※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

ドル建て終身保険 保険商品の予定利率や積立利率は曲者

コラム コラム

  安倍さんのアナウンス効果で円安傾向にあります。

  このためかわかりませんが先日外貨建て終身保険について相談を受けました。

  終身保険への加入を検討中で、積立利率3%が最低保証されているドル建ての積立利率変動型終身保険の提案を受けていてセカンドオピニオンを求められました。この超低金利時代、積立利率3%に心が動いたようです。

  確かに3%というのは魅力的な数字ですが、保険商品の予定利率や積立利率は曲者ですのでご留意ください。多くの方は支払った保険料が3%で運用されると思うのではないでしょうか。

  しかし、保険の種類によりますが、多くの商品では支払った保険料の一部しか運用されません。

  さらに中途解約した場合にはペナルティがありますので、短期間で解約すると解約返戻金は支払った保険料の累計を下回ります。

  具体的にみてみましょう。ご相談者の提案書の内容は以下の通りです。

 ・積立利率変動型終身保険(米国通貨型2002)

 ・被保険者は33歳男性

 ・保険金5万3000米ドル

 ・年払保険料1178.61米ドル(払込期間55歳)、

 ・25年後の保険料累計 25929.42米ドル

 ・25年後の解約返戻金 

  29,169米ドル(3%)

  35,001米ドル(4%)

  42,054米ドル(5%)

 ・25年後の解約返戻率(解約返戻金÷保険料累計)

  112.5%(最低保証3%)、

  138.4%(積立利率4%で運用できた場合)

  162.1%(積立利率5%で運用できた場合)

  運用として考えた場合魅力を感じますか。
  
  例えば毎月1万円を3%で運用出来た場合約445万円(元本300万円)になります。つまり元本に対して148%です。上記の保険でいえば積立利率4%以上必要です。保険の場合、他の金融商品と異なり、保障がある分、同じ運用利率でも運用結果が他の金融商品に比べ劣るのは仕方ないことです。

  保険で資産運用を考える場合は具体的な数字で確認してくださいね。

《新美 昌也》
この記事は役に立ちましたか?
+0

関連タグ

新美 昌也

新美 昌也

T&Rコンサルティング有限会社 代表 CFP資格保有 「誰でも気軽にお金について公正中立の立場でアドバイスを受けることのできる場を設ける。ファイナンシャルプランニングを普及し国民の幸福に寄与する。」という企業理念の下、法人顧問、個人のファイナンシャルプランニング、労働組合でもライフプラン講師、銀行でのFP相談、 保護者向け進学マネー講座、401K講師、執筆など多方面で活躍している。著書執筆多数。趣味は、読書、音楽鑑賞、海外旅行、ゴルフ、焼酎、株式投資。 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集