※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

マイナ保険証で医療費が安くなる?マイナ保険証のメリット・デメリットについて解説

ビジネス 社会
マイナ保険証で医療費が安くなる?マイナ保険証のメリット・デメリットについて解説

2023年4月から全国の医療機関で「オンライン資格確認等システム」(マイナ保険証対応のシステム)が原則義務化され、近い将来すべての医療機関でマイナ保険証が使えるようになります。

そこでこの記事では、マイナ保険証の使い方やメリット・デメリット、現在可能なデメリットへの対処法について詳しくお伝えします。

マイナ保険証で 医療費は どれだけ安くなる

まずはマイナ保険証の使い方を知っておこう

マイナ保険証を医療機関でどう使うかを知っておきましょう。

医療機関に行ったら窓口にあるカードリーダーにマイナ保険証をかざし、顔認証やパスワード(4ケタ)認証で受付を済ませます。

マイナ保険証のメリット

マイナ保険証(マイナンバーカード)のメリットを挙げていきます。

  1. 従来の保険証より医療費が安くなる
  2. 自己負担限度額以上の医療費を支払わずに済む
  3. 医療機関での受付がスムーズ
  4. 正確なデータにもとづく適切な治療や投薬を受けられる
  5. 過去の特定検診や薬の情報をマイナポータルで確認できる
  6. 転職などで新しい保険証が発行される前でも、健康保険証として使える
  7. マイナポータルで医療費控除の申告が簡単にできる
  8. マイナ保険証1枚で身元の確認(身分証明)ができる

※4、5は医療機関で特定検診の結果や過去の調剤情報の共有に同意した場合に該当

以上のうち、ここでは金銭面で特にメリットが大きい1と2について詳しく説明します。

窓口でのマイナンバーカードによるオンライン

従来の保険証より医療費が安くなる

これはマイナ保険証を使う最大のメリットだと言えます。

それをわかりやすく説明するため、2023年4月~12月にマイナ保険証を使った時と従来保険証を使った時の医療費の違いを表にしてみました。

初診料再診料調剤管理料
従来保険証60円(318円)20円(36円)40円(312円)
マイナ保険証20円(36円)0円10円(33円)
差額40円(312円)20円(36円)30円(39円)

参照:厚生労働省「令和5年4月1日からの診療報酬上の特例措置等について 第2 措置の概要 1-1個別改定項目について(pdf)

マイナ保険証と従来保険証の1回あたりの差額は少額ですが、医療機関に通う回数が多い方にとってその差額は大きな負担となります。

その負担を小さくできるマイナ保険証の利用は金銭的にお得だと言えます。

自己負担限度額以上の医療費を払わずに済む

「限度額適用認定証」がなくても、マイナ保険証があれば窓口で自己負担額限度額以上の高額な医療費を払わずに済みます

また、協会けんぽではマイナ保険証を持つ特定の加入者について、年間の高額療養費の申請にあたって自己負担額証明書の添付を不要としています。

参照:協会けんぽ マイナンバーを利用することで『年間の高額療養費』の申請手続きにおいて、自己負担額証明書の添付が省略できます

同様の措置を行う健保は他にもある可能性が高いので、1度加入する健保に問い合わせてみてはいかがでしょうか。

マイナ保険証のデメリット

一方、まだ普及率が7割程度のマイナ保険証にはデメリットもあります。

ここではその対処法も含めて詳しく説明します。

マイナンバーカード

1. マイナ保険証未対応の診療所が多い

個人病院など、マイナ保険証未対応の診療所が多いことは大きなデメリットです。

たとえば、私が定期的に通う診療所はカードリーダーが夏以降に設置されるため、それまでは従来の保険証を使うことになります。

ただ、マイナ保険証対応の薬局に行けば薬代を安くできるので、診療所が未対応でもマイナ保険証を持参した方が良いでしょう。

2. 紛失による個人情報流出やカード悪用のリスクがある

マイナ保険証(=マイナンバーカード)の紛失によって、「個人番号」「住所氏名」「顔写真」の漏洩するリスクがあります。

また、悪意の第三者が不正入手したマイナ保険証を身分証明書として提示し、犯罪用の口座を不正に開設するリスクもないとはいえません。

ただ、マイナ保険証は以下のセキュリティ対策を行っており、悪意の第三者による不正利用を困難にしています。

ICチップにプライバシー性が高い個人情報が入っていない

  • 不正利用を試みるとICチップが壊れる
  • 券面の偽造を困難にする特殊加工が施されている
  • パスワードを何回も間違えるとロックがかかる
  • 本人が所定の手続きをしないとロックが外れない
  • マイナンバーに紐づく情報を各機関で分散して管理している

したがって、

  • マイナ保険証や暗証番号の取扱いに注意する
  • 紛失に気付いたらすぐ一時利用停止の手続きを行う

※受付窓口:マイナンバー総合フリーダイヤル(24時間365日対応・0120-95-0178)

などの注意は必要ですが、過剰に紛失リスクを恐れることはないとも言えます。

マイナ保険証の再交付に時間がかかる

マイナ保険証の再交付に時間がかかることも、大きなデメリットです。

現状では申請から再交付までに約1か月かかります。その間に病気やけがをしたら……と不安になる方も多いでしょう。

従来の保険証は当面使える予定です。

現在マイナ保険証再交付手続きの短縮や例外的な措置についても検討されており、従来の保険証が廃止される前に現状が改善される可能性が高いと思われます。

それでも心配な場合は、お住まいの自治体窓口で相談してみましょう。その時点で最良な対処法を提示してもらえるでしょう。

メリット・デメリットを理解した上でマイナ保険証を上手に活用しよう

マイナ保険証はメリットとデメリットがあります。

そのどちらもよく理解した上で使えば、従来の保険証より便利かつお得に使える可能性大。

ぜひマイナ保険証を上手に活用しましょう。(執筆者:元銀行員 FP2級 大岩 楓)

《大岩 楓》
この記事は役に立ちましたか?
+46

関連タグ

大岩 楓

執筆者:元銀行員 FP2級 大岩 楓 大岩 楓

元銀行員にしてベテラン主婦のフリーライターです。クレジットカードや節約記事などの執筆のほか、既成記事の校閲も行っています。50代になった現在、最大の関心事はずばり「老後のお金」今後のマネープランについて真剣に考え始めました。そこで自らの勉強も兼ね、銀行員時代に培った金融知識と25年以上の家計管理経験をベースにお金に関するさまざまな事柄について深堀りしていきます。 <保有資格> FP2級 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集