2013年もあと少しを残すのみとなりました。ここで、今年の基準地価の発表を振り返ります。毎年の恒例となっていることですが、7月に国土交通省より基準地価が発表されています。

 この発表を受けて、多くのニュースにて「三大都市圏の全用途にて上昇、アベノミクスの効果」などとの見出しになっていました。ここ数年は土地価格の下落が続いていましたので、この土地価格上昇とのニュースはインパクトがありました。

 これらのニュースが出た後に、いま土地を購入して不動産投資を始めようとしている方から、「不動産を購入するタイミングを逃してしまった。」との意見もありました。この意見については、注意が必要です。見出しに惑わされて、チャンスを失ってはいけません。冷静になって、目的に沿って具体的に、今回の基準地価を見るべきです。

 2013年7月1日時点の基準地価の変動率(%)は、

 三大都市圏の全用途 +0.1%

 三大都市圏の商業地 +0.6%

 三大都市圏の住宅地 -0.1%

*基準地価の変動率とは、前年の基準地価に対する今年の基準地価の比率。

 となっており、三大都市の全用途にて変動率がプラスになった要因は、商業地の地価の上昇です。

 これからアパート経営を行うことを目標としているのならば、注目すべきデータは、住宅地の基準地価です。住宅地ではまだマイナスとなっているのです。いま土地の購入を諦める時期と決定するべきではありません。

 今までが下落していて、今年はほぼプラスマイナスゼロですので、これから上昇する局面となる可能性が高いとも読み取れます。今後も同様の傾向で土地価格が推移すると考えるとしたならば、ここで購入することはよいタイミングともいえます。そのため、このデータを見て購入時期が過ぎてしまったと言い切ってしまうのはもったいないのではないでしょうか。

 さらに三大都市圏という枠組みもまた具体的なものとは言えません。東京をターゲットとするならば東京圏のみを見るべきです。

 住宅地の基準地価の変動率(%)は、

 東京圏の住宅地  -0.1%

 大阪圏の住宅地  -0.4%

 名古屋圏の住宅地 +0.7%

 地方圏の住宅地  -2.5%

 東京圏の住宅地の基準地価の変動率も、また-0.1であり、まだまだ悲観するデータではなく、土地の取得を検討するよいタイミングであるともいえます。

 さらにもう一つ、この東京圏のデータでもまだ甘く、指定の区域や街のデータをより具体的に観察をするべきです。1人のオーナーが購入する土地は、1つの土地ですから。決して、ニュースの見出しだけに左右されてはいけません。

 ニュースの見出しがアパート経営者向けに出されているわけではないので、見台に惑わされず、みなさんの事業の目的に合わせて解釈し、詳細なデータまで確認をしていくべきです。ちなみに、国土交通省にて基準地価発表されたデータを下記【外部参照】に挙げておきます。

 安定してアパート経営を行いかつ優良な資産を確保するという目的を達成するために、より具体的に土地価格を観察することが大切です。

 今年の基準地価の発表からは、潮目が変わりそうな気配が感じられます。しかし、土地は唯一無二ですので、このような統計を重視しすぎてはいけません。目の前にある一つの土地には土地の販売価格があり、統計データにとらわれない要素も、多分に含まれています。全体的な傾向を見て、そのうえで目の前にある土地が良いか悪いのかを冷静に見極めてもらいたいと思います。(執筆者:大長 伸吉)

【外部参照】
土地総合情報ライブラリー(国土交通省)

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