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海外投資は口座開設から 開設条件は「英語か中国語が堪能なこと」

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海外投資は口座開設から 開設条件は「英語か中国語が堪能なこと」

 海外投資も身近なものになりました。かつて証券会社や郵貯の資産運用セミナーに出ると、日本の借金は1000兆円も超え、一人当たりに換算しますと、500万円も600万円も借金を抱えることになる、いずれ国家破産になるので資産運用をしないと…などのように長~いイントロから始まることが多かったのですが、そのようなことくらい今は誰でも認識するようになりました。

 そこからが問題です。「違いのわかる男」というコマーシャルのフレーズがあります。コマーシャルの内容はともかく、「違いのわかる男」になれるかどうかは大事です。

タックスヘイブンの魅力

 では、日本での投資と海外での投資にどこがどう違うのでしょうか。タックスヘイブンと言えば、2013年金融危機で話題になったユーロ圏のキプロスや所得非課税のモナコ公国、また資産非課税のケイマン諸島(イギリス領)、オフショア所得非課税の香港などが挙げられますが、日本に地理的に一番近く、また親しみやすい香港を見てみましょう。

HSBC獅子像
≪HSBC香港本店前のライオン像 奥に2階窓口へのエスカレーター≫

 香港では、次の三つの所得について非課税扱いになります。

一つ目は、銀行の利子所得
二つ目は、株式投資の配当金
三つ目は、一年以上所有の不動産売却時の利益

 以上はすべていわゆるキャピタルゲイン(利殖税)に対しての非課税ですが、これに付け加えるなら、利益が出て子供に財産を引き継いでもらう際の贈与税も相続税もないうえ、香港の居住者(個人や企業)なら、海外で得た利益に対しても所得税は課税されないことです。

 これだけ違いがあると、日本での投資と海外での投資の場合の差が一目瞭然でしょう。

口座開設に必要なものとは

 では、どうやって海外での投資を始めることができるのでしょうか。言うまでもありませんが、まずは口座開設からです。

 2000年に入り、香港上海銀行(HSBC)で口座を作るブームが起こりました。かつてこれを確かめるべく、香港出張の際、土曜日に香港のセントラルにあるHSBC本店を訪ねたことがあります。幸いにして香港の銀行は土曜日も窓口が開かれているので、吹き抜けの一階からエスカレーターで2階に上ると、真正面にATM、右側は銀行窓口、左側が口座の新規開設か、口座についての相談窓口になっています。

 両サイドを見渡すと、ご夫婦らしい人が3、4組いて、皆様赤いパスポートを持っている人たちで、端からも日本人であることがすぐにわかりました。HSBCの窓口で口座を作る場合、かつて同行に口座を持っている人の紹介が必須でしたが、その後、英語か中国語のどちらかがしゃべることを条件とされました。

 日本人の場合、口座を開設したのはいいのですが、ほとんど運用もせず、放置されたままのが多く、銀行から本人にコンタクトしても言葉が通じなく、トラブルになるケースが多く生じました。

 そこで現在かなりコミュニケーションの語学力がないと、突如窓口に出向いてもまず開設してくれません。これをクリアするのには、銀行から何かあった場合にコンタクトできる人の存在です。つまりその銀行と長いお付き合いのある窓口が必要となるわけです。

 香港で投資用口座を開設できれば、日本株もアメリカ株も、そしてもちろん中国株も投資できるようになります。タックスヘイブン税制、合理的に誰でも利用できる制度です。海外投資はまず口座開設から考えましょう。(執筆者:徐 学林)




《徐 学林》
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徐 学林

徐 学林

株式会社京華創業 代表取締役 1983年北京外国語大学日本語科卒。同年北京放送に入社、放送記者を経て1991年名古屋市立大学大学院経済学研究科入学、1994年同修了。中国株投資情報紙発行の(株)日本事業通信網を経て、2001年5月、「金儲けの神様」とされる邱永漢氏と出会い、同6月(株)邱永漢事務所に秘書として入社。以来、10数年間、氏と共に中国・香港市場に上場される企業を視察する「中国投資考察団」を70数回マネジメントし、日本人投資家を引率して世界20か国、100社以上の企業や役所などを訪問、中国企業との人脈や経済、金融、株式など専門用語にも精通する。視察のメンバーに中国株投資で億万長者が続出する。 2012年9月独立し、「京華中国投資視察団」として現在も継続中。 寄稿者にメッセージを送る

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