1.全国で相次ぐ食品誤表示

 全国のホテルや百貨店で相次いでいる食材虚偽表示の問題で、消費者庁が外食店のメニュー表示について規制するために食品表示法の中に盛り込む方向で検討しているようです。

 加工食品や生鮮食品の表示については、日本農林規格(JAS)法で品種や産地などを示すよう規制されているが、外食の表示については対象外であった事を受けた措置と思われます。外食産業には、アレルギー物質を含む食材を明記するなど、安全性に関する表示や産地・品質の表示などが求められそうです。

 偽装食品の多くは仕入値の安いバナメイエビやブラックタイガーを芝エビや車エビと表示したり、牛脂を注入した加工肉をステーキと表示した例や、他にも絞りたてフレッシュジュースのはずが実は仕入したパック詰めのジュースであった事などが誤表示などの実例として報道されています。

2.では本当に誤表示なのでしょうか? 

 有名ホテルなどで絞りたてフレッシュジュースを注文した人はおそらく1,000円以上の高い料金を支払っていると思いますが、パック詰めジュースであったとすれば裏切られた気持ちですね。  

 おそらく当初は絞りたてフレッシュジュースなども店内で果実を絞った生ジュースを提供していたものと思われますが、そのうち手間がかかる・生ごみが出るなどの理由でパック詰めのジュースに差し替えられたと思われます。問題は差し替えられたときに絞りたてフレッシュジュースの表示をそのままにしていたことです。

 役員や従業員の誰もが気がつかなかったという言い訳はあり得ません、実際は仕入値の高い伊勢エビを使いながら仕入値の安い芝エビなどと表示していた逆の例はまったく報道されていませんので、単なる誤表示ではなく偽装といわれても仕方ないと思います。近隣の同業他社との競争や利益率の確保のためにそのままの表示になっていたものと推測されます。

3.一般消費者は今後どうすれば・・

 気になるのは誤表示を信じてお金を払った人が取り戻せるのかどうかということですが、各ホテルは「加工肉は使ったが、金額に見合うモノを提供しているので、返金はしません」というところもあります。

 しかし、ほとんどは「レシート1回分につきギフトカードを渡すところや、顔なじみのお客さまなどご利用が確認できる方も対象です」と、レシートなど証明するものがあれば返金するというところも多いですが、証明するものが残っていない場合でも利用したことのある人は一度問い合わせをしてみることをお勧めします。

 誤表示が発覚した全国のホテルや百貨店などは真の原因を追究して猛省したうえで再発防止に努めてもらいたいと同時に、消費者も最近はブランド名にこだわる人が増えて必要以上に産地間の価格差を生んでいるという事実もあり、値段が高いからということにごまかされること無く、本当にその価格に見合うのか消費者自身の感覚を磨きたいものです。(執筆者:後藤 誠道)