これはよく聞く話です。
教育費の準備をしっかりとしたいと考えるのは親としてごく自然なことでしょう。
人生の3大支出の中に「教育費」があるように、そこにかかるお金は決して安いものではありません。
だからこそ「子どもの保険」と聞くと1番に思いうかぶのが「学資保険」だと思いますが、同様に多い相談が子どもの保障です。
「若い時に保険に加入しておく方が有利って聞くし、子どもの時から入っておく方がいいのかな」
「人様に迷惑をかけてしまった場合の保険もあるって聞いたけど」
こういった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は子どもに保険をかけるなら何がおすすめなのかについて解説したいと思います。
結論としては「個人賠償責任保険は必須、入院などの保障も検討するなら共済です。
以下、順番に解説していきます。

目次
子どもに過度な保障は不要!まずは助成制度の確認を
前提条件として子どもに多くの保障は必要ありません。
確率的に大きな病気にかかるリスクは低いですし、仮に病院にかかっても助成制度があるので高額な医療費がかかることは基本的にありません。
お住まいの地域によっても変わりますが「自己負担金 1医療機関ごと 1日当たり 最大500円」という基準が多いかと思います。
つまり子どもが病院にかかっても医療保険から給付金を受け取らないといけないほどの費用はかからないと言い換えることができます。
死亡保険についても子どもに扶養されている家族はいないかと思いますので基本的に不要です。
保険に加入する目的は「万一の時に経済的に困らないようにするため」なので子どもに保険をかける必要性は低いといえるでしょう。
また、「若い時に保険に入っておく方が有利だ」という考え方もありますが、保険料の観点のみなら確かにそうです。
加入時の年齢で保険料が計算されるので若い時に加入しておく方が安いのは間違いありません。(一部例外はあります)
ですが子どもの時に加入した保険をその後一生涯に渡って続けるでしょうか。
医療保険やがん保険などのメディカル系の保険はどんどん新しい保険が誕生しています。
死亡保険についても平均寿命の伸びから数年前よりも安くなっています。
同じ保険に一生涯入り続けるなら確かに子どもの時から加入していた方が保険料は安いですが、新しい保険に切り替えることによってそのメリットはなくなります。
これからも新しい保険がどんどん誕生してくることは間違いありません。
途中で保険を切り替える方がメリットになることも多々あります。
子どもの時に加入した保険をずっと続ける方がまれだと考える方が無難です。
おすすめは共済
それでも事情は各家庭それぞれです。
どうしても保険に入っておきたい家庭もあるでしょう。
そんな場合は共済で検討されることをおすすめします。
大人の保障としては物足りない共済ですが、子どもの保障としては費用対効果抜群です。
共済なら月1,000円で十分な保障を得られます。
保険会社で加入すると子どもといえどそれなりの保険料になります。
医療保険だけでも月1,000円以上、そこに大きな病気の保険やケガの保険、死亡保険まで付帯すると2,000円や3,000円を超える可能性もあります。
対して共済なら月1,000円の掛け金で入院、けが、死亡などひと通りの保障に加入できます。
保障金額は大きくはないですが入院日額5,000円など一般的には十分な保障を確保できます。
特別大きな保障をかけたい場合を除いて共済で加入する方がコストパフォーマンスが明らかに高くなるのは間違いありません。
先にも解説した通り子どもに大きな保障は必要ないことがほとんどです。
また、子どもの時に加入した保険を将来もずっと続ける可能性は低いです。
子どもの間は共済に加入しておき、大人になってから保険会社で加入し直す方が賢明といえます。

個人賠償責任保険は必須
個人賠償責任保険は必ず加入しておくことをおすすめします。
子どもの保険を検討する際に加入しておきたいのが個人賠償責任保険です。
簡単にいうと「人様に迷惑をかけてしまった場合の賠償保険」で
・ 自転車に乗っているときに高齢者にぶつかりけがをさせてしまった
・ ボール遊びをしていて他人の車を傷つけてしまった
などの場合に保険金を受け取ることができます。
「入院などの心配よりも人様に迷惑をかけることの方が心配」という方も多いのではないでしょうか。
場合によっては「億」を越える賠償金が発生することもあります。
とても個人で賠償できる金額ではありません。
良くも悪くも予想できないのが子どもの行動です。
他の保険には加入しなかったとしても、この個人賠償責任保険には必ず加入しておきましょう。
個人賠償責任保険は家族の誰かの保険に付いていれば全員が使えます。
よくある勘違いポイント
ここでよくある勘違いポイントを紹介します。
個人賠償責任保険は家族の誰かの保険に付帯していれば子どもも使うことができます。
「子どもに個人賠償責任保険をかけないといけない」
と思われている方も多いのですがそんなことはありません。
そして個人賠償責任保険が付帯されているのにそのことを忘れている2トップが
・ 自動車保険
です。
医療保険などとは違い二重で加入していても片方の保険からしか支払われないのが個人賠償責任保険です。
2つ以上の加入は保険料の無駄になりますのでご注意ください。
個人賠償責任保険への加入は必須! 入院などの保障は共済で検討を
これまで解説してきた通り個人賠償責任保険への加入は必須です。
子どものためにも、家族のためにも確実に加入しておくことを強くおすすめします。
併せて保障を検討するなら費用対効果の高い共済がおすすめです。
保険会社よりも安価で保障を確保できます。
教育費準備のためにも掛け金はなるべく安くしたいと考えている方にもピッタリです。
おすすめの共済
最後におすすめの共済ですが、
入院などの保障のみ → コープ共済、もしくは都道府県民共済
がおすすめの共済となります。
どちらの共済も優れた保障内容となっておりますので確認ください。(執筆者:FP歴10年 冨岡 光)