シンプルでオシャレなデザインで定評のある無印良品が、月額定額サービスを始めました。
対象となる商品はベッド・デスク・チェア・収納家具なので、新生活を始める方はもちろん、自宅で仕事をこなす方がワーキングスペースを確保するにあたっても使い勝手が良さそうです。
商品はもちろん新品です。詳細と注意点、お得度の見極めどきを調査してみました。
目次
無印良品の「月額定額」とは

無印良品の「月額定額」とは、暮らしの基本となるベッドやデスク、収納家具など一部の対象商品をの中から必要なモノを必要な期間使える「買っても良し」「借りてもよし」の新サービスです。
まずはサービスの概要を確認しましょう。対象商品は次の4点13種です。
1. 脚付マットレス・高密度ポケットコイル

≪画像元:良品計画≫
スモール、シングル、セミダブル、ダブルの4サイズで、高さと奥行は全て198 × 26cmですが、次の通り幅が異なります。
スモール:83cm
シングル:98cm
セミダブル:120cm
ダブル:140cm
2. デスク

折りたたみテーブル:幅120 × 奥行70 × 高さ72cm
木製デスク:幅110 × 奥行55 × 高さ70cm
3. チェア

ラウンドチェア・オーク材:幅45 × 奥行51 × 高さ77cm
ラウンドチェア・布座:幅45 × 奥行51 × 高さ77cm
ワーキングチェア・背座ワイドタイプ:幅59.5 × 奥行56.5 × 高さ83.5cm
4. スタッキングシェルフセット

5段 × 3列:幅122 × 奥行28.5 × 高さ200cm
5段 × 2列:幅82 × 奥行28.5 × 高さ200cm
3段 × 3列:幅122 × 奥行28.5 × 高さ121cm
3段 × 2列:幅82 × 奥行28.5 × 高さ121cm
利用できる期間は1年、2年、3年、4年の4パターンがあり、商品と期間に応じた月額料金がそれぞれに設定されています。
申込期間満了後は「返却」「契約延長」「買い取り」から選択できます。
ただし、延長できるのは1契約に対し1回のみです。また、利用できるのは最大4年なので、4年契約を申し込んだ方は延長できません。
販売価格と月額定額サービスでの合計支払額との差額
月額定額サービスは初期費用を抑えられるのが最大のメリットですが、月々の支払額に惑わされることなく総支払額に着目することが大切です。
そこで、各商品の販売価格と月額定額サービスでの合計支払額との差額を一覧にしてみました。
【ベッド】

無印良品は2021年1月、「脚付マットレス・高密度ポケットコイル」の価格を見直して値下げをしています。
そのため、全サイズとも1年契約であれば購入するより安くすむのですが、赤字で記した期間ではマイナスになってしまいました。
【デスク】

【チェア】

ラウンドチェアの布座とワーキングチェアは、どちらも料金は同じです。
【スタッキングシェルフ】

月額定額サービスのメリット・費用・注意点
メリット
申込金やデポジット、保証金などの初期費用はかかりません。必要なときにだけ使用できるので、家具の処分に悩む必要もありません。
返却する場合には、期間途中での契約解消時を除いて送料はかからず無印から回収にきてもらえます。
また、商品が気に入れば期間満了後に購入できるので、好みのものだけを残していけます。
負担する費用
契約時に必要なものは、第1回目の月額利用料金と配送料です。
組み立て作業などを希望する場合には、別途作業料金がかかります。さらに、契約終了後「買い取り」を選んだ場合には、所定の手数料が必要です。
問い合わせたところ、買取金額は「4年契約したもので1,000円~1,920円」という回答を得ました。
商品と契約年数によって異なりますので、申込時に確認しておくと先々の判断がしやすくなることでしょう。途中解約はできますが、解約手数料が必要です。
注意点
複数の商品の使用が可能で、1商品につき5点まで契約できます。
申し込みには、本人確認書類や届け先住所の確認書類が必要となり、支払いはVisa、MasterCard、JCB、American Express、Dinersのクレジットカードのみです。
未成年でも申し込みはできますが、クレジットカードは本人のみ使用可能であるため、持っていない場合には保護者の同意が必須です。
なお、通常の利用範囲内と認められる傷については費用を負担するようなことはありませんが、故意・過失・地震等の災害による破損により継続利用困難となった場合には途中解約金と同等の金額が請求されます。
また、申し込める店舗が限られています。こちらからご確認ください。
損得の分岐点
損得の分岐点を見極めるには、月額定額サービスの総支払額と購入価格との差額に処分費用を加味して検討しましょう。
どの商品も月々の支払額は契約年数が長いほど安いのですが、総支払額が購入価格より最も安いのは1年契約です。契約期間が長くなればなるほどお得感は薄れます。
ただし、大型家具の処分には手間も費用もかかります。
たとえば、東京都渋谷区の場合にはベッドマットでは1,200円、高さと幅の合計が270cm超え360cm未満の箱型家具には2,000円かかります。
先々使う予定がないのであれば、ベッドやスタッキングシェルフの定額サービスは利用価値が高そうです。
一方で、いすの処分費用は400円ですから、購入後万が一不要になっても比較的ラクに廃棄できそうですし、机は1,200円かかりますが、折りたたみテーブルならば使わなくなったら片付けられ、また使えます。
シミュレーションしてじっくり検討
かかる費用のシミュレーションは、無印良品のホームページ内から可能です。
買うか、借りるか、どちらがお得かじっくりご検討ください。
なお、この記事は2021年2月20日現在の情報です。価格は改定されることがありますので、ホームページでご確認のうえでご利用ください。(執筆者:吉田 りょう)