貯金できない人にありがち「肥満家計」 費目別節約術では対処できません

お金が貯まらない……このままではダメだ! 節約しなければ!!

もし、あなたが今そのように思っているなら、これはチャンスです。無意識に浪費を続けていると当然お金は溜まりませんが、問題に気づけばその対処法を探すことができ、家計を改善することができます。

ただ、多くの人がまず思いつくさまざまな節約術というのは、根本的な解決になっていないことも多いのです。「食費を節約する方法」や「光熱費を節約する方法」に走る前に、もっと効果的な対処法を知っていただきたいです。

「肥満家計」の部分痩せは難しい


家計を体型に例えると、貯金できない人というのは家計が肥満状態になっているということです。消費するカロリーよりも多く食べ過ぎていたら太ってしまうのと同じように、入ってくる収入以上にお金を使っていれば、家計は赤字になります。

また、体が太るというのは、「部分的に太る」ということはほとんどありません。肥満の方は、体全体に体脂肪がついている状態ですよね。家計も同じように、部分的に支出が多いというわけではなく、全体的に支出が多く、その結果肥満家計になっていると言えるでしょう。

肥満のまま、いくら太もものマッサージをしても太ももだけ痩せるということができないのと同じで、家計においても、一部分だけ節約しようとがんばったところで、うまくいかない可能性が高いです。

なぜなら、肥満家計の方の場合、そもそもの「お金に対する考え方」や「お金を貯めるという考え方」といった基本的な部分に問題があることが多いからです。しっかりと貯金をしたいのであれば、まずは家計の肥満状態から脱出し、ある程度健全な家計を作り上げてから、「ここはもう少し削りたいな」などの部分的な家計ダイエットに取り組むのが正しいプロセスだと言えるでしょう。

自然と家計が痩せる仕組みを作ろう

肥満からのダイエットを成功させるために何よりも大切なのは、食生活の改善です。極端に制限するのではなく、健康的な食生活を続けることが大切です。健康的な食生活にするだけでも、徐々に脂肪は減っていきます。

ダイエットにおける食生活の改善は、家計で考えると「貯蓄の仕組み作り」に似ています。貯蓄の仕組み作りとは、たとえば給料から貯蓄分を天引きしてもらえる「財形貯蓄」や、銀行で開設する積立定期預金などのことです。はじめに設定だけしておけば、あとは勝手に貯蓄が増えていくためずぼらな方でも続けやすいです。

今まで1万kcal摂取していた人がいきなり2,000kcalにすると精神的につらくなるのと同じように、いきなり「毎月5万!」なんていうことをしてしまうと家計が圧迫されてつらくなってしまいますから、まずは5千円でも1万円でもいいので、できそうな金額から積立を始めてみてください。毎月5千円の積立でも、1年経てば6万円、10年経てば60万円貯まります。

肥満の方でも、健康的な食生活を続けることで少しずつ体脂肪は減っていきます。肥満家計の方も、適切な積立を継続することにより、少しずつお金は貯まっていきますよ。

家計ダイエットをサポートする「運動」を取り入れよう


食生活を改善するだけで体脂肪は減っていきますが、それをサポートするのが適度な運動です。ウォーキングなどの有酸素運動は、体脂肪を効率よく燃焼させるだけでなく、体を動かすための最低限の筋力をつけたり、血行を良くして代謝を改善する働きもあります。1日30分程度を目安に、なるべく毎日続けることでダイエットはほぼ100%成功します。

同様に、家計の場合は、積立を続けるのと同時に、それをサポートする運動を取り入れましょう。この運動にあたるのが、「予算を組んでその範囲でやりくりする」ということです。

家賃などの支払を済ませたあと、手元に残るお金が10万円あったとします。これで、食費や日用品代、交際費などのやりくりをしていきます。もし、無計画に全部使っていれば、手元に1円も残りませんし、貯蓄を切り崩してしまうことにもなります。そうならないために、予算を作るのです。

予算は「食費」、「交際費」などと費目別に作る方法もありますが、貯金が苦手な人におすすめなのは「週予算」を作る方法です。週予算とは、1か月に使えるお金を週ごとに分けておくという方法。

【1か月で5万円使える場合】
・1週間あたり12,500円×4週間(5週目は残金で乗り切る)
・1週間あたり10,000円×5週間(5週目は外食などの贅沢をしてもOK、もしくは残金は貯蓄にまわす)

予算を組んでやりくりしていくことで、使いすぎを防止することができます。

家計が健康になってきたら部分痩せも可能


ダイエットで部分痩せは不可能だと言われていますが、部位ごとの筋肉を鍛えることによって、理想のプロポーションに近付けることは可能です。二の腕を引き締めたいなら上腕三頭筋を鍛える、太ももを細くしたいならハムストリングスを鍛える、といった具合です。

家計の場合も、肥満家計のままでは部分的に節約してもほとんど効果はありませんが、週予算を組んで使いすぎを防止したり積立を継続して家計を健全な状態に近づけることができれば、さらに部分的な節約を取り入れることによって、さらにお金を貯めやすくなります。

ここで言う部分的な節約とは、いわゆる「節約レシピで食費を節約する」とか「こまめに電気を消す」とか、「携帯プランを見なおす」といったよくある節約術です。

こうした節約術は、もちろん肥満家計のうちから始めておくことによって節約効果は大きくなります。ただ、はじめからあれこれ手出しするとダイエットが失敗しやすくなるのと同じで、家計改善においてもやることが多いとつらくなってしまうことがあります。

はじめはとにかく「予算内で家計をやりくりできるようになる」、「積立の設定をしておく」といったことに集中し、こまかい部分的な節約は、その後取り組む方が負担が少なく続きやすいと言えるでしょう。

ダイエットは、正しく取り組めば確実に結果が出るものです。そしてそれは家計管理においても同じです。家計管理も、正しくおこなえば確実に貯蓄を増やせるようになりますので、一つずつ、順序立てて取り組んでいきましょう。(執筆者:吉見 夏実)

この記事を書いた人

吉見 夏実 吉見 夏実()»筆者の記事一覧 (375) http://manetatsu.com/author/nyoshimi/

1984年生まれ。お金を貯めるのは好きだが同様にお金を使うことも大好き。好きなものを買うために普段はムダ遣いを排除し、シンプルライフを徹底。専業主婦時代には食費月1万円を実践、年間貯蓄額200万円を継続中。お金の使い方やダイエットにも断捨離の考えを取り入れ、無駄なくかつ楽しく豊かに生活する方法を模索中。メディア掲載:日経WOMAN、週刊SPAなど
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