私が歴史上で最も尊敬する人物は上杉謙信公ですが、現役の中ではやはりこの人です。投資会社バークシャー・ハザウェイの株主総会には著名投資家ウォーレン・バフェット氏の生の声を聞くために、世界中から3万5千人の投資家が集まったそうです。81歳でいまだ現役なんて、格好良すぎます。私が目指しているのは、まさにウォーレン・バフェット氏のような生き方です。バフェット流・株式投資の鉄則は、分かりやすくてシンプルです。

1.事業内容を自分で理解できる会社にしか投資しない

2.長期に収益を上げるブランド力の強い会社を選ぶ

3.成長性より安定性を重視する

4.変化が激しく先の読めない業界への投資は避ける

5.投資のための借金はしない

  今のアップルやグーグルをどう見ているのかという質問に対しては、「素晴らしい利益を出している企業であり、価値がもっと上がっても驚きません。しかし、将来どこかで道を誤る可能性があります。その可能性でいけば、IBMの方がまだ低いだろうと私たちは思っているのです」

  確かに数年前までは、コンピュータメーカーのアップルが電話機メーカーになるとは誰も思っていなかったでしょうし、ここまで急激にスマートフォンが普及するとは誰も予測できなかったでしょう。そのことが、バフェット氏の目には変化が激しく、先の読めない業界と映るのかもしれません。

  私も新しいテクノロジーに対してはとことん使用するのを抵抗するタイプですが、ここまで普及が進むと、スマートフォンを使用しないことが、情報収集が遅れてしまうという観点で、逆にリスクになりかねません。そんなアップルにも死角がないわけではありません。数年で市場を席巻したということは、逆にたった数年で席巻し返されるリスクもはらんでいるからです。バフェット氏はそのことを言いたいのかもしれません。

  私がいつも胸に刻んでいるバフェット氏の言葉は「事業内容を自分で理解できる会社にしか投資しない」と「成長性より安定性を重視する」の二つの言葉です。バフェット氏のおかげでいつも自分の事業を冷静に見つめることができます。