ここ数年、「一元化」という言葉を聞かれる方も多いと存じます。年金一元化、会計一元化、法曹一元化などなど。

  人口が増加している社会では、専門化や分業が進みますが、反対に人口が減少していく社会では、様々な業界で、M&Aや業態の一元化や複数サービスのワンストップ化の流れが起こっていきます。アウトレットモールや、複合ビル、駅前再開発などもその流れといえるでしょう。

  私たち金融・財務に携わる世界でも、金融一元化に伴い、保険・ローン・貯蓄・運用・社会保障・企業保障など、「ワンストップでサービスを提供する」というスタイルが増え始めました。

  銀行で保険や年金、株式や投資信託が購入できるといったスタイルや、保険ショップで複数の商品が比較選択できるといったサービスも、今ではよく見る傾向です。さらに今後は、金融メーカーの合併は加速し、店頭では様々なメーカーの金融商品が並ぶ、いわゆるセレクトショップのような形が主流となるでしょう。

  また、人口減少⇒消費者の減少に伴い「販売競争の激化」もますます進むことになるでしょう。その際、私たち消費者は「モノやサービスを選ぶ機会」が増え、どのように選ぶか・何を選ぶか・どのように組み合わせるかといった、「セレクトする力」と「コーディネートする力」さらには、「購入後のマネジメント力」が必要となってきます。

  もともと日本では「製造と販売とその後の管理が同じ会社で行われる=製販同一」と呼ばれる仕組みが多かったのですが、今後は、販売の一元化に伴い、「モノやサービスを集めて選択できるセレクトショップ」という枠組みに進化してきています。

  この変化に伴い、「選び方を間違えれば失敗する」「組み合わせを間違えれば支出が増える」「購入後の管理ができなければ役に立たない」・・・など、問題も起こり始めています。

  製造と販売と管理を分離することで、「選ぶ自由」を手に入れるわけですから、「正しい選択眼を学ぶ教育の場」と「組み合わせを行う相談の場」「その後の管理を学び実行する場」が不可欠になっていくと思われます。

  統合されていくものと、分離されていくもの。言い換えれば集中と分散のそれぞれのメリットデメリットを考え、すべての業界に「教育・相談・選択・管理」の場が作られ始めていることに、気付いてほしいものです。