昨年、外資系・損保系生保各社の医療保険の改定が相次ぎ、主だったところでは、アフラック、オリックス生命、三井住友海上あいおい生命、AIG富士生命、そしてこの5月にNKSJひまわり生命が新商品をリリースしました。

 特に注目したいのは、特定疾病に対する一回の入院や通算とも支払限度日数を無制限にする商品を大手数社が投入したことです。特定疾病で入院した場合に限り、主契約の入院給付金・日型(60日型や120日型、等)や通算限度日数(1000日強が大半)に制約されず、入院給付金を一回の入院や通算とも支払限度日数無制限で受け取れるようになったことです。

 特定疾病で長期入院や入退院の繰り返しをしても安心ということになります。また、医療保険とがん保険(主契約ががん入院給付金)を加入されている方は、医療保険見直しの際、保障がだぶっている「がん入院(日数無制限)」のリストラが可能になります。

 以前からがんや三大疾病による一回の入院で支払限度日数を無制限にするという商品が数社ありましたが、今回改訂されたオリックス生命の「新cure」のように七大生活習慣病まで保障範囲を拡大したり、通算日数まで無制限にする商品は生損保含めても業界初でしょう。

 但し、「特定疾病」の内容は、各社によって微妙に異なりますので、多少注意が必要です。例えば、オリックス生命「新cure」や三井住友海上あいおい生命「新医療保険A」、NKSJひまわり生命「新・健康のお守り」で比較してみると以下のようになります。

オリックス生命「新cure」主契約
・三大疾病無制限プラン・・・がん(悪性新生物・上皮内新生物)、心疾患、脳血管疾患
・七大疾病無制限プラン・・・がん(悪性新生物・上皮内新生物)、心疾患、脳血管疾患、糖尿病、高血圧性疾患、肝硬変、慢性腎不全

三井住友海上あいおい生命「新医療保険A」主契約
がん(悪性新生物・上皮内新生物)、心疾患、脳血管疾患

NKSJひまわり生命「新・健康のお守り」主契約 + 「三大疾病支払日数無制限特則」
がん(悪性新生物・上皮内新生物)、急性心筋梗塞、脳卒中

 オリックス生命とあいおい生命は「三大疾病」の対象がほぼ共通していますが、あいおい生命のみ一過性脳虚血発作及び関連症候群が対象に含まれます

 また、ひまわり生命の場合、主契約+三大疾病支払日数無制限特則のみだと、心疾患でも急性心筋梗塞や再発性心筋梗塞は対象となるものの、狭心症や慢性リウマチ性心疾患、等のその他の心疾患は「三大疾病」の対象とならず、脳血管疾患でも脳梗塞や脳内出血、くも膜下出血は対象となるものの、硬膜下出血や高血圧性脳症、もやもや病、等のその他の脳血管疾患は「三大疾病」の対象とはなりません。

 オリックス生命やあいおい生命同等の三大疾病の保障範囲にするには「七大生活習慣病追加給付特則」を付加する必要がありますが、この特則は主契約の入院給付金の日型や通算限度日数の制約を受けることになります。

 また、今回の医療保険の改定では、がん診断一時金特約に加え、「がん通院特約」が揃い始めてきたことも注目できます。

 これは、医療技術の進歩により昨今のがん治療が、外来で治療可能な化学療法や放射線療法が増えてきたことから、入院治療よりも通院治療が増えてきたことに対応する保障となります。その保障内容も各社各様に内容や特長が異なりますので、医療保険見直しの際はじっくりと募集人の説明を聞くことをお勧めいたします。(執筆者:伊藤 克己)