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【法人向け】重くのしかかる消費税 納税資金を積み立てよう

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【法人向け】重くのしかかる消費税 納税資金を積み立てよう

最近、消費税の申告を終えた当社のお客様からは「何だか消費税が2倍になった感じがする」という声が聞かれました。資金繰りに悩む企業にとっては、5%から8%と1.6倍に引き上げられたのですから、消費税の納付はそれほど大きな負担に感じられるのでしょう。

そして、2017年4月からは10%に引き上げられます。5%時と比べると2倍になります。今以上に納税する時の負担が大きく感じることは間違いありません。そのためにも、事前に納税額がいくらぐらいになるのかを把握し、納税資金を分けて管理していく事が必要です。

資金繰りが苦しいと日々の支払いや返済を優先させてしまい、納税資金分に手を付けてしまうことはよくあることです。しかし、それによって税金の未納が発生してしまえば、金融機関からの資金調達に影響を与えます。完納の見通しがあれば信用保証協会は対応するでしょうが、やはり未納は無いに越したことはありません。

売上や経費に大きな変動が無ければ、今までの消費税額からある程度の税額は予想できますが、もしそうでない場合でも、試算表を以下のようにすれば大まかな消費税額を求めることができます。納付期限間近に慌てないよう現状ではいくらになるか確認しておきましょう。


税込経理から税抜経理へ

消費税は預かった消費税から支払った消費税を差し引いて納付するのが原則です。もしこれを読んでくださっている皆さんの会社が税込経理をされているようでしたら、税抜経理に変更することをお勧めします。

税抜経理にすることで決算書や試算表は消費税抜きの金額で表示されます。そして、売上等により預かっている消費税については、貸借対照表の負債の部分に仮受消費税として、経費等支払った消費税については、資産の部分に仮払消費税として表示されています。

税込経理ですと例えば売上が10,000円で消費税が800円ならば、決算書や試算表には10,800円と表示されます。税抜経理ですと売上は10,000円、消費税800円については仮受消費税800円と表示されます。したがって税抜経理にすることで、預かった消費税額、支払った消費税額を簡単に把握することができ、その差額が納付すべき消費税となります。

消費税分を積み立てましょう

毎月発生する消費税分を納税するような気持ちで積み立てておく事が大切です。日々の資金繰りに苦しんでいる状態では難しいでしょうが、納税に充当できるよう少しでもいいので積み立てておきましょう。通帳については普通預金でもいいですし積立預金でもかまいません。

なお、私が調べた範囲ではありますが、消費税納税目的の積立預金を取り扱っている信用金庫があります。そして、積立額と消費税額に差がある場合、不足分の融資を検討してくれる積立預金を取り扱っている信用金庫もありました。

融資も扱う積立預金をホームページで確認できた信用金庫を3つほどご紹介しておきます。

足利小山信用金庫「納税専科」

アルプス中央信用金庫「完納奉行」

西京信用金庫「TAXプラン」(pdf)

もしお近くにこのような預金を取り扱っている金融機関があれば利用してみるといいでしょう。(執筆者:瀬野 正博)

《瀬野 正博》
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瀬野 正博

瀬野 正博

有限会社エム・エヌ・コンサル 代表取締役 地方銀行で法人向け融資を担当した後、税理士事務所に転職、顧問先企業には経理や税務面のサポートに加え、資金繰り改善や資金調達に関する支援を行っていました。税理士事務所を退職後はコンサルタント会社に転職したものの、お客様からの強い希望もあり平成17年9月に当社を設立しました。当初は資金調達や経理業務の支援を行っていましたが、現在はそれに加え経営者の右腕あるいは経理部長となって、銀行との良好な融資取引の支援や、経営改善・業績拡大のお手伝いをしています。 <保有資格>:FP技能士2級、日商簿記2級 寄稿者にメッセージを送る

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