2023年9月1日~9月3日まで、インテックス大阪において「第4回資産運用EXPO 関西」が開催されました。
個人投資家向けの120社の出展ブースの中にIR・株式投資フェアブースもあり、個人投資家向けにPRをしていました。
その中から特に確認しておきたい企業をピックアップしました。
・株主優待がユニークで実用的(交通傷害保険が自動付帯)
・国内外トップクラスのシェアを誇る製品が多数
・一貫生産体制と循環型事業により、今後のさらなる成長性が期待できる
目次
トピー工業株式会社(東証プライム・7231)
1921年創業の100年企業とともに、国内だけでなく海外7か国18生産拠点を持つグローバル企業です。
4つの事業内容があり、「鉄鋼事業」では、電炉で製鋼することで高炉よりもCO2の排出量が4分の1少ないサスティナブルな事業です。
鋼材を製鋼から圧延まで一貫生産しており、一般形鋼以外にもホイール用や建設機械用など幅広い製品を各種産業に提供しています。
「ホイール・自動車部品事業」は、独立系・総合メーカーとして、目的に応じたあらゆるホイールを製造し、グローバルな供給体制にて多くのメーカーと取引しています。
注目すべきは、国内外トップクラスシェアの商品が多数あることです。
「建設機械用足回り部品事業」においても、油圧ショベル用足回り部品では世界でのトップシェアを占めており、一貫生産体制(開発から設計、製造まで行う)と販売まで行うことで、安定した品質と開発力、そして収益性があります。
「その他の事業(発電・マイカ等)」では、未来の技術に向けての成長事業になります。
脱炭素化へ向けバイオマス混焼を推進する発電事業、マイカ(人口雲母)は化粧品の原料として活用されています。
製品をつくるには素材(材料)が必要になりますが、この素材を廃棄物(スクラップ)の集荷と再資源化によりそれを原料として素材にし、加工して製品にしてお客様に提供する循環型社会への貢献を行っています。
業績:V字回復、株価も堅調に推移
業績はコロナ禍の落ち込みからV字回復をしており、2022年度の経常利益は80億円、2023年度の予想経常利益は96億円となっています。
株価も業績の回復とともに堅調に推移しています。
株主優待:交通傷害保険に自動加入・カタログギフト
100株以上で交通傷害保険が自動付帯となるユニークな株主優待は、輸送用機器メーカーであることから、1999年から導入されています。
1,000株以上の株主に対しては、以前はお花(生花)をお送りしていましたが、2023年3月末基準日よりカタログギフトに変更しています。
株主優待の内容
<100株以上>
交通傷害保険(死亡・後遺障害、入院特約)が自動付帯
死亡・後遺傷害保険:最高100万円、入院特約:3,000円/日
期間:3月末株主…7月1日~12月31日 9月末株主…翌年1月1日~6月30日
<300株以上>
100株以上でもらえる株主優待に加えて交通傷害保険:通院特約(1,000円/日)
<1,000株以上>
100株、300株以上でもらえる株主優待に加えてオリジナルカタログギフト
※優待品に代えて社会福祉団体への寄付選択可
(参考)交通事故傷害保険
保険期間内に発生した交通事故によるけがが対象となります。疾病は対象となりません。
●権利確定月:3月、9月
●権利付最終日:次回2023/09/27、前回2023/03/29
●株価:2,352円(100株単位)、予想PER:8.26倍、実績PBR:0.45倍、
予想配当利回り:3.74%、時価総額:478億円(2023年9月1日時点)
これまで年間を通して無配当になった年はなく、配当性向は30~35%。
株主への利益還元は業績の向上をベースに安定的な配当継続にも十分な考慮の上決定しています。
2025年度にはROE8.0%以上を財務目標の一つに掲げています。
株主優待だけでなく国内外でトップクラスのシェアを持つトピー工業
BtoB(消費者ではなく、企業に対してモノやサービスを提供するビジネス)は、日常生活の中でその企業名に触れる機会は少ないだけでなく、株式投資の銘柄選択においても目が届きにくいかもしれません。
しかし、トピー工業のように株主優待がユニークだけでなく、国内外トップクラスのシェアを誇る多くの製品が強みの企業もあります。
ブース担当の方は、
と丁寧に説明していました。(執筆者:CFP、FP技能士1級 岡田 佳久)