普通預金と定期預金の金利を比べると、変動金利である普通預金よりも、満期まで金利が固定される定期預金のほうが高いのがふつうです。住宅ローンも同じです。変動金利が最も金利が低く、固定金利は、固定される期間が長くなるほどに金利が高くなります。

  理屈は簡単。

  金利変動リスクが高いほど、金利は低く設定されているのです。変動金利は、世の中の金利(市場金利)が動くと変わります。

  しかし、固定金利は、一定のあいだ、世の中の金利が動いてもローンの金利は変わりません。つまり、金利変動の影響を受けにくいために、金利変動リスクが低く、その代わりに、利息という手数料をたくさん払わなければならない仕組みになっているのです。

  ところが、最近では、「変動金利」よりも「固定金利」のほうが低い状況が出てきています。

  たとえば・・・・・三井住友銀行は、キャンペーンとして、7月末までの期間限定とうたって、当初3年固定金利を0.6%としています。かたや、変動金利は、0.875% です。本当なら低いはずの変動金利が、「3年固定」よりも0.275%も高いのです。

  なぜか?

  その理由は、銀行間の金利引下げ競争によるものと思われます。意識的に金利を引き下げて、顧客を呼び込もうという戦術。

  ここ数ヶ月、長期金利の上昇により、新規の借り入れで固定を選ぶ人や、今借りているローンを変動から固定に借り換える人が増えてきたという報道がたびたびありました。そのおかげで、感覚的に「変動」を避けようとする人が増えてきているのかもしれません。そんな人に対して「固定」の安心感を与えつつ、「変動」よりも低い金利を、特別に今だけ提供することで顧客の獲得をしようとしているのでしょうか?

  キャンペーンの「固定」は、「3年固定」です。

  固定金利の期間はたったの3年。その間、世の中の金利が上昇しても、他の金利タイプ(変動や、2年・3年・5年・10年・10年超の固定)に変更することはできません。一般に固定金利の場合、金利が固定されている期間は、他のタイプに変更できない仕組みになっているのです。

  いっぽう、変動金利にしておけば、いつでも他の金利タイプに変更することができます。機動的に変更できる変動金利がいいか? それとも、3年間だけとはいえ、変動金利よりも金利水準が低い3年固定がいいか?

  私は、かねてより、住宅ローンの金利タイプは、固定金利期間が長めのものをおススメしています。しかし、いま 「変動か? 3年固定か?」の二者択一の選択を迫られれば、「変動」を選びたいですね。

  その理由は、3年のうちに市場金利が動く可能性があると思うからです。