※本サイトは一部アフィリエイトプログラムを利用しています

注目記事

年代別、「幸福な老後」のためにやっておくべき「お金」のこと

ライフ 家計
年代別、「幸福な老後」のためにやっておくべき「お金」のこと

幅広い読者に読んでいただいているこのコラムですが、今回は、年代ごとにやっておく「お金」についてのことをまとめてみましょう。

20代、30代:コツコツお金を貯める


まず、20代、30代。若い時には、とにかくコツコツお金を貯める。お金を貯めるには、

小額でも無理なく長く貯める習慣を身につけること

です。


たとえば、月2万5000円、ボーナス時10万円の積み立てなら、年間50万円の貯金ができ、10年続ければ500万円、20年続ければ1000万円、30年続ければ1500万円になります。

会社にお勤めなら、社内預金か財形貯蓄がないか調べてみましょう。この2つは、給料から天引きされるので、最初に手続きさえしておけば、あとは忘れていてもお金が貯まります。

特に有利なのは、社内預金。なぜなら、社内預金は労働基準法第18条第4項で利率の下限が定められていて、現行では0.5%以上となっているからです。

社内預金も財形貯蓄もないという会社に勤めている人や自営業の方は、給与や支払金が振り込み口座になっている銀行で、自動積み立てを活用しましょう。自動積立なら、忘れていても気づいた時にはまとまったお金になっているはずです。

お金を積み立てる時には、「金利の良いところにしよう」などは思わないこと

低金利ですから、金利にこだわるよりも、忘れていても自然に積み立てられていく積み立てやすさにこだわらないと長く続けられません

20代、30代は、まだ子どもにもお金がかからないので貯め時。少しでも早くはじめた人が、後で勝ち組になれます

40代:住宅ローン返済は、投資よりも確実に効果あり


40代は、なにかとお金が必要となる年代で、手持ちのお金では足りずにローンを組むという人も多いかもしれませんが、

借りたローンはなるべく早く返すようにしましょう


たとえば、住宅ローンを借りても、40代の方ならまとまったお金を繰り上げ返済すれば、返済年数をかなり短縮できるはずです。

たとえば、35歳で3000万円の住宅ローン(金利2.5%)を借りて、40歳で300万円を繰り上げ返済すると、利息が約298万円も減ります。

300万円投資して確実に598万円になる株などはありませんから、そう考えると、下手な投資よりもよっぽど資産形成の効果はあります

繰り上げ返済では、支払額を減らす方法と返済期間を短縮する方法がありますが、前述のものは期間短縮です。

35歳で35年ローンを組むと、返済が終わるのは70歳。これでは年金をもらいながらローンの支払いをするということになり、生活も苦しくなる可能性があります

けれど、40歳で300万円の繰り上げ返済しておくと、年金をもらい始める65歳にはほぼローンが無くなっています。ですから、老後はかなり安心になります。

ただし、この年代は、子どもがいたら教育費がかかる年代です。そのぶんは、20代、30代から続けている貯金の中から、しっかり取り分けておきましょう。

50代:第二の人生に向けて、妻も働こう!


50代は、なるべく長く働ける方法を考え、妻も働くことを考えましょう


働くだけなら65歳まで会社で雇ってはもらえますが、給料は安くなり、責任ある仕事からも外される可能性があります。

そうならないためには、社内で重要視されるキャリアを持っているか転職しかありません。

キャリアアップするなら、教育訓練給付金を使えば、10万円を上限に資格取得にかかった費用に2割まで補助してもらえます

資格は、今までの自分のキャリアの延長線上で再就職にも役立つようなものにしましょう。詳しくは、ハローワークで聞いてください。

また、できれば子育てがすんだ妻にも働いてもらいましょう。そして、妻も稼ぎは、老後資金として蓄えておきましょう。

50代、60代のご夫婦は、今の若い夫婦のように2人で働いて稼ぐという考え方があまりない方が多いように思います。ただ、妻も働きに出てみると、金銭的に安心なだけでなく、妻の生活の視点も変わってくるのではないでしょうか。

働くということは、楽しいことばかりではなく苦労なことも多くあります。そうした経験をしてみると、ご主人の苦労もわかり、今まで以上にお互いに思いやりが持てるのではないでしょうか。

60代になったら、老後はすぐそこまで来ています。これからは、2人で80歳から90歳まで生きます。

この20年から30年という長い歳月も、寄り添って生きていく気持ちと金銭的な裏付けがあれば、充実できるのではないでしょうか。(執筆者:荻原 博子)

《荻原 博子》
この記事は役に立ちましたか?
+0

関連タグ

荻原 博子

執筆者:経済ジャーナリスト 荻原 博子 荻原 博子

経済ジャーナリスト 1954年生まれ。経済事務所勤務後、1982年からフリーの経済ジャーナリストとして、新聞・経済誌などに連載。女性では珍しく骨太な記事を書くことで話題となり、1988年、女性誌hanako(マガジンハウス)の創刊と同時に同誌で女性向けの経済・マネー記事を連載。難しい経済やお金の仕組みを、生活に根ざしてわかりやすく解説し、以降、経済だけでなくマネー分野の記事も数多く手がけ、ビジネスマンから主婦に至るまで幅広い層に支持されている。バブル崩壊直後からデフレの長期化を予想し、現金に徹した資産防衛、家計運営を提唱し続けている。新聞、雑誌等の連載やテレビのコメンテーターとしても活躍中。「私たちはなぜ貧しくなってしまったのか」(文藝春秋)「一生お金に困らないお金ベスト100」(ダイヤモンド社)など著書多数。 寄稿者にメッセージを送る

今、あなたにおススメの記事

特集