9月になりました。
 ちょっと過ぎてしまいましたが、毎年、9月1日になると、思い出すことがあります。

 小学6年生のとき、2学期の始業式が終わったあとに友達の家に遊びに行って、夏休みの間にできたという軒先のスズメバチの巣を、数人で遠目に見ていました。
 すると1匹のスズメバチがすーっと飛んできて、私の頭に止まって・・・チクリ。

 その痛かったこと。

 そのあと小学校に戻って先生に蜂に刺されたこと、それもスズメバチであったことをいうと、急いで病院に行けという。・・・毒を薄めるためにと、病院では血管に太い注射を続けざまに5本打たれ・・・。

 それでも毒は容赦なく顔面に回り、翌日から4日間、バレーボールのように凹凸のない、パンパンの顔をして登校。

「その顔でよく来た」と、変な褒められ方をしました。

 それ以来、スズメバチをみると、あのときの顔を思い出す。
 ひどいものですよ。頬と鼻の境目がなくなるのですから・・・。

 ただ、ハレが引いたあとも、「よく頑張って登校している」と言われたときには、子ども心にやや複雑・・・。

 スズメバチは、繁殖をする秋に攻撃的になるといいます。
 それから、私が頭を刺されたように、「黒」に向かってくる性質があるので黒い服、黒髪の頭などは注意が必要です。

 さて・・・・

「早期退職優遇制度」が一般的になったのは、2000年代に入ってからです。

 2001年に「あの松下電器産業が・・・」と、頑なに雇用を守って終身雇用制度の原型を作ったともいえるいまのパナソニックがこの制度を導入するこを決めて話題になりました。

 それ以来、いろんな会社が年中行事のように早期退職の募集をかけています。
 熾烈なグローバル競争にさらされる企業は、聖域とされた雇用をさえも流動化させないと機動的な経営マネジメントができない。

 固定費の削減は、家計と同じように、企業の財務状況を改善するためにも必要になのです。

 ニッポン全体といったようなマクロな視点でみると、早期退職優遇制度という、会社が囲い込んできた人材を放り出す施策はとてもいいこと。
 もっというと、ちょいちょい政府がやっている、倒産してもおかしくない会社を助けるようなこともやらないほうがいい。

 優秀な人材がマーケットに放出されれば、社会が、世の中が活気づきます。新しいビジネスが生まれ、斬新なサービスが創造されます。

 ほんとうに、歴史があって伝統的で、かつて優良企業といわれた会社で、いまの斜陽企業は、どんどんつぶれたり、早期退職でリストラをしたほうがいい。

 FPの業界とその周辺には、「かつて山一証券にいました」という人がたくさんいます。1997年に廃業した証券会社です。たくさんの優秀な方が、持ち前の起業家精神で大活躍をしています。・・・いろんな業界で同じようなことが起こると、ニッポンがもっと活気づくと思います。

 しかし、1人の会社員としては、自分と家族の生活がかかっています。「どんな判断をするのか?」・・・悩ましいことですね。

 退職の仕方としては、「辞めさせられる」のと「自分から辞める」のとでは、同じ退職でもぜんぜん違います。

 自発的な退職だと自尊心は傷つきませんが、辞めさせられた退職は大きく傷つきます。「自発的な退職ができるうちに・・・」というのはひとつの判断。辞めるのだったら、自分から辞めるのがゼッタイにいいと、私は思います。

 辞めたあとに後悔するかどうかは、その後の生活がうまくいくかどうかにもかかっています。満足できる仕事と収入が確保できれば「辞めてよかった」と思うでしょうが、そうでなければ「あの判断がよくなかったのかもしれない」と考えてしまいがち。

 辞めた会社がその後どうなるかという点も、気持ちに微妙な影響を与えます。数年後に復活して業績が回復する場合と、引き続き低迷が続く場合・・・。
 考えてもしかたのないこととは思いながらも、ふっと考えるときがある。

・・・弱いのですよ。私たちは。

 辞める年齢にもよりますね。
 数年前に定年まであと5年を残して早期退職制度を使った方と、先日雑談をする機会がありました。
「辞めたあと自営業を始め、収入は以前よりはずっと少なくなったが、あのときに辞めず、定年まで勤めていたら、自営しようという気力も起こらなかったと思う」・・・という話をうかがいました。
「これで60歳を過ぎても好きな仕事ができる」とも。

 いずれにしろ、最後は自分の価値観に基づいて、自分で決めた方がいい。そうしないことがいちばん大きな後悔になります。
 一度限りの人生ですから・・・・。

「人生は一度きりだから、生まれ変わるなら生きているうちに」(長渕剛)

 FPサービスでは、ふつう、収入に不確定要素が出てくるとお手上げになります。・・・地に足のついた生活設計ができないからです。

 しかし、生活のコストから逆算して、退職後にいくら稼げばよいか、また、いくつまで働けばいいか、つまり、目標年収と目標勤務年数を提案することができます。

「退職したあと何年間、最低、いくらの収入を確保する必要があるか?」がわかれば、早期退職優遇制度を検討する材料にすることも可能です。