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新NISAの誕生で「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能 高配当株投資の魅力と弱点について解説

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新NISAの誕生で「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能 高配当株投資の魅力と弱点について解説

配当株投資とは、株を保有しておくことによって得られる配当金を目的に投資をすることです。

特に株価に対して年間配当金の割合を示す「配当利回り」が高い株へ投資することを高配当株投資といいます。

厳密に配当利回りが何%以上で高配当と区切ることは難しいですが、一般的には4%以上の配当利回りだと高配当とされることが多いです。

ただ株を保有しておくだけで定期的な収入を得られる高配当株投資は、以前から人気投資手法の一つでしたが、最近改めて脚光を浴びています。

それは新NISAの誕生により「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能となるからです。

今回は高配当株投資の魅力と弱点について解説します。

新NISA誕生で注目

魅力1:新NISAを活用することで配当金も非課税で受け取れる

配当金を得た場合も株価の値上がり益と同様に税金がかかります。

この税金をかからないようにするためには非課税口座、つまりNISAを使うしかありませんでした。

現行NISAでは、つみたてNISAか一般NISAのどちらかしか選択できず、配当金を非課税にするためには一般NISAを選ぶほか選択肢がありません

一般NISAを選択すると確かに配当金は非課税で受け取れますが、積立投資を非課税で行うことは当然ながらできません

配当金の非課税を選ぶと積立投資は課税口座を選ぶしかなく、積立投資の非課税を選ぶと配当金は課税される。

結果として初心者ほど高配当株投資は諦めていた方も多いようです。

2024年の新NISA誕生からは、この両方が非課税運用可能となるため、改めて高配当株投資が脚光を浴びているというわけです。

キャピタルゲインとインカムゲイン

株式投資で得られる利益は2種類あります。

株価の値上がりによる利益である「キャピタルゲイン」

株式を保有しておくことで企業が利益の中から株主へ分配する配当金による「インカムゲイン」

S&P500や全米株式インデックスファンドなどのインデックスファンドへの積立投資はキャピタルゲインに該当します。

一般的に「株式投資による利益」というと、売買価格の差で利益を得るキャピタルゲインが一般的かもしれませんが、ただ株式を保有しておくだけで利益を得られるインカムゲインも注目に値します。

配当金によるインカムゲインでは短期で爆発的な利益を得ることはできませんが、大損を被ることも少ないといえます。

時間をかけてコツコツと利益を積み上げたい方には向いている投資手法となります。

得られる配当金の使い道はもちろん自由なので、日々の生活費の足しにすることもできますし、再投資に回して福利の効果を得ることも可能です。

定期的に投資で得た利益を手にできるのが配当金投資なので、実際に投資していることの実感を得やすいのも特徴です。

キャピタルゲイン、インカムゲインのどちらが良いとかではなく、考え方や生き方などで好みが分かれるでしょう。

魅力2:企業が利益を上げ続ければ半永久的に配当金が得られる

企業は利益の中から配当金を株主に分配します。

企業が利益を上げ続けることによって配当金の増額も期待できます。

これを増配といいます。

連続増配をおこなっている企業の株も人気があり、連続増配企業のみを集めたETFもあるくらいです。

最近では日本の企業でも株主還元の意識が向上しており、累進配当の方針を出している企業も増えています。

安定的に配当金を出している企業へ投資できれば半永久的に配当金を受け取り続けることができ、まさに不労所得を手にできます。

投資へのモチベーションが上がること間違いないでしょう。

魅力3:高配当株投資は株価や市場動向に左右されにくい

市場の値動きが激しい時でも、企業が利益を上げていれば変わらず配当金を受け取れます。

高配当株は基本的に既に成長を遂げており、安定した会社が多いです。

特に連続増配企業は成熟した企業が多いので、大きな値上がりもなければ値下がりも大きくありません

株価の動きに動揺する必要がありませんので、仮に大きな下落相場の時でも涼しい顔して投資を続けることができるのは大きな魅力です。

キャピタルゲインを狙う投資だと株価の動きが気になるところですが、そこが気にならないのは投資を長く続ける助けとなるでしょう。

魅力4:高配当株投資で収入源を増やせる

何があるかわからない今の時代、収入源を複数確保できるのは大きな強みです。

例えば会社員の場合、基本的に収入源は勤め先の給与のみとなることがほとんどでしょう。

予期せぬ理由で退職してしまった場合は収入がなくなってしまいます。

そこに配当金という別の収入源があればとても心強いものとなることは間違いないでしょう。

どの程度の金額が配当金として入ってくるのか見通しが立てやすいのも配当金投資の魅力です。

配当金とは別で「あといくらあれば生活できるのか」の計画が立てやすいのは大きなメリットです。

弱点1:長期間続ける必要がある

高配当株投資は短期間で大きな資産を形成できる投資手法ではありません

長い期間をかけてコツコツと積み上げていく投資です。

そこは積立投資と同じですが、ただ我慢して続けるだけでなく、投資を続けている間も配当金が入ってくるのは利点です。

積立投資と比較するとモチベーションを維持しやすいといえるでしょう。

弱点2:少額投資だと配当金の魅力を感じにくい

投資金額が数万円から数十万円レベルだと得られる配当金の金額も少なくなります。

数百円や数千円の配当金だと魅力を感じない方も多いかもしれません。

数万円の配当金を得るためには数百万円の投資が必要となります。

余剰資金にもよりますが、多くの方にとっては魅力的な配当金を得るまでには時間がかかると考えた方が良いかもしれません。

逆に数百円や数千円程度の配当金でも魅力を感じる方にとっては高配当株投資のメリットを感じるのに時間はかからないでしょう。

資産拡大にはキャピタルゲインの方が向いている

高配当株投資では株価の大きな値上がりはあまり期待できません

定期的な収入ではなく、将来のための資産拡大を目指している方にとっては不向きな投資といえます。

理論上、インデックスファンドなどの積立投資の方が資産拡大に向いています。

株価の値動きに動揺することなく、定期的なインカムがなくても投資を続けることができる方にとってはキャピタルゲインを狙う投資の方が効率的といえるでしょう。

ハイブリッド投資のススメ

キャピタルゲインを狙った積立投資、インカムゲインを狙った高配当株投資。

これはどちらか一方を選ばないといけないということはありません。

投資初心者など自身の投資に対する考え方が定まっていない場合、両方を取り入れてみるのも面白いのではないでしょうか。

積立投資で利益拡大を狙いつつも安定期な配当金で収入増加も目指す。

ハイブリッド型の投資といえるでしょうか。

新NISAで例えると、

  • つみたて投資枠→インデックスファンドへ積立投資
  • 成長投資枠→高配当株へ投資

相応の資金量が必要とはなりますが、時間をかければ誰でも到達可能です。

株価の値上がり局面では積立投資が威力を発揮し、逆に株価が低迷している場合は高配当株が威力を発揮します。

どのような局面でも安心して投資を続けることができるのはハイブリッド投資の大きなメリットです。

《冨岡 光》
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冨岡 光

執筆者:FP技能士2級、証券外務員1種 冨岡 光 冨岡 光

FP歴10年。保険、投資信託、住宅ローンを専門に扱っております。趣味は株式投資と読書、家族との時間。数々のお客様をコンサルティングさせていただいた経験を活かしながら、「皆様の疑問にわかり易くお答えする」をモットーに活動しております。 <保有資格>FP技能士2級、証券外務員1種、MDRT4年連続入賞 寄稿者にメッセージを送る

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