消費税が8%になって、早、4か月が過ぎました。この影響たるや…住宅業界にとっては、大きな衝撃となってきました。注文住宅も大幅な受注減…。分譲マンションも大幅な販売戸数の減少となってあらわれてきています。もっとも、消費増税前の駆け込み需要によっての先食いの影響もあるでしょう。

 分譲マンションにとっては、消費増税もさることながら、東北の震災復興と東京五輪のインフラ整備の建設需要による大幅な建設資材の値上がりや人件費の増大による建設費の高騰でさらなる苦戦にたたされているようです。

 反して、都心の土地相場は上昇機運となり、都心近郊では土地相場の下落は下げ止まってきた感があります。消費増税後の住宅の販売に陰りが見えてるなか、土地の相場は盛り返している。不動産に流れるお金が東京をはじめとした都市部の商業施設に集まってきているせいかもしれません。

 そもそも、バブル期の土地の狂乱は、商業地はもとより、住宅地も都市部の高騰による影響を、波の流れのごとく波紋していたものです。

 例えば、坪〇〇円の土地相場が、最初は都心部から10K圏内、それが20K圏内、さらには30K圏内とその土地相場は変動していきました。マンションや建売住宅は、その土地相場の狂乱状況に連動して、都心部から少しずつ離れた地域で分譲されることとなっていきました。

 一般のサラリーマンでは、もはや、東京都内の住宅の取得は無理であり、千葉県や埼玉県の奥、さらには茨城県や栃木県で東京通勤用の分譲住宅が販売されていました。通勤時間は2時間は当たり前の時代でした。

 そして、バブルの終焉とともに住宅の都心回帰が始まりました。一般のサラリーマンでも、都心に家が持てる時代が還ってきたわけです。土地の価格の暴落により、銀行や高い土地を購入していた不動産会社等は大きく傷つくこととなりましたが、土地が安くなったことにより都心部の住宅市場は大きく盛り上がってきました。

 そして、オフィスビルなどの商業施設は、不動産の証券化は可能となったことにより、バブル崩壊でにっちもさっちもいかなくなった不動産が外資のファンドに買われることとなり、ファンドバブルが始まりました。ファンド同士の競り合いで面白いように商業用の不動産の価格は跳ね上がっていた時代です。とにかく、投資家からお金を集めますので不動産を購入していかなければなりません。そして、その必要性から、不動産の相場は上昇する。

 そんなおり、サブプライムローンを債券化した金融商品に黄色信号が点りだしました。そして、リーマンショックがおきました。またしても、ある意味でのバブルの崩壊です。とにかく、デリバティブ等、金融商品が複雑化してきた賜物のような気がしています。

 そして、その後、民主党の停滞期から安部政権に移って、アベノミクスの効果からか、株安や円高による経済危機は回避されてきたような感じがします。

 そして、ここで、建設業界は未曽有の好景気、自動車メーカーも好景気、円安によって輸出業界全体も好景気、ただし、円安による電気を始めとしたコスト増の問題等も出てきています。今回の、アベノミクスや東京五輪等によるこの盛り上がりは、ずっと続くのでしょうか…?

 ここ数年は、海外から日本にお金が流れてきて、ある意味、地域限定のバブルが起きるような気がします。そして、そのお金が次に向かう先は…? 過去、繰り返されてきたバブルの浮き沈み…、日本の借金問題と社会保障問題もあわせて何か気になるところです…。

 いくつかの国に資産を分散するグローバルなポートフォリオを奨める専門家の方のお話を聞いたこともあります。何がいいのか勉強してみようと考えている今日このころです。(執筆者:荒木 達也)