私は50代に突入したばかりの未婚女性です。
フリーランスで働いていています。
数か月前に初期の乳がんが見つかり、先月手術を受けました。
現在は退院して、治療を受けながら生活をしています。
がんが見つかったときは自分の体のことよりも、入院や治療費、そして働けない間の生活費をどうするかという不安の方が大きかったです。
でも、その経済的な不安を取り除いてくれたのが、40代に入って掛け始めたがん保険でした。
今回は私の体験談を通して
・ 乳がんの治療にどれくらいの出費がかかるのか
・ 治療中の生活費はどう工面したか
・ 医療保険とがん保険のW保障で救われたこと
などをお伝えしたいと思います。

目次
手術・入院費用だけではない、がん治療のさまざまな出費
これまで大きなケガや病気をしたことがない私は、がんの治療にどれくらいお金がかかるのかあまり理解していませんでした。
手術費用や入院費用は必要だろうということは分かっていました。
しかしいざ診察が始まると、それ以外にもかなりの出費を覚悟しなければならないことに気付きました。
まず検査の種類だけでも相当なものです。
レントゲンや血液検査のような通常の健康診断はもちろん、
・ MRIやCTなどの精密検査
・ 乳がんの検査であるマンモグラフィーやエコー診断、細胞を取り出して調べる針生検
などもありました。
国民健康保険加入で3割負担の場合、これだけで3~4万円はかかります。
さらに手術や入院に必要なものを準備しなくてはいけません。
治療に応じた下着や医療用品など、新たに購入しなければならないものもあります。
さらに治療後の生活をできるだけ快適に過ごすために、それぞれの症状に応じて必要になるものも出てきます。
こうした手術前の診察費や検査費、治療に必要なものの購入費などは通常の医療保険では保障されません。
あくまで自己負担です。

免疫力低下や術後治療で、完全に元の生活に戻るまで時間がかかる
ステージ1で切除部分も小さく短期入院で済んだ私でさえ、退院後1か月程の自宅静養を余儀なくされました。
退院後はしばらくは痛みが続いて自由に体を動かすことはできないし、免疫力も落ちています。
まだコロナ渦も治まらない街にそのような体で出向いて働くことにリスクを感じたので、体調が落ち着くまで仕事を休むことにしたのです。
また、がんの闘病は手術で終わるわけではありません。
再発防止に向けて放射線や抗がん剤、投薬などがしばらく続きます。
放射線も抗がん剤も通院して治療を受けなければなりません。
また抗がん剤治療は投与から数日は、起きていられないくらい体調が悪くなる人も多いです。
退院後、すぐに手術前と同じ生活リズムに戻れる人の方が恐らくまれです。
ほとんどのがん患者は治療しながら、少しずつ時間をかけて元の生活を取り戻していると思います。
私もその1人です。
仕事ができない経済危機を救ってくれた「がん保険」
フリーランスの私にとって、がん闘病はかなりの死活問題です。
長期に渡り治療費がかかる上に、仕事を休んでいる間は収入がないからです。
体の痛みよりも経済的な痛みの方が心配で、がん宣告を受けた当初は退院したら無理を承知で仕事を全て再開するつもりでした。
しかしそんな私を救ってくれたのが、がん保険の一時給付金です。
私は医療保険とは別にがん保険に加入していました。
医療保険にがん特約をつけるという方法もあったけれど、万が一がんになった時のことを考えると、
と思ったからです。
その手厚い保障の1つが一時給付金です。
私が加入していたのは、がんと診断されたら一定のまとまった金額が受け取れるタイプのがん保険でした。
給付金の使い道は自由で、生活費に充てても遊興費にしても構いません。
私はこの給付金を、闘病に必要な諸経費と当面の生活費に充てさせてもらいました。
お金の心配をしなくて良い、というのは先の長い闘病生活ではかなりありがたいものです。
治療にも余裕を持って前向きな気持ちで取り組めるからか、経過も今のところ順調です。

医療保険とがん保険、W加入のメリットとデメリット
医療保険とがん保険両方に加入するメリットと言えば、やはりがんになった時の保証が手厚くなることです。
手術費、入院費、通院費など、医療保険とがん保険双方から保障してもらえるし、一時給付金で受け取れる金額も大きくなります。
デメリットは2つの保険に加入する分、月々の保険料は高くなってしまうことです。
万が一自分が数か月働けなくなったときに、生活できるくらいの貯金ができている人であれば、医療保険にがん特約を付けるだけで良いのかもしれません。
健康なうちにがん保険を検討
以上、自分が実際に経験して分かった、がん保険のありがたさについてのお話でした。
どんなに健康であっても発病する、しかし早期に発見して長期的に正しく治療を受ければ再発や進行は抑えられる、それががんという病気です。
後悔しない治療を受ける準備として、健康なうちにがん保険を検討してみてください。(執筆者:旅と猫を愛する節約家 吉田 めぐみ)