器を使うと、水を流して食器洗いをする1/10の水道量ですみます。
また、お湯で食器を洗っている場合にはガス代も意外とかかっています。
という方もいらっしゃいるほどです。食器洗いの際にはそれほど水道代とガス代を使っています。
いま住んでいる家に食洗器を置けるスペースがないという方もいるかもしれません。
それでもすぐに諦めないでください。シンクに板を置くなどするとスペースを確保できます。自分では判断できない場合にはプロに頼るのも手です。
ネット通販や大手家電量販店よりもいわゆる街の電気屋さんなどの住宅設備を扱っているお店に相談してみることをおすすめします。

(2) 止水栓を調整する
水道代は使えば使うほど価格帯が高くなります。使い過ぎを防止するために水道の量を調整しましょう。
止水栓を調整すればよいだけです。止水栓は水道蛇口の下にあるキャビネット等を開くと見つけられます。
その
です。
止水栓が分からないという方は、節水泡沫アダプターなどの「節水機能のあるキャップ」を蛇口に取り付けるという方法もあります。少なめに出るように設定することで使い過ぎを防げます。
(3) 節水シャワーヘッドを使う
お風呂のシャワーには節水シャワーヘッドを使いましょう。
節水シャワーヘッドを使った場合の毎月の節約金額は300円程度です。年間3,600円、5年間で1万8,000円と長い目でみれば着実に節約できます。
まさに「塵も積もれば山となる」です。
節水シャワーヘッド本体は2,000円以下で購入できるものがたくさんあります。高価なものではなくても節水効果は十分に得られます。
電力会社を変更できれば毎月が節約
以上、家計における固定費の節約ポイントを解説しました。
電力会社を変更できる場合には、ネットで自分にあったプランを検索してみてください。調べてみるときっと変更したくなると思います。
残念ながら変更できない場合には食洗器や節水シャワーヘッドの導入、止水栓の調整を検討しましょう。
電力会社の変更ができたうえにそれらを導入できればベストです。
最初は面倒に思うかもしれませんが、一度変更すれば、毎月のコストは必ずマイナスになります。
その分、好きなことにお金を使えますし、未来のために投資できればもっとよいですね。(執筆者:1級FP、CFP 五十嵐 悠太)