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家計簿と家計決算の正しい関係

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Q:家計簿をつける目的は?

A:家計の管理や家計改善

  よくある問答ですが・・・家計簿をつけても家計の管理や改善をできるとは限りません。その証拠に、15年間、個別相談をやっていますが、家計簿をつけている人にお会いすることのほうが珍しいからです。

  ライフプランという家計の予算の仕組みには、

(1) 使い道を設定する

(2) 時期を設定する

(3) 金額を設定する

  という「3つの目標」が存在します。

  家計簿は、あくまでその第一目標の「使い道」が適正か否かを判断するものであって、金額の大小や、使った時期の確認を行うものではないのです。

  もちろん、使ったお金の集計は家計簿を「基」に行えますが、手取り収入から資産の増加額を引けば、その年に使った支出は計算できます。家計簿をつけなくなった・・・という声が多いのは、家計簿をつけなくても「貯蓄額」は割り出せるからです。

  本当の家計簿の目的は、企業の伝票や元帳がそうであるように、「使い道が予定通りなのかどうか」という点にあります。そのために、

(1) 今使うためのお金 

(2) もしもの場合に使うお金

(3) 未来で使うためのお金

(4) 過去の返済のためのお金

A:生命維持のために使うお金 = 基本生活費

B:心の平穏のために使うお金 = 娯楽・レジャー費

C:便利さを追求するためのお金 = 耐久財など

D:自己顕示のために使うお金 = 高額な品など

イ:自分のために使うお金

ロ:家族のために使うお金

ハ:友達や知り合いのために使うお金

二:地域社会のために使うお金

  であったかどうかの、検証を行うことが、「家計決算」のテーマなのです。

収入における住宅資金の割合や・・・

食費の占める割合(エンゲル係数)・・・

夫小遣いの金額・・・

  それらが高いとか低いとか、減らすべきであるとか・・・「価値観」を無視した「統計的・平均的・一般的」なアドバイスを提供することは、お客様を尊厳できているとは思えないのです。ライフプラン(予算)と家計決算は、陰と陽。一対のサービスであることが世に広がることを願っています。

  もちろん、家計簿(使い道)の確認だけでなく、収支のバランス今と将来のバランスリスクとリターンのバランス、保険・ローン・貯蓄・運用などの金融バランス、10種の所得のバランス、仕事と遊びのバランス、心と体とお金のバランス・・・様々なバランスの調整が必要です。


《伊藤 剛知》
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伊藤 剛知

伊藤 剛知

株式会社人財コンサルティング 代表取締役 平成10年より、独立系FPとして開業。約10年間で800組を超える 法人・個人のマネー相談会員組織「マネーバランス倶楽部」を創り上げた。全国展開中のマネーバランススクールや、マネーバランス分析ソフトの創始者でもある。 また、「FP事務所専門の経営コンサルタント」でもあり、FPとして独立・開業する人を応援します。 寄稿者にメッセージを送る

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