昔ながらの乾物の定番、切り干し大根は、通常の大根よりも栄養価が優れています。何よりも安くて家計のお助け食材です。
ところが、長期間保存できるという安心感からキッチンを掃除していると「奥のほうから半端に余らせてしまった切り干し大根が出てきた…」などという経験がある方も多いのではないでしょうか。
恐らく、「切り干し大根=煮物」というイメージが定着していることから、ほとんどの方がバリエーションに困って余らせてしまうのだと思います。
しかし実は、切り干し大根は味に癖がないので、和食以外にもさまざまなテイストのメニューにアレンジできるのです。
今回は、切り干し大根を使ったイタリアン&韓国風の3種類のアレンジレシピを紹介します。
目次
1. 切り干し大根でイタリアン「切り干し大根の大葉ジェノベーゼ」

ジェノベーゼといえばバジルを使った料理ですが、バジルは価格が少々高いところがネックですよね。
節約中の方には、バジルよりもプチプラでお財布に優しい旬の食材「大葉」を代用することをおすすめします。
大葉はバジルと同じシソ科で色合いや香り等の特徴が似ていることから、大葉と言われないと分からないほど一般的なジェノベーゼソースとそっくりな味わいに仕上がります。
材料(2人分:1人前の材料費146円)
・ 切り干し大根:30g
・ 大葉:10枚
・ オリーブオイル:大さじ5杯
・ 粉チーズ:大さじ1杯
・ おろしにんにく:小さじ1/2杯
・ 醤油:小さじ1杯
・ 塩胡椒:適量
作り方
(1) 切り干し大根はさっと洗い、たっぷりのぬるま湯で戻したらザルに上げて水気をよく切ります。
(2) みじん切りにした大葉・オリーブオイル・粉チーズ・おろしにんにく・醤油・塩胡椒をすり鉢に加え、ペースト状になるまですりこ木棒でしっかりと擦っていきます。
(3) (2) のジェノベーゼソースを (1) の切り干し大根に和えたら完成です。
ポイント
ご自宅にフードプロセッサーがある方は (2) の工程ですり鉢ではなくフードプロセッサーを使って頂いてOKです。
2. 箸休めにぴったり「切り干し大根 de ピリ辛カクテキ風」

シャキシャキ触感がたまらない「切り干し大根 de カクテキ風」のレシピを紹介します。
完成後はできれば冷蔵庫で丸々ひと晩寝かせてあげると味がよりしっかりと馴染んで美味しくなります。
材料(2人分:1人前の材料費107円)
・ 切り干し大根:30g
・ りんご:1/4個
・ 豆板醤:大さじ1杯半
・ 酢:大さじ2杯
・ おろしにんにく、おろし生姜(チューブ):各小さじ1杯
・ 醤油:小さじ1/2杯
・ 砂糖:小さじ1杯
作り方
(1) 切り干し大根はさっと洗い、たっぷりのぬるま湯で戻したらザルに上げて水気をよく切ります。
(2) りんごは芯と皮を取り除き、すりおろし器でおろします。
(3) ボウルに (1) と (2) 、豆板醤・酢・おろしにんにく・おろし生姜・醤油・砂糖を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。
ポイント
豆板醤の量は今回大さじ1杯半加えていますが、辛い物が苦手な方は豆板醤を減らしたり、甘さとコクを与えてくれるりんご・砂糖の量を増やすなどお好みで調整することをおすすめします。
3. モチモチ触感が美味しい「切り干し大根入りチヂミ」

カクテキと同じく、韓国を代表する家庭料理「チヂミ」に切り干し大根を加えてみました。
チヂミはカクテキとの相性抜群なので、大量に切り干し大根を消費したいという方はまとめて作ってもよいことでしょう。
材料(2人分:1人前の材料費119円)
・ 切り干し大根:15g
・ ニラ(ざく切り):1/2束
・ 小麦粉:100g
・ 片栗粉:50g
・ 卵:1個
・ おろしにんにく:小さじ1杯
・ 鶏がらスープの素:小さじ1杯
・ 塩胡椒、ごま油:各適量
作り方
(1) 切り干し大根はさっと洗い、汚れを落としたらたっぷりの水に20 ~30分程度つけて戻します。
(2) ボウルにごま油以外の全ての材料を混ぜ合わせてタネを作ります。
(3) フライパンにごま油を熱し、タネを流し入れて薄く伸ばし、ゆすりながら弱めの中火でじっくりと焼いていきます。
(4) こんがりと焼き色がついてきたらひっくり返します。
(5) 裏面も同様に焼き色がつくまで加熱したらひと口大にカットします。
(6) チヂミをお皿に盛り付けたら完成です。お好みで酢醤油や七味唐辛子を添えてお召しあがりください。
ポイント
じゃがいもが余っている場合には、摺りおろしたものをタネの中に入れるとモチモチ感がさらに増し、フードロスを防ぐことにも役立ちます。
アイディア次第でさまざまに応用可
切り干し大根は、今回紹介したチヂミやジェノベーゼ風以外にもケチャップで炒めてナポリタン風に調理したり、春巻きの具材として使用するなどアイディア次第でさまざまなメニューに応用可能です。
こちらのレシピを参考に、おうちの食品ストックに眠らせている切り干し大根を美味しくフル活用してくださいね。(執筆者:栄養士、おうちご飯研究家 池田 莉久)