北朝鮮が核実験を実施


2016年1月6日、北朝鮮が核実験を実施したとの報道ありました。「実施」というのは、北朝鮮当局は「水爆実験に成功」と宣言していますが、「実験は失敗」あるいは「水爆ではない」という報道もあるからです。

とはいえ、北朝鮮が核開発を続け、周辺国と国際社会に対して威嚇する態度をとろうという態度を改めて示したということは間違いないことです。

ん? 「水爆」?


しかし、北朝鮮が実験に成功したとしているのは水爆なのですね…。それはアメリカからすれば60年以上前の技術(1954年ビキニ環礁水爆実験)。また観測によると爆発地点は地上。地下実験なんてまだまだ先の話なのでしょう。北朝鮮は、軍事技術が未熟であることを世界に知らしめたのです。

しかも、核弾頭をミサイルに積むには(核ミサイルとして実戦化するには)、まだ小型化という課題があるとのこと。

もちろん、研究が進んで実戦化されれば周辺国にとってとんでもない脅威となるのですが、それはまだまだ先のようです。

それに、時代遅れでも大量破壊兵器で先制攻撃すればそれなりの「戦果」はあります。それでも「使用」ではなく「実験」するのは、先端は開かず周辺国に対して示威行動をとるのが、君主による統治の安定にとっては最も効果的だからでしょうか。

ともかく、北朝鮮の核は「使えない」または「しばらくは見せるだけで使わない」のですね。

MDの需要はまだ先


MD(Missile Defense)はミサイル防衛のことです。発射されたミサイルを、航行中にイージス艦や人工衛星からのレーダーで捕捉し、迎え撃つ形で発射したミサイルで、着弾前に撃墜するしくみです。これがうまくいくと、ある程度の距離から発射されたミサイルを無力化できます。

このMDに、私は注目していました。もちろん日本が核ミサイルの脅威にさらされる事態を待望しているわけではありません。しっかりカネをかけてMDの開発をすすめるのは喫緊の課題、かなりカネが集まるはずだと予想していたのです。それが東アジアの安定につながるのですから。

しかし、今回のことでMDの開発はそれほど切迫した課題ではないのかもしれないと考えています

伸びない防衛関連銘柄


代表は三菱重工〈7011〉でしょうか。MDに関係する部品を製造しています。昨年は武器輸出三原則が緩和されたのにもかかわらず、株価は下落傾向にありました。北朝鮮の核実験報道を受けても反発しません。ただし、中東の情勢不安も続きそうですから、どこかで急騰するかもしれません。

それよりも気になるのは夏の参議院選挙です。衆参ダブル選挙にもなるかもしれない大切な国政選挙です。タカ派の安倍政権にとっては、東アジアの情勢不安は追い風。韓国との共同が欠かせない北朝鮮問題ですが、安倍内閣は昨年末に歴史的交渉を終えたばかり。今回も安倍外交の得点となるかもしれません。

自民党が大勝すれば、日本にとっては平成最長の5年5か月の小泉純一郎内閣に迫る、長期政権の誕生となります。政権の安定なくして、経済の安定はありません。(執筆者:徳田 仁美)