電気代の節約のために、小まめに電気を消したり、使っていない家電のコンセントを抜くなど、日々の積み重ねをしている方は多いと思います。
それと同時にやっておきたいのが、電気の契約を見直すことです。
今回は、賃貸マンションや賃貸アパートでもできる電気の契約の見直しについて確認しておきましょう。

目次
賃貸でも電力会社は自分仕様にカスタマイズ
賃貸マンションや賃貸アパートに住む場合でも、電気会社との契約は個人でするものなので各家庭の利用状況に合わせた契約が可能です。
電気代節約につながる電力会社の契約見直しには2通りの方法があります。
・ 電力会社はそのままで契約アンペアを変える
日々の電気代を節約することも大事ですが、基本の電気料金を削減することも必要です。
一度の見直しをするだけでその後の電気代をずっと節約できます。
「固定費」と言われる部分を見直して削ることは節約の基本です。
電力会社を変える場合の手順
2016年4月1日の「電力自由化」によって、地域の縛りがなくなり自由に電力会社を選べるようになりました。
持ち家だけではなく、賃貸住宅でも好きな電力会社と契約できます。
手順1. 変更可能か確認
賃貸住まいで電力会社を変更する場合には、まずは住んでいる物件が変更可能かどうかを確かめます。
2016年4月以降に契約した物件なら、入居の際の書類などに記入してあることがほとんどです。
「お客さまご自身で電力会社を自由に選択できます」などと記載されていることを確認しましょう。
2016年4月以前から住んでいる場合は、管理会社や大家さんに確認します。
基本的には賃貸であっても電力会社を変更可能な物件がほとんどですが、建物一括で管理されている場合があるので注意が必要です。
手順2. 電力会社を選ぶ
次に電力会社を選びます。住んでいる地域によって異なりますが、平均して20~30の会社の中から選べます。
基本料金や選ぶプランのほかに「新規加入でキャッシュバックキャンペーン」を実施してている会社が多いので比較を忘れないようにしてください。
住んでいる地域で利用可能な電力会社をシミュレーションしてくれるサイトを利用するのが便利です。

電力会社はそのままで契約アンペアを変える場合
電力会社を変更できない場合や今の会社を使い続けたい場合でも、契約アンペアの見直しをします。
賃貸マンションやアパートの場合、前の住人が契約していたアンペアのブレーカーが残されているので、何もしなければそのままのアンペア数で契約することになります。
アンペア数によって基本料金が変わるので、自分の利用状況に合ったものに変更しましょう。
アンペア数と基本料金の事例
東京電力を例に出します。
一般的な30A(アンペア)、40A、50Aの基本料金を比較します。
30A:858円
40A:1,144円
50A:1,430円
50Aで利用していたものを30Aに変更すると、1か月に572円、1年で6,864円の節約になります。
わが家が実際にアンペア数を変更した時の過去のデータです。
40Aで使用していた時と、30Aに変更した時の同じ月の比較です。

電気の使用量が違うので単純比較はできませんが、30Aにしたほうが電気代を抑えられています。
一度に電気を使いすぎるとブレーカーが落ちるので、なるべく電気の利用を控えようと行動できたのも一因かもしれません。
手順1. アンペアを変更してよいかを確認する
アンペア数を変更すると、室内にあるブレーカーを付け替える必要があります。
断られることはほぼないと思いますが、変更する前には管理会社か大家さんに確認してください。
私は今まで4軒の賃貸に住んできましたが、アンペア数の変更を拒否されたことはありません。
手順2. アンペア数を決める
家族の人数や、電気の使用状況を考えて必要なアンペア数を決めます。
アンペア数の変更の際には使用している電力会社に連絡をしますので、その際に相談してみてもよいと思います。
使っているエアコンの数や電化製品の数などを伝えると、目安を教えてくれます。
アンペア数変更の注意点
一度引き下げたアンペアは1年経たないと再び上げられません。
節約のために少なすぎるアンペアにすると、すぐにブレーカーが落ちて不便ですので注意しましょう
一度の見直しでずっと節約
電気の契約見直しは、一度手続きするだけで意識することなくその後の電気代節約につながります。
特に、2016年4月以前から同じ賃貸に住んでいる人は電力会社を変えることで電気代がどのくらい変わるのかをシミュレーションしてみるとよいことでしょう。
アンペア数を変えるのは、電力会社を変更するよりも手軽にできます。
電気料金の利用明細やブレーカーで現在の契約アンペアを確認し、使用状況にあったアンペアにして節約につなげてください。(執筆者:元銀行員で転勤族 福島 怜実)