※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

初心者のための株式投資解説 投資対象の銘柄を選ぶ4つの基準とは

コラム コラム
株投資入門

  株式投資対象としてどんな銘柄を選んだらよいでしょうか?投資スタイルは短期投資と中・長期投資の2つに大別されますが、私の実践しているのは中・長期投資で一度買ったらしばらく持ち続けるスタイルです

  前回の解説で株価は長期的には業績に連動するというパターンを指摘しました。その考え方に沿って、今回はまず株価を無視してどんな銘柄を候補とすべきかの基準をご説明したいと思います。

  具体的には次の4つの基準に合うかどうかで選択対象を絞っております。

(1)財務状況が良好であること

  借入金が相対的に少なくて自己資本の多い会社は財務状況が良好で、倒産リスクは低くなります。具体的には自己資本比率(%)がわかりやすい指標です。

  自己資本比率(%)=自己資本/総資本

  自己資本が他人資本を大幅に上回る70%以上が理想ですが、対象が限られすぎてしまいますので40%以上を目標にしております。ただし業種によって相当のバラツキがありますので、業種の特殊性も考慮に入れております。

(2)会社の経営が効率的であること

  会社経営の効率性を見るには、資本が効率的に活用されているかどうかを判断するROE(自己資本利益率)がわかりやすい指標です。

  ROE(%)=当期純利益/自己資本  

  ROEが高い企業は高い収益性も期待できます。日本企業は一般的に欧米企業に比べるとROEが低いという事実があります。日経平均株価指数225採用銘柄のROEはおよそ8%(2月の日経の記事)ですが、10%以上を目標としております。

(3)今後会社の売り上げと利益が増加すると予想されること

  もちろん将来の予想は神のみぞ知るで誰も確かなことはわかりません。ただ過去3~5年くらい売上げ・利益とも10%以上増加しているような企業は今後もその発展を継続する可能性が高いと思われますので通常はそういった企業の中から選びます。それ以外にも、会社のトップが変わって構造改革に取り掛かり、その戦略や実行力に信頼が持てる時には新たな成長性に期待して候補とする時もあります。

  売上・利益とも継続的に10%以上の成長が見込めるのが理想的な会社です。

(4)会社が身近に感じられて株主になりたいとの愛着が感じられること

   主要業務の内容がある程度自分にも理解できて、社会にとって役に立っていると実感できる会社です。さらにその会社の社長が経営方針を自分の言葉で明確に語り、説得力があるとさらに望ましいと言えます。

  できたら講演会とか投資説明会で社長から直接話を聞けることがベストですが、インターネットの会社IRメニューや決算発表等からかなりの情報や企業理念をつかめるはずです。事業内容がよくわからない会社の場合は、なるべく避けるようにしております。

  世界で最も成功している投資家のウォーレン・バフェット氏は投資に関し次のように言ったそうです

(スノーボール~ウォーレン・バフェット伝 アリス・シュローダー著)
「自分の頭で理解できないようなテクノロジーが投資の決断にかかってくるような企業には手を出さない」

  これら4つの基準は目安ですのですべて厳密に合っていなければならないということではありません。でもこういった基準で買った銘柄は、最近の数週間のように株価が大きく乱高下しても自分の銘柄に信頼を持っているので比較的心の余裕を保てるはずです。

  次回はこのようにして選んだ候補銘柄の中から株価との関連でどう投資したらよいかをご説明したいと思います。

《須原 國男》
この記事は役に立ちましたか?
+0

関連タグ

須原 國男

須原 國男

スハラFPコンサルタント代表、NPO法人「老いじたくあんしんねっと」会員 1968年慶応義塾大学卒業後、大和証券に入社。ノースウエスタン大学経営学部、大学院修了後に東京本店および海外店で日本株・外国株の推進業務に従事、その後大和総研に転籍して取締役として証券リサーチ業務に従事した。2009年より独立系ファイナンシャルプランナーとして活動している。得意分野はライフプラン、資産形成・資産運用及び遺言・相続問題のアドバイスで、個人相談、講演、執筆に従事している。 <保有資格>:シニア・プライベートバンカー(2019年12月時点で認定者は123名のみ)、日本証券アナリスト協会検定会員、CFP、第一種証券外務員資格(現在未登録)、宅地建物取引士(現在未登録)、MBA 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集