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土地は生前に売却すべきか、相続してから売却すべきか? 事例で分析

 平成26年税制改正大綱に資産税関連のものは少ないのですが、不動産オーナーが注目すべきは「相続税の取得費加算の特例」。ご存知の通り、相続した土地を3年以内に売却した場合には、譲渡税の特例が受けられます。相続した全ての土地の相続税相当額を取得費に加算してくれるというものですね。

 ところが、平成27年1月1日以降の相続については、売却した土地に対応する相続税相当額しか加算してくれなくなります

 このインパクトを事例で見てみましょう。

 現金1億円+土地4億円を相続して、相続税が2億円という方がいるとします。この方が、納税のために土地を1億円分売却した場合、取得費は次の計算式で表されます。

取得費=A×C/B
      A:相続税額 =2億円
      B:相続税の課税価格 =5億円
      C:(今までは)相続した土地全ての価額 =4億円
        (改正後は)売却した土地の価額 =1億円

 つまり、今までは売却益1億円、取得費1.6億円で譲渡税ゼロだったのに、改正後は売却益1億円、取得費2000万円で譲渡所得税がかかってしまうことになります。

 私自身も今までは、「土地で相続して、相続後に売却」をおすすめしてきましたが、今後は、「生前に売却して、対策の選択肢を広げる」ことも視野に入れる必要が出てきました。

 どちらがおトクかは、全体を見てのシュミレーションが必要です。一度、財産の棚卸をなさってくださいね。(執筆者:和田 清人)

この記事を書いた人

和田 清人 和田 清人»筆者の記事一覧 (10) http://e-souzoku.com/

和田清人測量登記事務所 代表
1988年、近畿大学理工学部原子炉工学科卒業。制御機器メーカー勤務を経て、2003年和田清人測量登記事務所を開設。土地家屋調査士として不動産の登記や境界の相談に応じながら、土地相続専門FPとして相続対策ならびに相続税対策のアドバイスを行っている。境界問題や相続税をテーマにした講演や執筆多数。そのわかりやすさには定評がある。現・日本FP協会大阪支部副支部長、大阪府不動産コンサルティング協会理事。元・大阪土地家屋調査士会広報部長。
<保有資格>AFP、公認不動産コンサルティングマスター
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