クレジットカード会社「ワイジェイカード」が2021年10月1日に「PayPayカード株式会社」に商号変更します。
社名に合わせ「PayPayカード」が新規発行されるか注目されます。
さてこの記事で扱うのは、同社が社名変更後も引き続き発行する「ヤフーカード」(Yahoo!JAPANカード)の真価についてです。
2021年6月現在、新規に申し込む価値を検証します。
テーマごとに★5つで評価しました。
なお、「年会費無料」は現代では当然のため、評価に加えていません。
参照:ワイジェイカード

目次
ヤフーカードの入会キャンペーン
ヤフーカードの入会キャンペーンは、低額利用で大きなリターンが得られるのでおすすめです。
・ 申込月の翌月までに3回カード利用 → 5,000円
「PayPayへのチャージ」は、3回カード利用の対象外です。
それでも、コンビニで100円のコーヒーを3回買うだけで要件達成です。
合計7,000円の報酬は、PayPayボーナスでもらえます。PayPayその他で使えるので困りません。
以前のキャンペーン報酬は「期間固定Tポイント」でしたが、PayPayボーナスのほうが、ずっと容易に使えます。
【キャンペーン狙いの新規入会】
★★★★★
星5つとかなりおすすめです。
ポイントプログラムはTポイント
ヤフーカードの利用で貯まるのは、共通ポイントの「Tポイント」です。
交換する手間もなく便利です。
ですがヤフーカードとTポイントとの関係は、薄くなるいっぽうです。
楽天、Ponta、dポイントなど各共通ポイント陣営が相互のサービスを強化しているのと比べると、Yahoo!におけるTポイントのありようは不自然です。
ヤフーカードのポイントだけがTポイントで、Yahoo!のサービス全体から浮いています。
Yahoo!の通販「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」ではTポイントも利用できるものの、PayPayへチャージするルートはありません。
新しくPayPayカードが誕生するとして、Tポイントと無関係だろうと容易に想像ができます。
【ヤフーカードとTポイント】
★★
星は2つです。
使っていてイライラするかもしれません。
ヤフーカードは還元率1.0%(チャージを除く)
クレジットカードのトレンドは、還元率1.0%以上です。
ヤフーカードも還元率1.0%です。
公共料金の引き落としに利用すれば、確実に高率のポイントが貯まります。
モバイルSuicaへのチャージでポイントが貯まるのも、隠れたメリットです。
【還元率】
★★★★
星4つです。
満足のいく数字、SuicaもOKです。
高還元率の落とし穴
ヤフーカードは、QRコード決済のPayPayにチャージできる唯一のクレジットカードですが、チャージをしてもポイントが付きません。
PayPayの豊富なキャンペーンには「残高払いに限る(カード払い不可)」ものも多くあります。
また、手数料なく税金・公共料金が支払えるメリットもあるので、チャージはできたほうが助かります。
ですがクレジットカードのポイントが付かない点では、現金や銀行からのチャージと変わりません。
ヤフーカードならではのメリットは、思いのほか価値に乏しい現状です。
【PayPayへのチャージ】
★★
星は2つです。
現金チャージより請求が遅いメリットはあります。
ヤフーカードと通販
通販のYahoo!ショッピングとLOHACOでは、ヤフーカードで3%付与の特典があります。
いっぽう後発のPayPayモールでは2%と減縮されます。
いずれにしても、「楽天市場 × 楽天カード」と比べると、大きな特典とはいえません。
【ヤフーカードと通販の相性】
★★★
星3つと普通です。
PayPayとの組み合わせは価値が小さい

PayPayには、他の高還元クレジットカードを組み合わせたほうが得な状況が続いています。
PayPayとヤフーカードとの組み合わせでは、チャージしても直接決済にしても、どちらでも合計0.5%に過ぎません。
Wポイントどころか、合わせて目減りする☆のです。
PayPayを楽天カードと組み合わせれば、楽天カードの還元率(1.0%)にはなりますが、系列のヤフーカードではその半分です。
私も2020年4月、こうなった時点で解約しました。
PayPayヘビーユーザーにとっては、「PayPayステップ」というポイントアップ策があるものの、2021年7月より縮小されます。
7月以降は、月に「300円以上の決済30回、かつ5万円」という厳しいハードルを達成しても、還元率はわずか0.5%しか上がりません。
【PayPayとヤフーカードとの連携】
★★
星2つで、同系列とは思えない相性です。
【結論】ヤフーカードを持つメリットは小さい
ヤフーカードに対する総合評価です。
平均★★★
星3つです。
キャンペーンのおかげでかろうじて及第点となりました。
キャンペーンを除く総合力からするとマイナスが多く、普段使いとしては「不要なカード」と判断します。
PayPayを使いこなすために必要なアイテムだとは言えません。
将来PayPayカードが発行され、そのサービスが充実していることに期待しましょう。(執筆者:沼島 まさし)