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収入保障保険マニュアル(上) 加入検討時のポイント

収入保障保険とは

  外資系・損保系生保の保険商品のなかで人気の高いのが「収入保障保険」だ。私の記憶では旧アリコ・ジャパンが10数年前に発売したのが日本初で、保険商品ジャンルとしては比較的新しい部類に入る。旧財閥系日本社やネット系生保で対応する商品がないこともあり、彼ら外資系・損保系生保の独断場だ。

  個人の場合、子供が自立するまでの公的遺族年金の不足分の補填や上乗せという目的で加入することがほとんどで、主たる生計者の死亡・高度障害保障の逓減性にあわせ、合理的に保障を買うことができることができるのが特長だ。

  その商品性は他の先生方がたくさん書かれているので、そちらに譲るとして、私のほうは収入保障保険の検討時のポイントを総おさらいしておきたい。

非喫煙者や健康な方は保険料が割引。喫煙者は割高になることも。

  「区分料率適用」とか「リスク細分型」という聞き慣れない枕詞が商品名の頭に付くこともある「収入保障保険」だが、これは死亡・高度障害リスクの低い「健康体」には保険料をリスクに応じて割り引きますよ、という意味である。

  特に「非喫煙者」で「優良体」(直近約2年の検診で要経過観察以上の指摘なし、BMI27-28以下、血圧値、等、さまざまな確認項目がある)の場合、保険料の割引率が高く設定されており、こういった健康割引制度のない収入保障保険に比べ、保険料がほぼ半分になるケースもある

  しかし、リスク細分型収入保障保険の場合、非喫煙者に対して保険料を割り引くのに対して、喫煙者の場合、逆に高くなってしまうこともあるので、注意したい。

  一例をあげると以下の通りだ。

33歳男性、喫煙者、優良体、定額期間2年、保険期間34年、S15万円/月、P免付 のケース

A生命、SD喫煙優良体、月7,215円、累計保険料2,943,720円  
B生命、喫煙優良体、月7,065円、累計保険料2,967,300円  
C生命、喫煙優良体、月8,265円、累計保険料2,767,320円(5年毎に保険料逓減)
D生命、健康割引なし、月6,945円、累計保険料2,833,560円(2年目以降保険期間短縮可)
E生命、健康割引なし、月7,695円、累計保険料3,139,560円  

  男性で結婚後、数人の子供が生まれた所帯をモデルケースとし、敢えて34年と半端な保険期間にしてみた。というのは1年刻みで保障期間を設けられる商品を選びたかったからだ。収入保障保険の保障期間は、末子が自立するまでかけるのがセオリーだから(通常、4大卒後の22歳とする)、1年刻みでの保険設計ができることが望ましい。但し、30代であれば、上記のような長い期間かけることは稀で、通常20年前後だ。

  上記で、「リスク細分型」の収入保障保険はA生命とB生命、C生命の3社で、A社はSD(Safety Driver = ゴールド免許か、自動車保険11等級以上)割引もある。一方、D社とE社は「リスク細分型」ではなく、喫煙者も非喫煙者も保険料率に差を設けていない。

  比較の結果、月払い保険料ではD生命、累計保険料ではC生命が保険料が安いということになる。つまり、喫煙者は健康体割引のない収入保障保険のほうが安い結果になる場合があるということだ。

  リスク細分型の収入保障保険は、損保系生保らしく、リスクの低い人を安くするかわりに、リスクの高い人は逆に高くする、という自動車保険と同じ考え方がある。

  もちろん、男性と女性、年齢、保障期間、健康状態、等で結果が異なることがあり得るので、ご自分が収入保障保険を検討する際は、上記のように必ず複数社で比較検討することをお勧めする。

  尚、上記でD生命については、定額期間が1年か5年の選択枝しかないので、保険料が割高な5年目で比較している。

  ここの収入保障保険は業界で唯一保険期間短縮できるので、「フラット35」等の団信代わりで、将来的に繰上げ返済でローン期間短縮を想定されるならば、選択肢としても一考の価値ある。

  この件については次回に詳細を述べたい。

この記事を書いた人

伊藤 克己 伊藤 克己()»筆者の記事一覧 (20)

ゆうゆうFP事務所 代表FP(現在閉鎖)
電機・半導体メーカー退社後、外資系生保と乗合代理店で実務を学び、独立系FP事務所を開業。リスク・ファイナンシングを現場実践している「実践派FP」として顧客利益優先に活動。
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