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チャイナ・プラス・ワンに備える資金移動計画

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  皆様、新年明けましておめでとうございます。中国では縁起の良い辰年の2012年は世界経済の回復が期待されましたが、中国、インド、ブラジルなどBRICs諸国の景気後退が鮮明になり、中国に代わるチャイナ・プラス・ワンの製造拠点として期待されるインドネシア、フィリピン、タイなどASEAN諸国の景気が比較的堅調な年でした。

  巳年の2013年は、我慢強さや執念深さなど蛇の特徴をそのままの意味として使われることが多いようですが、世界経済の回復を我慢強く待ちながら、次なる新興国の経済成長から恩恵を受けるための執念を燃やし続けたいものです。

中国の送金制限について

  これからチャイナ・プラス・ワンの動きが本格化してくると、中国以外の国へ転勤される方も増えてくることと思います。その場合、中国で稼いだお金をいずれ海外送金することになると思いますが、中国から個人名義での海外送金は、1人当たり年間5万USドルまでに制限されており、中国の銀行窓口で雇用証明、給与証明、納税証明などの各種書類を提示する必要があります。

  また、中国から人民元の現金持ち出しは、1人当たり1日2万元までに制限されているので、中国の駐在期間中から定期的な送金計画を立てておくことが大切です。

  弊社では個人の資金管理の拠点として香港の金融機関を活用することを推奨させて頂いておりますが、世界随一のオフショア金融センターである香港の経済自由度はウォールストリート誌調査で、18年連続で世界一の評価を受けており、香港の銀行から主要外貨への両替・送金は自由に行なえます。

  つまり中国から他国へ転勤されても、あるいは日本へ帰国したとしても、香港に銀行口座さえあれば、世界中どこにいてもATMから現地通貨を引き出すことが可能となります。

ファンド積立プランの活用

  中国からの海外送金手続きが困難な場合、あるいは年間5万USドルの枠外で合法的に海外へ資金移動されたい場合は、香港の保険会社が提供するクレジットカード支払いのファンド積立プランを利用する方法もあります。

  このプランでは、最初の18~24ヶ月の初期積立期間以降に積み立てた資金は、いつでもファンドを部分解約して現金化することができるため、香港の口座に資金を戻すことで、やはり世界中どこにいてもATMから現地通貨を引き出すことが可能となります。本プランは英国系大手保険会社S社によって運営され、約300種類の株式、債券、不動産、ヘッジファンド等から最大10種類のファンドを組み合わせて運用することができます。

  満期年数は5年~25年で設定可能ですが、将来的な年金対策として、満期年数を退職時の年齢に合わせて運用されることをお薦めしています。現在、中国でお仕事をされている方は、今後、個人レベルでもチャイナ・プラス・ワンを意識した資金移動計画を立てていくことが肝要かと思います。

今月のマネーの教訓

  今年はチャイナ・プラス・ワンの動きが本格化してくる年。中国から個人名義での海外送金は制限があるので、中国の駐在期間中から定期的な送金計画を立てておくことが大切。香港で銀行口座を開設しておけば、世界中どこにいても現地通貨で引き出すことが可能。

《木津 英隆》
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木津 英隆

木津 英隆

謙信アセットコンサルティング(香港)代表取締役CEO 1974年3月9日生まれ、長崎県出身、1996年青山学院大学法学部卒。ロイター通信(香港)、米系格付け会社S&Pを経て、2009年より現職。所属IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)のGRANDTAG社はアジア各国に600名の資産運用コンサルタント、25,000名の顧客を擁する香港系大手IFAの一角。お客様のライフプランに沿って、元本確保を最優先とし、オフショア投資商品、個人年金プラン、貯蓄型生命保険、相続対策商品などをご提案。また、香港の優れた金融サービス、投資優遇税制、年代別資産運用方法などについて、初心者にも分かりやすい小口投資家向け「海外で作る自分年金セミナー」を各地で開催。皆様に信頼して頂ける資産運用コンサルタントとなることを目指して積極活動中です! 寄稿者にメッセージを送る

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