~ママ社員でも希望のキャリアを実現するために心がけておく3つのこと~

「マミートラック」という言葉をご存知でしょうか?

キャリアを積み重ねてきた女性社員が、産休育休明けに産前よりもゆるりとしたポジションを割り振られる現象です。

これ、何が問題になっているかというと、「本人にとっては不本意な配置転換・待遇である場合がある」ということなのです。会社としてはママ社員に配慮した人事をしたつもりでも実は本人は……、ということなのですね。

3つのプランニングを早い時期にしておく


同じ総合職でもバリバリ時間の制約がなく働くのと、残業NG、または時短勤務という制約のある働き方では、当然ですが役割、評価や報酬も変わってくるというのが企業で働く上では一般的です。

また、子育てがひと段落したからといってまた出産前のポジションや待遇に戻れる保障もありません。産後にどちらの働き方を希望するかはその人の価値観や子育て環境、キャリアプラン、経済状況によって人それぞれです。

収入面からいっても、働くことを通じた自己実現の側面からいっても、マミートラックに入るか入らないかは生涯を通じて大きな違いを生じます

ですから、自分の生き方としてどうありたいのかという「ライフプラン」、ママ社員としての「キャリアプラン」、そして生涯を通じて計画が必要な「マネープラン」、この3つを若いうちにしっかり考えておくことはとっても大切なんですね。3つのプラン次第でマミートラックを望む、望まないも自ずと明確になってくるのです。

明確にしておくべき3つのプラン

(1) 自分の生き方としてどうありたいのかという「ライフプラン」
(2) ママ社員としての「キャリアプラン」
(3) そして生涯を通じて計画が必要な「マネープラン」

組織のオンリーワンを目指す


マミートラックを望まない人にとって、この「企業側の配慮」は不安に感じることでしょう。企業とママ社員本人、双方の利益になるような、そして将来不本意な配置転換にならないために、出産までに自分で備えておけることはあるのでしょうか。

私自身、総合職として企業に勤めながら2回の出産・育休を経ていますし、部下や後輩、周囲のあちらこちらにママ社員がいる環境で働いています。マミートラックについて希望通りの人、不本意な人……、色々なパターンをみてきました。

その結果、ひとつの傾向として言えることがあります。

それはずばり、「私にしかできない仕事、ポジション」、「この人なら、という信頼関係」を出産までに確保・構築しておく人は、ママ社員になっても変わらずバリバリと仕事をしている、ということです。たとえ時短勤務等の制約があるとしても、お子さんの急な発熱での欠勤リスクがあったとしても、です。

このことから、ちょっと大げさな言い方をすれば「組織のオンリーワンの存在」になることがマミートラック回避には最も確実なのではないかと思っています。

実績作りと自己アピールは怠らない


厳しい言い方になりますが、組織の人事は個人の配属希望を100%叶えることは不可能です。特に民間企業は利益の追求が上位目的であり、使命です。そのために考えに考えて人員配置をするわけです。

ですから、企業の目的達成に自分は貢献できる人間であるということを、確実な実績とともにしっかりアピールしておくことが最も重要になります。そしてもうひとつ、産後もバリバリ働きたいというご自身の希望をキチンとしかるべき役割の人に伝え続けることも大切です。

「権利」と「義務」の使い方を間違えない

目的達成のための適材適所の人事を、という考えはどの組織でも一緒です。

私が、初めての育休復帰の際に当時の上司に言われた言葉をここでご紹介します。何年経ってもこの言葉にいつも勇気つけられています。

「会社の求める役割を、責任を持ってこなせる人、制約がある中でもキチンと結果を出せる力がある人にしか会社はその役割を求めません。それをやり遂げることはとても苦しく大変なことですが、会社はあなたのその頑張りに評価や報酬で応えます。」

中学の社会科で習った通り、「権利」と「義務」その行使にはどちらにも責任が求められますよね。

このことを正しく理解し働いてきた人は、マミーズトラック現象そのものについても理解して受け入れていますし、仮にご自身が不本意ながら一時的にマミーズトラックに入ったとしても子育てがひと段落したタイミングで再び希望のキャリアを取り戻すことができる実力を持った人なのではないでしょうか。

「マミーズトラック」という言葉の意味や使い方について、我々ママ社員自身が良く考えていかなくてはなりませんね。(執筆者:山内 理恵)