新型コロナウイルスの影響で、旅行もままなりませんね。
特に航空業界のダメージは深刻で、あの手この手で需要回復を図っています。
航空業界の武器といえば「マイル」ですが、各社ともマイルのキャンペーンや仕組みの変更などを行っています。
今回は、最近のマイルの動きについて紹介しましょう。
目次
【ANAマイレージクラブ】国内線特典航空券で最大15%のマイル還元

10月30日搭乗分(10月29日までに発券)までのANA国内線特典航空券を対象として、期間中に利用した搭乗区間に応じて、以下のようにマイルを還元します。
・ 4区間:5%分のマイル還元
・ 5~9区間:10%分のマイル還元
・ 10区間以上:15%分のマイル還元
特典利用者登録済みであれば、会員本人だけでなく二親等以内の家族の利用も、キャンペーン対象です。
・ 今週のトクたびマイル
・ ANAにキュン!減額マイルキャンペーン
・ いっしょにマイル割
を利用した特典航空券は対象外ですので、注意しましょう。
【JALカードOPクレジット】付与対象が「マイル→小田急ポイント」に変更

JALと小田急電鉄が提携して発行している「JALカードOPクレジット」にも、改定があります。
これまで、JALカードOPクレジットを200円利用するごとに、JALマイルを1マイル貯めることができました。
しかし、9月16日利用分より付与されるものが「小田急ポイント」に変更されます。
貯まった小田急ポイントは「2,000ポイント → 1,000マイル」(2,000ポイント単位)のレートで、JALマイルに交換可能です。
小田急の定期券ユーザーにとっては改善か
変更前後の還元率は、以下の表の通りです。

マイル交換の手間がかかるものの、小田急の定期券ユーザーにとってはポイント付与単位が少なくなり、還元率は変わらず無駄なくポイントを貯められそうです。
モバイルPASMO、Apple PayのPASMOでチャージについては、これまで対象外だったものが対象となり、獲得チャンスが増えます。
それ以外のサービスについては、改悪です。
【JALマイレージバンク】国内線特典航空券で対象空港を利用した場合に追加マイルが必要に

10月31日申込分より、対象空港を国内線特典航空券で利用した際に、追加マイルが必要となります。
対象空港と追加マイルは、以下の通りです。
・ 新千歳空港(新千歳-女満別は対象外):270マイル
・ 仙台空港:230マイル
・ 羽田空港:290マイル
・ 成田空港:290マイル
・ 中部空港:440マイル
・ 伊丹空港:260マイル
・ 関西空港:260マイル
・ 福岡空港:100マイル
・ 北九州空港:100マイル
・ 那覇空港:120マイル
例えば、羽田→伊丹へ行こうとすると、通常必要な6,000マイルに加えて、羽田空港の290マイル、伊丹空港の260マイルが追加され、合計6,550マイル必要です。
ボディーブローのように地味に効いてきますね。
【JALマイレージバンク】エミレーツ航空のファーストクラス特典航空券が予約不可に

これまで、13万5,000マイルのJALマイルがあれば、エミレーツ航空のファーストクラスを利用できました。
エミレーツ航空のファーストクラスは、まるでプライベートジェットのようなプライベート感が大きな特徴です。
機内に設置されたシャワーは、現在も唯一無二の存在です(一部機材にのみ設置)。
貯めやすいJALマイルをゴージャスなエミレーツのファーストクラスに交換する、コスパ的には最も優れています。

しかし、9月1日をもって、エミレーツ航空のファーストクラス特典航空券の新規予約受付が終了します。
【JALマイレージバンク】FamiPayギフトへの交換が9/1より開始

9月1日より、JALマイル→FamiPayギフトへの交換が開始されます。
JALマイル1万マイル→FamiPayギフト1万500円相当に交換可能です。
FamiPayギフトは、チャージ完了後、FamiPay残高に加算されます。
また、JALマイル1万マイル → ファミリーマート専用プリペイドカード1万円分への交換も可能です。
【9/1~9/30】JALマイル→FamiPayギフトへの交換で500円分増量

交換開始を記念して、9月1日~9月30日の期間中にキャンペーンが実施されます。
JALマイル→FamiPayギフトへの交換をすると、交換レートがJALマイル1万マイル → FamiPayギフト1万1,000円相当と、500円分増量されるのです。
FamiPayギフトの残高上限は10万円のため、FamiPayギフト金額を加えたFamiPay残高が10万円を超えると受け取れません。
また、FamiPayギフトでのチャージ上限は、合計10万円/日、100万円/月ですので、大量のマイルを交換する際には注意してください。
【三井住友カード】シンガポール航空のマイレージ交換を終了

3月31日をもって、三井住友カードのVポイントからシンガポール航空のマイレージ「クリスフライヤー」への交換は停止しています。
そして、7月31日をもってクリスフライヤーとの交換サービスが正式に終了となりました。
シンガポール航空はエミレーツと並んでゴージャスなので、残念ですね。
【アメックス】「スカイ・トラベラー・カード」の新規発行が終了

ポイント → マイルへの交換レートが良く、日本旅行でのJR切符購入でもボーナスマイルが貯まる、「スカイ・トラベラー・プレミア・カード」「スカイ・トラベラー・カード」の新規発行が、9月30日をもって終了となります。
新規発行のみならず、「一般カード→プレミア」への切り替えも、同日で終了です。
旅行や出張などで、飛行機や新幹線を利用する方は、9月30日までに忘れずに申し込んでください。
【デルタダイナース】一部利用分のマイル還元率が低下

デルタスカイマイルダイナースクラブカード(デルタダイナース)は、100円利用につきデルタ航空のマイル(スカイマイル)が1.5マイルを獲得できるカードです。
直接マイルが貯まるため移行手数料が発生せず、マイルの有効期限もありません。
5月16日利用分より、デルタダイナースの一部利用分に対して、マイル還元率が変更されました。
・ Apple Payでの決済分:100円につき1マイル
・ 公共料金、公金・税金、電話・携帯通話料、ETC利用代金など:200円につき1マイル
・ 電子マネーチャージ利用分(Edyチャージ、モバイルSuicaチャージなど):マイル還元対象外
お手軽かつ確実な手段のマイル還元率が、一気に改悪されますね。
マイルは今後も変更の可能性大 最新情報を入手しよう
今回は、最近のマイルの動きについて紹介しました。
キャンペーン以外は、おおむね改悪といったところでしょうか。
今後も、マイルの変更は大いに予想されますので、最新の情報を入手してください。(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)