「財形」のメリットは、いまは1つだけ。

 それは「給与天引」の仕組みです。

 会社員は、社会保険料や税金を自分で支払っていると理屈では得心していても、感覚ではピンときていないもの。

 そのワケは、源泉徴収されているから。つまり、「給与天引」だからです。

 これが、いったん会社員のフトコロに入ったあとに、社会保険料や税金を支払う仕組みに変えたらどうでしょう?

「義務だから」とはいえ、払えない人がたくさん出てくるでしょう。
 いったんフトコロに入ったモノをはき出すのは、痛みを伴います。ストレスがかかります。

 ただ、そうすると、社会保障や税金に対する会社員の意識は急激に高まり、政治の一大潮流を作り出すことは間違いないと思います。つまり「金も出すけど口も出す」。
 いわゆる無党派層の目を政治に向かわせるいちばん手っ取り早い方法だと思いますね。

 それはさておき・・・・「財形」も、この給与天引の心理効果を使えば、楽して貯蓄ができるでしょう。

「財形」には、一般財形、住宅財形、年金財形の3種類があります。
 いずれも、会社が財形の仕組みを導入してなければ利用することができません。

 住宅取得資金を積み立てる住宅財形や、老後の生活資金準備のための年金財形には、一定の範囲で税制優遇がありますが、低金利の今は、さほど大きなメリットとはいえないように思えます。
 だから用途に制約のない一般財形でも十分(利息には20%の税金がかかります)。

 もちろん、制約はあります。
 積立期間は、一般財形が3年以上、住宅財形・年金財形が5年以上。

 住宅財形・年金財形は1人1契約のみ、一般財形は複数契約もOK。

 転職の場合・・・・退職から2年以内に再就職し、転職先に財形貯蓄の仕組みがあれば継続することができます。所定の申告書を転職先を経由して取扱金融機関に提出することになります。

 転職先に財形の仕組みがない場合は、基本的には継続することができません。

 種々制約はあるものの、「給与天引」の魅力は捨てがたい。