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空き家問題にみる相続の問題点と相談相手選び

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空き家問題にみる相続の問題点と相談相手選び

 いま、空き家の増加が問題となっています。平成25年の全国の空家件数は820万戸ともいわれ、その空家率は13.5%となり過去最高となりました。

 この空き家となった理由には、当然ながら、いろいろな原因があります。売却に出しているもののなかなか希望価格での売却ができない、賃貸物件の空き家、別荘等の二次的な住宅、そしてそれ以外のその他の原因、が考えられます。

 その他以外の空き家の原因の一つには、親の死亡後、そのまま放置されているケースがあります。相続が発生する前に相続後の親の住居をどうしようか考えていなかった…というよりも相続人の立場で親の生前にどうしようかは決めにくいものです。

 やはり、親が死亡前に相続財産をどう残していこうかを考えておかなければ、よりよい財産の承継は難しいものかもしれません

 ここで、考えなければいけないのは、このような将来の相続に備えての適切なアドバイスをしてくれる相談先です。ちなみに、相続に関する相談先の一番は税理士だそうです。他には、弁護士等、やはり、士業の職業のかたが信用も信頼性も高く、頼られれいるようです。その他では、信託銀行といったところでしょうか…。

 弁護士は、遺産分割でトラブルが起きた時のまとめ役、税理士は相続税の税金の計算と申告が主業務となります。こればかりではなく、円滑、円満な相続となるべくアドバイスや節税方法などのアドバイスもいただけるでしょう。

 ただ、やはり、相続では相続財産の大半が不動産であることから、相続絡みの不動産対策のアドバイスには限界があるでしょう。

 空室だらけのアパートをどうしたらいいか、道路に接していない空き地はどうしたらいいか、相続税の評価減につながらない駐車場の有効活用の可能性は、等々…相続絡みの不動産対策はよりよい対策を行えたか否かでその後の資産承継に大きな差となって表れてきます。

 また、空き家もいい例です。

 生前にお住いになっている住居をどのように継承していくかを、きちんとアドバイスしてあげられていれば、かなりの空き家は減っていたかもしれません。

 子供が他に持ち家があり不要なものであるならば、相続後はリフォームで貸家として成り立つものであるのか、その場合、子供のだれに遺してあげるのか、はたまた、信託でその賃料を子供に等分に分けられるようにしておくのか。

 何にせよ、売るにしても、貸すにしても、遺産分割でもめてしまっては、手が出せない状況となりますし、仕方なく共有で分割した場合、後々、どうにもならなくて、結局、空き家で放置せざるを得ない状況ともなってきます。

 相続財産は、その大半が不動産ですから不動産の専門家が相続の相談にのれればベターでしょう。

 相続は、その処理には、民法、税法、の知識が欠かせませんので、民法、税法、不動産、そして相続対策に有効な生命保険の知識は必須といえるでしょう。理想をいえば、この4つの知識をまんべんなく知っていて、実務もそれとなくこなせる人が相続の相談には最適でしょう。

 相続を総合的にコンサルティングしてもらえるのか否か。そんな尺度で相談相手を選ばれてみてはいかがでしょうか。(執筆者:荒木 達也)

《荒木 達也》
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荒木 達也

荒木 達也

株式会社ARK財産承継コンサルタンツ 取締役 (荒木不動産コンサルティングFP事務所 代表) 不動産会社での経理業務、大手不動産会社系列の住宅メ-カ-での住宅・不動産の営業、財産コンサルティング会社での財産コンサルティング業務、会計事務所での相続税等税務全般の申告業務に従事した後、相続対策での不動産対策の重要性を痛感し、公平中立な視点で提案を行う不動産・相続をメインとしたFP事務所を開設し今春新たに法人化。株式会社ARK財産承継コンサルタンツ(荒木不動産コンサルティングFP事務所)は、CFP、不動産コンサルタント、トータルライフコンサルタントである一人のコンサルタントの視点で、財産の現状分析から税務、不動産、相続、保険、資産運用等の総合的な財産コンサルティングを行います。不動産・相続・ライフプラン・保険・資産運用・住宅取得・住宅ローンなど、お気軽にご相談ください。 <保有資格>:CFP、1級FP技能士、不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、証券外務員2種、住宅ローンアドバイザー、トータルライフコンサルタント、MBA・税理士試験(簿記論・財務諸表論取得)、日商簿記1級 寄稿者にメッセージを送る

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