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日本のPB(プライベート)商品 VS NB(ナショナルブランド)商品

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 最近日本の一部の小売業で販売している特に食料品のクォリティーの高さには、とても驚きを感じます。製品の機能性・味・パッケージどれをとっても完成度が高く、まさに隙が無い商品が増えてきているように感じます。

 15年くらい前までは、成人した男性で特に食料品を吟味して買っている人がいると、中性的で男らしくないと感じておりました。素直に言ってしまえば、成人した男性が子供や女性のように、感動を味わえる商品(特に食品)が今よりもずっと少なかったのです。

 ですが現在では、老若男女問わず買い物好きなお客が増えてきています。なぜなら商品の品質が、昔とは全く異なるからです。その中でも、特にコンビニのPB商品には目を奪われます。

PB商品はなぜ人気があるのか?

 先にNB・PB商品を説明します。NB商品とは、ナショナルブランドの略でメーカーが製造しているブランドになります。PB商品とは、小売業が開発・委託をして自社独自のブランド商品として販売する商品になります。

 このPB商品開発は、ここ15年間で小売業を中心に活発に行われてきました。最初にPB商品が出始めた頃は、30年以上も前になりますが「安かろう悪かろう」商品ばかりで、PB商品とは安くて悪い物という定義が成り立っていました。

 しかしそこから企業の商品開発が進められ、いくらか品質は向上し安くてそこそこ良い物という定義に変化してゆきました。ここまできても、蓋を開けてみればPB商品とは、小売企業がメーカーや問屋への丸投げや、簡単な物流ルートの変化による物で構成され、小売企業は消費者が感動する商品開発に取り組んでいるものではありませんでした。

 このような潮流の中で、1つの波を作ったのがコンビニ業界なのです。特にこのPB商品が脚光を浴びるようになったのは、一部の秀逸なPB商品がNB商品を凌駕し、消費者に感動を与えたからです。

 特に「セブンゴールドシリーズ」や「プレミアムロールケーキ」などは、世の辛辣な消費者達をも唸らせました。発売当初は衝撃的で、価格は高く味が今までのコンビニレベルではないのです。コンビニどころか、SM・GM・Dgsどこの業態のチェーンストアにも売っていない品質なのです。

 それでは、なぜこんなにもコンビニのPB商品は人気が高いのか? 一時期どこの小売業者もPB開発に乗り出しました。その理由は、ほとんどの小売業者はPB商品を作れば商品の利幅が伸びると思ったので開発に乗り出しました。目的は「営業利益の向上」そこしか見えていない小売業がほとんどでした。

 しかしこのような中でも、大手コンビニは時間をかけてPB商品を作りCS度(カスタマーサディスファクション:お客様満足度)の向上を目指した最高の商品作りを目指したのです。モニターアンケート・試売・プライシング・マーケットの動向と試行錯誤し、何度も失敗とやり直しを繰り返し商品開発を行います。

 こうして完成されたPB商品は、消費者に認められ時間の経過と共にCMを打たなくても、ブランティングできたのです。コンビニ大手は、他の小売業態やライバル企業とコンセプトが全く違ったのです。時代にとらわれず営業利益優先主義ではなく、CS度優先主義を徹底した結果、素晴らしい本物のPB商品が生み出されたのです。(執筆者:伊藤 稔)

《編集部》
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