2020年も残すところあとわずかとなりました。
仕事納めや年賀状作成、クリスマスや年越し準備など何かと慌ただしい12月ですが、余裕を持って行動することで気持ちよく新年のスタートを切りたいものです。
そこで今回は、家計の観点から年末までに済ませておきたい6つの行動リストについてご紹介します。
ここで紹介する行動リストを年内のうちに済ませておけば、2021年のお金の貯まり方も変わってくるはず。
「来年こそはしっかり貯蓄したい!」という方は、ぜひチェックしてみてください。
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目次
1. 駆け込みふるさと納税
ふるさと納税は、自分が生まれ育った地域や応援したい自治体を選んでお金を寄付する制度です。
確定申告などで手続きをすると、所得税の還付と住民税の控除といった税制面での優遇措置が受けられ、実質2,000円の負担金で返礼品を受け取れる仕組みとなっています。
寄付金額は所得によって年間上限が定められていて、年内の受付期間は、12月31日まで。
そのため、今年の枠がまだ残っている人はぜひ忘れないように寄付しましょう。
またその際、クレジットカード払いであれば決済日は寄付日付近となりますが、振込の場合は時間や曜日によってズレる場合があり、年内着金とならず来年分になってしまう可能性もあるので注意が必要です。
そのほか人気の返礼品は予定日よりも早く締め切ってしまう場合もあるため、早めにチェックしておくようにしましょう。
2. 医療費控除の計算・確認
医療費控除には、通常の医療費控除のほかにセルフメディケーション税制と呼ばれる特例も存在します。
・ 通常の医療費控除
→ 年間で支払った医療費が10万円(総所得金額が200万円未満は5%)を超えた部分が、所得より控除される
・ 医療費控除の特例(セルフメディケーション税制)
→ 対象の市販薬の年間支払いが1万2,000円を超えた場合、その超過分が所得より控除される
このどちらかを選択して適用する流れとなっていますが、いずれも医療費控除の計算は1月1日から12月31日までに支払った費用が対象であり、確定申告にて申請を行います。
そのため、12月の早い段階でどれだけの額となっているのかを仕分けして計算しておけば、確定申告の時期に「あともう少しで控除できる金額だったのに…」という残念なケースも防げるようになります。
もしも通院を先送りしていたり、常備薬を切らしていたりするものがあれば、医療費控除も念頭に入れて早めに行動するようにしましょう。
3. クレジットカードやポイントカードの見直し
普段財布をこまめに整理しない人は、新年を迎えるにあたって財布に入っているクレジットカードやポイントカード、デビットカードなどを本当に必要なものか1度見直してみるようにしましょう。
有効期限切れのものや、使っていないカードは紛れていませんか?
そのほか、入会費無料や入会キャンペーン特典でカードを作成したものの、なかには初年度だけが年会費無料で2年目からは有料となっているものもあるかもしれません。
その場合は年会費が落とされてしまう前に、早めに解約の手続きを済ませるようにしましょう。
財布の中身が整理できれば、財布の中にどれぐらい入っていていくら使ったのかの把握し支出管理しやすくなるため、浪費癖も改善できるかもしれません。
4. 来年度の予算や目標の計画立て
来年の目標貯金額はいくらか、リフォームや車購入などの特別費の予定はあるかなど、新年を迎えるまでにある程度見通しを立てておくのも大切です。
1年がスタートする前に設定すれば、年間を通して目標を意識しながら行動できるようになります。
予算や目標の計画が立てられたら、家族間で共有するのもおすすめです。
また、家計簿帳をつけている人の場合は、新年すぐにスタートできるよう今のうちから来年度の家計簿帳を購入しておくようにしましょう。
5. 来年度の働き方についての計画立て

パートやアルバイトなど、現在扶養内で働いている場合、来年以降の働き方についても1度考えておくことをおすすめします。
年収103万円以下を対象とした「配偶者控除」内で働くのか、それとも年収103万円~201万円以下を対象としている「配偶者特別控除」内で働くのか。
しっかり計画立てて年初より行動しないと、来年度後半に差し掛かった際に「このままのペースで働いてしまうと扶養から外れてしまうかも」なんてことにもなりかねません。
また働き方をあらかじめ計画しておくと、来年度のおおよその収入や貯金目標も立てやすくなります。
新年度を迎える前に、今一度家族で話し合っておくとよいでしょう。
6. 家にあるものの断捨離・売却
年末に大掃除や断捨離をする人も多いですが、貯蓄体質になるためにはこの行動もとても大切です。
部屋が物で溢れてしまっていると、同じものをついうっかり購入してしまったり、何がどれだけあるのかも把握できないままとりあえずで買ってしまったりが増えてしまい、無駄な出費を招いてしまいます。
そのため、新年を迎えるにあたって1度家の中の物を断捨離して整頓するよう努めてみてください。
要らない服や家具なども、フリマアプリを利用すれば意外といい金額で売れる場合もあるので、そうなれば一石二鳥です。
早めの行動で来年こそは貯蓄体質を目指そう!
年末年始は何かとドタバタせわしないため、時間だけでなく心にも余裕がなくなってしまいがちですが、今のうちから取り掛かれば気持ちもスッキリ、新たなスタートダッシュが切れるはずです。
ここで紹介した行動リストは、ちょっとした時間と心の余裕があればだれでも取り掛かれるものばかり。
来年こそは貯蓄体質になれるよう、早速明日からでも実践してみてください。(執筆者:元銀行員 吉村 みき子)