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マイホームの購入は予算内で ついつい予算オーバーする3つの罠

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マイホームの購入は予算内で ついつい予算オーバーする3つの罠

マイホームを購入するに当たり、皆様は当然予算を組んでいると思います。

しかし、実際にモデルハウスを観たり、打ち合わせなどしているうちに、ついつい予算オーバーなんて事も多々あると思います。

一生に一度の大きな買い物、後悔したくないという気持ちはわかります。でも「ついつい高くなっちゃった」のつけは意外と大きいのです。


購入価格だけでは済まない

住宅購入の際、諸経費・税金も付帯発生します。この諸費用の内、購入価格にパーセンテージを掛けて発生する費用が実に多いのです。主なものを見てみましょう。

不動産売買手数料3% 住宅ローン金利 ローン事務手数料&保証料
消費税 登録免許税(抵当権) 司法書士報酬
火災保険料 団信保険料

*延べ床面積など、固定資産税評価額に影響する場合、登録免許税(保存登記)、住宅取得税、固定資産税にも影響が出ます。

仮に土地1000万円、建物2000万円→2500万円にUP フラット35で借入金3500万円を、金利1.46%の35年返済で借りた場合どうなるのでしょうか?

不動産売買手数料      500万円×3.24%(税込)=162,000円 
建築工事請負金の消費税   500万円×8%     =400,000円
住宅ローン金利 500万円上乗せ分         =約138万円
ローン事務手数料      500万円×2.16%(税込)=108,000円
火災保険料 500万円上乗せ分           =約9万円
機構団信保険料 500万円上乗せ分         =約37万円 
建物の抵当権設定登記 500万円上乗せ分      = 50,000円
        合計    =約251万円      
*この他、司法書士報酬がかかります。 

500万円の予算オーバーのつもりが、約750万円のオーバーになるのです。この金額は月々約18,000円の家計負担となって、35年もの間、節約すべきお金として付きまとうのです。

行動経済学の3つの罠

 


では、なぜ「思ったよりも高くなっちゃう」のでしょうか?


大きく分けて三つの要因があります。

一つ目は営業テクニック。最初に高額な商品を提案されると、その金額を基準に考えてしまう(アンカリング効果)や、3つの価格帯を提案されると真ん中を選んでしまう(極端性回避・松竹梅の法則)によって、高額商品を選ばされてしまいます。

二つ目は一生に一度という気負い。この気負いが、(後悔回避)(希少性の法則)となって、高額商品を選んでしまいます。

三つ目は(感応度逓減性)。人は金額が高くなるほど感情度合いが減っていくそうです。例えば、割引商品で100円と90円の差は敏感なのに1,000円と990円の差はあまり感じないものです。普段は10円20円を節約していても、住宅購入では感覚がマヒし、100万円単位で考えてしまうのです。

家計の見直しで、効果は大きいが…

家計の見直しの際の優先順位として、

1. 金額が大きいものから
2. 効果が持続するものから
3. 我慢が不要なものから

と言うものがあります。

住宅ローンがまさに最優先すべき見直し対象となります。

しかしながら、見直しし辛いのも、住宅ローンです。住宅ローンの見直しは、金融機関との交渉事です。

ローンの借り換えには、効果が出るための金利差が必要ですが、いつでも低い金利に借り換えられる訳ではありません。

繰り上げ返済で見直し効果を出すためには、ある程度まとまったお金が必要ですが、最初から予算オーバーのローンを組んでいては繰り上げ返済資金を貯めることができません。

見直しも必要ですが、できれば後でローンを見直すよりも、最初から住宅購入は予算内で納めることが重要なのです。そのためには、行動経済学の罠に負けないよう、あやふやではなく、きっちり予算を組みましょう。(執筆者:田島 稔之)

《田島 稔之》
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田島 稔之

田島FP事務所(T.F.P.O) 代表 東京情報大学情報学科卒。大学卒業後、小売業に就職。その時にFPと出会い、FPとして独立することを決意。資格取得後、実務経験を得るために転職。不動産業、生命保険セールスを経て2006年田島FP事務所(T,F,P,O)を開業する。「FPにとっての金融商品は、医者にとっての処方箋。診察あっての処方箋」をモットーに、あくまで診察がメインのコンサルティングを行っている。長野県長野市を拠点に、住宅ローン相談や401Kセミナーを中心に活躍している。 <保有資格>:CFP®  1級ファイナンシャル・プランニング技能士  住宅ローンアドバイザー 寄稿者にメッセージを送る

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