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アジアで日本人が求められている「ビジネス・スキル」と「金銭感覚」

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今、アジアで求められている日本人のビジネススキルとは

  アジアの会社で求められる能力は、日本人としての「ビジネス・スキル」と「金銭感覚」です。

  我々日本人のビジネス習慣は他の国と比べて非常に特殊です。なによりも仕事が優先するという滅私奉公的な価値観や、正式な契約も締結せずに口頭での約束事を重視したり、社内の意思決定に異常なほど長く時間が掛かったり、夜の飲ミニケーションを大切にしたりとか、普通の外国人には到底、理解出来ない習慣だらけです。

  もちろん、日本人の中にもこの商習慣が嫌いな人も多いと思いますが、これこそがアジアで日本語の話せる現地人との大きな差別化なのです。

  アジアの途上国であれば、日本企業はローカル企業と比べて、給料が高く、日本語が話せれば、給料もかなり高く成ります。だからこそ、一生懸命に日本語を勉強して、日本語を話せるように成った現地の人が多く居ます。                                     

  しかし、彼らの給料はローカルの一般の人よりは高いのですが、日本人の現地採用よりは、ずっと低いのです。但し、現地採用の日本人は普通に日本語が話せるだけでは彼らに勝てません。そこで、日本独自の商習慣による差別化が思わぬ武器になってくるのです。

  例えば、製造業の営業職であれば、購入時の決断を下すのはたいてい顧客企業の日本人駐在員になります。ITのシステム設計をするのであれば、上申先は自社の日本本社に居る日本人の上司です。

  彼らに正確な意志を伝えて、円滑に判断を促すための能力や、「空気を読む」環境適応力、そして、シビアな金銭感覚を持ち合せ、計算に強いこと(丼ぶり感情ではなく、原価意識・費用対効果を常に考える習慣など)日本的ビジネス・スキルを発揮することによって信用を得ることなどが、そのまま実績に反映されていく訳です。
                                       
  日本人が現地の企業から評価されるのは、お金に対して誠実であること(不正・不平を嫌うこと)、日本人として日本企業で働いてきた実績や、きちんとした日本語を話せて、コュニケーション出来る能力や、日本人特有の細かい気配り心配りなどです。

  しかし、全ての職種に於いて、このようなものが求められるわけではありません。会社や組織によって、その濃度や重要性も変わってきます。

日本と海外で異なる給与の決め方

  給料については、日本国内での勤務者の給与を決める場合には、まず総額を決めて、そこから税金や社会保険料などを控除して手取りの支払額が決まりますが、海外勤務者の海外支払い給与を決める場合には、一般的には、まず手取り額を決めて、そこから税金や社会保険料などを逆算して加算し、総額を決めることになります。

  これは、税金や社会保険料などは、勤務地国の制度によって大きく異なること、社会保険は日本でも加入しているのに勤務地国でも二重に加入しなくてはならない場合があることなどのために、先に総額を決めてしまうと、勤務地国によっては、控除額が大きく異なり不公平になるためです。

  最後に、私の個人的な意見ですが、アジアの中に於いては、日本人は本当にお金に綺麗な民族だと思います。やはり「マネーの達人」に成るためには、お金と誠実に向き合い、誠意を持って付き合うことが大切ですね。

《桐山 一人》
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桐山 一人

桐山 一人

株式会社ノマド・グローバル 代表取締役 健康で活き活きと過ごす人生、世界を視野に入れたグローバル・ライフ「ノマド・ライフ」を提唱し、若年層を中心に多くの人々の共感と支持を得る。「若い人こそ、お金の無い人こそ、海外に目を向けた資産形成を検討すべし」と若年層を中心の資産運用のコンサルティングを得意とする。 年間のうち100日以上を海外で過ごす自他ともに認める「Nomad」自由人である。ファイナンシャルプランナー・中小企業診断士・ロングステイアドバイザーの資格を持つ。 寄稿者にメッセージを送る

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