前回は株式投資に対する心構えとして「余裕資金のみ投資する」「自分の性格が向いているかどうか見直す」等の注意すべきポイントを挙げました。これから何回かに分けて株式投資について解説していきたいと思いますが、今回はまず「株式投資とはどんなものか」という若干退屈な基本についてお話したいと思います。

株式投資の意味

  通常株式投資というときは上場会社のみを対象としております。上場会社とは、一定の基準をクリアすることにより証券取引所で株式の売買が一般の投資家に認められている会社です。日本ではわずか3600社くらいで全株式会社の1%未満にしかすぎません。株式を購入するとその上場会社の株主となり共同所有者の一人となります。この行為を株式投資と言います。

株主の権利

  株主になると権利があります。主な株主の権利としては(1) 株主総会に出席して意思表示できる議決権 (2) 配当など利益配分を得られる権利があります。

  私は社会人になって初めて最低単位ですがある会社の株を買って株主となりました。株主総会の案内状を受け取った時、配当が支払われた時には一流会社の株主になったと実感してうれしかった記憶があります。

金融商品のリターンとリスク

  株式はいうまでもなく金融商品の一つですが、あらゆる金融商品にはリターンだけでなくリスクがあります。

  リターンとは「投資から得られる収益」のことです。一方リスクとは証券アナリストの世界ではプラスでもマイナスでも期待した収益から乖離したブレを指します。ただ通常は「期待した収益に達しない場合のマイナスのブレ」くらいに理解しておけば良いと思います。たとえば5%の収益を期待して投資したが実際には10%の損失を被った場合、リスクは(-5)+(-10)=-15で15%となります。

  このリターンとリスクはトレードオフの関係となっており、大きなリターンには大きなリスクがあります。大雑把にローリスク・ローリターン、ミドルリスク・ミドルリターン、ハイリスク・ハイリターンに分類されます。残念ながらローリスク・ハイリターンを長期間確約できる金融商品はないと思います。株式投資はハイリスク・ハイリターン型の投資に分類されます。

株式投資の具体的なリターンとリスク

  主なリターンはキャピタルゲイン(株式の値上がり益)とインカムゲイン(配当金)の2つです。基本的にはこれらは前述の株主の権利の中の会社の利益配分ですから業績に左右されます。

  たとえば業績好調が続くと次の図式のようなパターンで大きなリターンが期待できます。

会社の業績が好調で利益が増大
     ↓
株主還元として配当を増額(インカムゲイン)
     ↓
株式市場で人気が高まって株価が上昇し高値で売却(キャピタルゲイン)

  うまく自分の買った株が値上がりして大きなキャピタルゲインを手にできた時は株式投資の醍醐味です。最近の半年はアベノミックスのおかげで多くの投資家がそういった醍醐味を味わったはずです。

  逆にリスクとしては、業績が不調の時は減配や株価の下落につながることです。最悪の時は会社が倒産して投資金額がゼロになることもあり得ます。リーマンショック後はそんな時期でした。そういった事態に備えて株式投資の資金は余裕資金のみにすべきなのです。