先週は引き続き、関税問題の不安要素から大きく乱高下する展開となりました。
日経平均株価も世界の流れと同じように、大きく下げましたが、10日には始値3万2321円から終値は3万4608円と大きく上昇しました。しかし、まだ関税問題がくすぶる中、何も改善せずに折り込みながら好転していくのか気になるところです。
それでは、チャートを細かく見ていきましょう。

日足の移動平均線

5日線は、急角度の下向きから若干緩やかな下向きになって週末入りしています。
25日線は、下向きで推移し、3万6000円処まで下がってきました。
75日線は、下向きに推移し、4月3日に200日線をデットクロスしました。
並び順は、75日25日5日で安定下降となっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、下向きで3万8315円処を推移しています。
トレンドライン
直近4月2日3日に開けた窓がちょうど心理的節目の3万5000円処なので、この窓をしっかり埋められるかがカギとなりそうです。下は4月7日に付けた安値3万792円が意識されます。3月26日高値から4月7日のフィボナッチでは4月10日高値が0.5戻しとなり、ここからダブルボトムを付けながら上昇していけるのか、確認していきたいです。
一目均衡表
基準線と転換線の位置関係も弱さをみせており、遅行線も日々線と乖離しています。遅行線が日々線とぶつかるのが15営業日後なのでゴールデンウィーク期間の相場が気になります。株価は雲からも乖離していますが、ここで下げ止まれば、転換線が上向きになり、転換線と基準線の位置が逆転するので、見ていきましょう。
ボリンジャーバンド
-3σのボリンジャーウォーク後、10日には-1σまで戻し、-1σと-2σの間を推移して週末入りしています。大きく開いたバンドが波打ちし始めて、いびつなラインを形成しているため、ここから横ばいの動きへの変化にも注意深く見ていきましょう。
スローストキャスト
3月28日から買われすぎゾーンから売られすぎゾーンへときれいに向かったラインは、4月10日に売られすぎゾーンを脱して週末入りしています。中折れして、更に下へ向かうのか、それとも強さを見せて買われすぎゾーンまでいけるのか確認していきましょう。
MACD
0ラインから乖離して下へ向かっていたMACDは、週末のMACDとシグナルがクロスするのかしないのかという場面で引けています。ヒストグラムも大きく弱気を示していましたが、徐々に好転し、ここから0ラインまで戻して強気相場に向かえるのか見ていきましょう。
総合的には、パラボリックは3月31日から陰転し、現在3万4600円処を推移していて、4月11日には好転のチャンスでしたが、チャンスを逃し陰転のまま週末入りしています。ADXは4月9日以降下向きに変化し、トレンドなしとなりました。ボラティリティが高い相場が続き、どちらに向かうか振り回されないように、その都度しっかり節目を確認していきましょう。