今日は、年金の歴史についてお話をしたいと思います。読んでもらえると年金が複雑になっている理由をご理解いただけるかと思います。年金アドバイサーの小話と思ってお付き合いいただければ幸いです。

現在の年金制度が生まれるまで 『年金一元化』難航する背景

  この制度の始まりは明治時代にまで遡りますが、当時は軍人の恩給制度でした。その後、昭和の時代を迎え、船員向けの年金がスタートし、昭和17年に労働者のための年金「労働者年金保険法」が出来ました。

  ただ当時は、今のような≪男女平等≫の世の中ではなく、男性社会中心でしたので、労働者大半は男性であったことから、保険対象者は「男性労働者」だけのために作られた制度だったのです。男性だけの制度では問題があったのでしよう。その後、制度が改正されました。

  昭和19年に、事務系職員として、女性も加入できるようになり、名称が労働者年金保険法から「厚生年金保険法」になったのです。

  その後、随時、職業別の年金制度が生まれ、国家公務員・国家公務員等・私立学校教職員・公共企業職員・市町村職員用の年金が作られたのです。

  ただ、ここには問題点が隠れていました。

  今の制度と大きく異なる点は、公的な機関に「お勤めの方」のための制度なので、年金の加入年数・給付額などの仕組みが、それぞれの団体によって年金の仕組みが違って出来あがってしまったことです。

  この違いが、今の年金制度にも影響をもたらしており『年金一元化』に難航している理由なのです。

  少し話がそれてしまいましたが元に戻します。

  一般の方が年金に加入できるようになってきたのが、昭和36年4月になってからです。この時、農林漁業の従業者・自営業者の方でも、年金に加入できる制度が整ったことから、国民皆年金が実現されたのです。それでも、国民皆年金と言え、国民が全員加入には至っておらず職業ごとに制度にばらつきがありました。

  この制度を改正したのが、昭和61年4月に誕生した国民年金です。1階建ての基礎となる制度で、日本に住所を有する人に加入義務が生まれた始まりなのです。