1. 確定申告して税金が戻る

所得税や住民税の税金はサラリーマンの場合、給与からの天引きなので金額そのものへの意識があまりないと思うが、課税所得金額に対して所得税は普通の収入で20~30%(範囲は5%~40%)、住民税は10%合計で30~40%納税となりばかにならない金額だ。

しかも払い過ぎている場合があり確定申告をすれば税金の一部が戻ってくる可能性がある。確定申告は年初だが、領収書の保管など今から準備しておこう。

こんな場合税金が戻ってくる

(1)人的控除が控除しきれず、株などの源泉徴収支払分があると還付金が発生する。株式譲渡所得税の所得税、住民税で還付金が発生する。

・退職後、失業保険を受給した場合や年金受給をした場合で収入が少なく、扶養家族が多い場合。
・専業主婦で収入がなく株式譲渡益がある場合。源泉徴収分6万円程度の還付金が発生する。

(2)配当所得は確定申告で税金が還付される。

配当は、会社の利益の株主への配分で、会社は法人税で利益に課税されているため二重課税となり、確定申告すれば配当控除がうけられ課税した税額から配当控除として一定額が控除される。申告には総合課税と分離課税の選択があり本人の所得に左右されるので、計算してみよう。

専業主婦で収入がなく株式配当60万円の場合。総合課税で9万円、分離課税で6万円程度の還付金が発生する。

(3)株式の売買での損益通算

複数の会社で特定口座を持っている場合、損失が発生した分の他社分は損益通算はしてくれないので自分で確定申告する必要がある。証券会社別に年間報告書が確定申告前に送付されてくるのでこの資料を利用する。

(4)その他   医療費控除、ふるさと納税控除、住宅関連の特別控除

・医療費控除 :自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができ、これを医療費控除という。同一世帯の家族分を合算し納税額が一番多い人が医療費還付をうければいい。

領収書は大事に保管しこまめに、エクセル表等で医療費フォームに整理

マイナンバー制度活用で2017年分から領収書不要になる計画があるがこの場合でも健保、国保利用時、後で報告書が来る場合なので、市販薬やタクシー代の領収書は必要となる。

報告項目: 医療費、交通費、補填される金額、医療を受けた人、続柄、治療内容、医薬品名、病院などの所在地、病院などの名称、給与所得の源泉徴収票(原本)

・ふるさと納税 :2015年4月1日の税制改正で変更になった点は2点。
(1)控除額が2倍 住民税のおよそ1割程度だった還付、控除額が2割程度に拡大。
(2)年間5自治体までの寄附であれば、控除に必要な確定進行が不要

ふるさと納税(総務省)ふるさと納税の寄附金控除を受ける場合の確定申告書の記入例など掲載(参照:総務省ふるさと納税ポータルサイト

・住宅関連の特別控除

住宅借入金や特定増改築等住宅借入金、特定改修工事、認定長期優良住宅新築、耐震改修、などの特別控除に関して所得税の税額控除もある。

2. 何気なく使っていることばの概念図

給与収入、給与所得、課税所得、所得税と控除(給与所得控除、人的控除、社会保険控除、その他控除)  

3. 確定申告の注意点


(1)申告の注意点

・国税庁ホームページ 確定申告等作成コーナー の「e-Tax 申請コーナー」で納税金額や還付金がシュミレーションで計算できる。

・シュミレーションの中で総合課税、分離課税の選択がある。どちらを選択するか?課税所得金額の多い少ないによって還付金が変化する。おおむね、所得が少ない人は総合課税が有利で、多い人は分離課税が有利であるが、二種類とも試してみよう。

・申告不要の条件に該当する人でも税金の還付がある場合が多いので確定申告の計算シュミレーションを行う価値はある。HPでは「申告書の提出が必要な方」についての記述はあるが、還付の可能性がある人については触れていない。

・今からe-Taxを開始する人は、カードリーダー購入する必要がある。 カードリーダー購入時の優遇制度が以前はあったが、現在廃止されているのでメリットがあまりなく、税務署員もあまり推奨していなので書類提出は持参か郵送で十分。

(2)還付金の振込まで    

・所得税還付の場合、申告後1か月程度で4月中旬ころまでには還付金が指定した銀行へ振り込まれる。

・住民税(都道府県民税+市町村民税)の計算は、税務署の所得税関係書類から計算されるので、住民税の還付は6月ころで、会社員の場合は特別徴収で精算され、一般の普通徴収では6月15日に指定した銀行へ振り込みがある。(執筆者:淺井 敏次)