不動産大家として法人を立ち上げている事例のお話です。税制面では、個人事業主には税率が厳しくなっている傾向があります。その反対に、法人に対して税率を下げる施策を検討しているとのニュースが飛び交っています。

収益不動産の取得には個人と法人、どちらが良いの?

 いまの税制であっても、個人の所得が高額な状態の人場合、さらに収益不動産を取得するときには、個人か法人かどちらで物件を所有すればよいのかとの質問を多くいただきます。

 個人の資産を増やすよりも、新たに法人を立ち上げ、法人の所有にしたほうが良い場合があります。個人では、課税される所得金額が900万円超1800万円以下は、33%であり、この場合は経費などを計上しやすい法人で所有したほうが良いとも言われています。

 所得税額に関わらず、私も法人を立ち上げていまして、すでに6年が経過しています。今後は個人ではなく法人を活用していこうと考えています。また、今までにサポートをした会員さんの中でも、法人を立ち上げて物件を取得している方も増えています。

銀行から融資を受けるポイント

 ここで気にかかるのは、銀行からの融資です。しっかりと収益が上がる物件で、担保価値がある場合は、銀行でも検討をしてもらえます。この法人は不動産賃貸業単独であり、他の業を行わないことが条件となるケースが大半です。さらに、法人代表者の個人的な資産も調査されます。

 銀行としては代表者個人としても融資が可能であるときに、その代表者が約款の業務内容が、賃貸業のみの法人を立ち上げた場合に、融資を出しているという傾向がみられます

 ここまでは、多くの大家さんが経験されていることです。しかし、不動産賃貸業ではなく、別の業の法人に融資を得るにはどのようにして行けばよいのでしょうか。私の法人では、すでに不動産賃貸業だけではないので、銀行さんからは、「次の投資物件には融資を出すのは難しい」と言われています。

 そこで、試しているのが2つのステップです。

 1つ目は、日本政策金融公庫から、運営資金として数十万円の融資を得ています。建物など、設備取得資金としての融資ではありません。そのため、借入額は、高額ではなく、数十万円です。このくらいの額ならば、借りる必要がないといわれるかもしれません。

 この金額を借りたときには、既に法人口座にこの借入額以上の資金が法人口座にあることを通帳にて証明しています。大切なのは、この公庫さんと信頼関係を築くことです。数十万円の貸し出しであっても、高額と同様にしっかりと、

・決算書
・確定申告書
・そして代表取締役の確定申告書や資産背景

 を審査されます。これにより、公庫さんは私のことをすべてお見通しです。調査されるのを嫌がるのではなく、喜んで調査をしてもらうのです。その結果、健全であることを認めてもらいます。あえて少額の法人運営資金を借り、しっかりと返済を重ねます。利息が余計ですが、数千円と少額ですのであまり気になりません。その先にある目標は、将来、法人にて数千万円の融資を得るためですから。

 2つ目は、法人の所在地にある信用金庫との信頼関係を築いている段階です。はじめに、公庫に行ったのはこの信金さんからの勧めでした。信金では公庫での融資実績と返済状況をしっかりと調査されました。公庫の実績が信金さんからの融資審査に良い印象を与えることになったようです。

 残念ながら、信金さんでも法人への初回の融資は、スズメの涙ほどの少額でした。しかし、これも将来に向けての信頼関係を築くことを目的としています。少しずつ、公庫さんや信金さんとの融資実績を増やしていきます。融資実績があり、かつ融資の“返済実績”で信頼関係を深めることができます。

 もちろん、売り上げについても年々増加していくことが有効です。その先には、地銀やメガバンクがありますね。サラリーマンではく、個人事業主や小規模の法人であっても、収益不動産を持つことができるという可能性があります。少しずつですが、成功例が出てきています。

 融資額と返済実績を積み重ねることで、最終目標であるアパート取得のための資金額の融資を得られることができます。サラリーマンさんではない人でも、これまでにサポートさせていただいた方でも、多くの方が収益物件を取得できているという事実もあります。個人事業主や法人も、また元気になることが望ましいですね。がんばれ個人事業主さん!、がんばれ小規模法人さん!!(執筆者:大長 伸吉)

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