家電の中で電気使用量が多いのは、冷蔵庫とテレビ、照明器具にエアコンの4つです。
今年の夏も暑さは厳しくて、エアコンにかかる電気代が特に気になるところです。
とはいえ、電気代を気にしてエアコンを我慢して、熱中症になってしまっては元も子もありません。
この記事では夏の暑さを乗り切るために、エアコンの電気代をできるだけ安く抑える方法をまとめてみました。
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目次
エアコンの電気代を抑えるためにできること
エアコンの電気代は機種や条件によって大きく異なります。
電気代自体も、電力会社やプラン、エリアでも異なるため、一概に「〇円」ということはできません。
この記事では、節約効果を分かりやすくするために、6畳用の消費電力が2.2kWのエアコンをモデルに計算してみました。
料金単価を20円とすると、このエアコンにかかる1時間当たりの電気代は、44円となります。
おおよその電気代を把握したところで、具体的にできる節電方法を紹介していきます。
参照:環境省
(1) 設定温度を低くしすぎない
環境への影響もあり、日本では夏場の室温は28度を推奨しています。
環境省によると、エアコンの設定温度を27度から28度に上げるだけで、年間約700円の電気代を節約できるそうです。
また、自動運転モードのあるエアコンなら、自動運転設定にしておきましょう。
エアコンは室温を設定温度まで下げるときにもっとも電力を消費しますが、自動運転なら設定温度まで下がったら、あとは弱運転に切り替えてくれるからです。
無駄に電力を消費しないので、電気代の節約となります。
(2) 扇風機と併用する
エアコンから出る冷気は、部屋の空気の下のほうにたまるものです。
部屋全体を冷やすために、エアコンはたくさん電力を使ってしまいます。
扇風機で空気を撹拌するために、役に立つのが扇風機です。
冷気をうまく部屋中に回すことで、効率よく部屋の温度を下げる手伝いをしてくれます。
でも、「扇風機の分の電気代が…」と思われるかもしれませんが、扇風機にかかる電気代は1時間あたりおよそ2円です。
扇風機と併用することでエアコンの設定温度を1度でも下げられるなら、エアコンだけを稼働させるよりもずっと節約になります。
この場合、エアコンの風は水平に出し、扇風機は上向きにして、首を振るようにしておきましょう。
もちろんシーリングファンやサーキュレーターを使ってたまりやすく、放置すると目詰まりしてしまうからです。 フィルターが目詰まりした状態ではエアコンの効きが悪くなり、無駄に電力を消費します。 環境省の公式サイトによると、フィルターを掃除することで年間4%もの電気代を節約できるそうです。 フィルターの掃除は、2週間に1回程度行うのが理想的です。 手間がかかりそうに思えますが意外と簡単で、掃除機で吸うだけでも節約効果は見込めます。 その上で水洗いすると、さらに節約につながります。 水洗いをする場合、掃除機でホコリを吸い取ってから、フィルターの裏側から水で流します。 しっかり水気を拭き取って、完全に乾くまで日陰で乾かしましょう。 日中カーテンを閉めることも、電気代の節約に役立ちます。 カーテンで陽射しを遮ることで、外からの日照を避けつつ、冷気が逃げるのを防げるからです。 カーテンを閉めておくと効率よく部屋の空気を冷やせるため、電気代の節約につながります。 遮熱効果のあるカーテンを使用すると、さらに効果が期待できます。 エアコンと効率よく稼働させるには、室外機に熱を持たせないこともポイントです。 室外機が熱くなると余分な電力を消費してしまうのから、室外機はできるだけ日陰に設置しましょう。 日陰に設置できない場合は、少し離れた場所に「よしず」を立てたり、日よけ用の室外機カバーを使ったりして節約につなげる手もあります。 また、吹き出し口に物を置いていると冷房の効果が下がってしまうので、室外機の周囲には物を置かないようにしましょう。 エアコンには「つけたり消したりをくり返さずに、つけっぱなしにしておくほうが安上がり」という説があります。 大手エアコンメーカーによると、この説は正しくもあり、まちがってもいるとのことです。 夏場のエアコンがもっとも電力を消費するのは、室温が設定温度に下がるまでの間です。 外気温が高い日中の時間帯は、室温が下がりにくいため多くの電力を使います。 この時間帯なら、短時間にオン・オフをくり返すよりも、つけっぱなしにしているほうがお得です。 エアコンを消して室温がまた上がったら、再び設定温度に下がるまでに電力をたくさん使うからです。 外気温が低い夜間には、つけっぱなしにしておくよりも、こまめにオン・オフを切り替えると電気代がかかりません。 日中にエアコンを切るかどうか悩んだときは、「30分」を目安にしてみましょう。 30分以上外出するときは、エアコンを消したほうがお得です。 30分以内に帰宅するときは、つけっぱなしにしておくと良いでしょう。 エアコンは時間帯と条件によって、つけっぱなしにしたほうが節約になるケースとならないケースがあることが分かりました。 では、他の家電はどうでしょう。 照明は、点灯するときにもっとも電力を消費する家電です。 15分以内に再点灯するのなら、つけっぱなしにしておいたほうが電気代の節約になります。 パソコンも、起動時に多くの電力が必要です。 休憩時間が90分以内のときは、シャットダウンではなくスリープ状態にしたほうが節電になります。 テレビの電気代を節約するには、主電源から消すのがおすすめです。 ただし機種によっては、主電源を切ってしまうとソフトウエアの更新や予約録画ができなくなるものもあります。 電源を切る前に、確認してみましょう。 ドライヤーや扇風機、充電器などをコンセントに挿しっぱなしにしていると、待機電力が発生します。 スマホの充電器の場合、使用しなくてもコンセントに挿しているだけで、年間で60円分の電気代がかかります。 小さな金額だと思わずに、使わないときはプラグを抜いて、しっかり節約していきましょう。 エアコンの電気代は、使いかた次第で節約できます。 ひとつひとつは小さな金額に思えても、積もれば山となるものです。 できることから少しずつ、節電して節約につなげましょう。(執筆者:陽山 あい)(4) カーテンを閉める
(5) 室外機に熱を持たせない
(6) オン・オフをくり返すべきか、つけっぱなしにするべきか
他の家電のオン・オフ問題
効率よく使用して、エアコンの電気代を削減しよう