住宅ローンの金利が低下したので、今がチャンスと住宅購入を計画されている方や、10年以上も前に住宅ローンを組んでいて最近の金利低下で対策を考えたい方も多いかと思います。

住宅ローンを組んで、実際に返却計画表をもらい、返却を開始すると月々の返済額について色々疑問を感じることがでてくる事でしょう。

住宅ローンの対処法には

「繰上げ返済」
「借換え」

がありますが、これらの使い方について考えてみましょう。

「繰上げ返済」はローンの元金部分の一部や全部を返済し返済期間や返済額の軽減になります。

「借換え」は低金利の住宅ローンを新たに借りて現在のローンを一括して返済します。

高金利のローンを低金利のローンに換えることで、利息支払額の軽減ができます。

1. 「繰上げ返済」

「繰上げ返済」はまとまった余裕資金を捻出する場合の対処法でその都度手続きするのがいいと思います。

手続き前にキャッシュフロー表を作成して将来破綻しない事を確認してからにしましょう。

子育て費用がかさむ時期である40代から50代は収支バランスがくずれやすくなりますので注意しましょう。 

繰上げ返済で注意すべきポイント

(1) 「期間短縮型」と「返済額減型」の2種類がありますが、「期間短縮型」の方が「返済額減型」よりも利息軽減効果が大きくなります。金融機関によってはどちらかしかない取り扱わないところもあります。

(2) 金利の高いもの、期間の長いものから優先して返済していきましょう。 

(3) ステップ返済の場合、期間短縮型はステップ返済期間が終了し返済額が上がる場合があります。

(4) ローン返済金利が、投資資金の金利より低い場合は、返済に廻さずに、投資を優先した方がトータルで有利な場合があります。

借入金額別の合計支払額と利息支払額

借入金額1,000万円、2,000万円、3,000万円の場合別で、合計支払額と利息支払額(万円)を下表にまとめました。

借入開始から数年は利息負担が多く利息ばかりを支払っている事が分ると思います。早い時期の「繰上げ返済」が効果的となります。

例えば3,000万円を2%、30年ローンで借りた場合

初年度の利息は

3,000万円×2.0%=60万円+元金74万円=年間合計134万円

の支払いとなり、10年目でも支払額の約3割が利息となります。高額な利息分は早く払ってしまうことが繰上げ返済の利点です

2. 「借換え」

「借換え」が効果を発揮するには諸経費の金額を上回る利息軽減効果が必要となります。

ただ「借換え」にも審査がありますので元の住宅ローンを組んだ時と条件が変化した方は注意が必要です。

借換えで注意すべきポイント

「借換え」時の金融機関との交渉は一種のコツが必要で、戦略といえば大げさですが作戦が必要となります。

ステップ1 複数社への見積もりで最低レベルを見極める。

ステップ2 現在の金融機関に「繰上げ返済したい」と話を持ちかける。

ステップ3 普通の金融機関なら現在の条件より好条件を持ち出すことが多く、その中から有利な条件を引き出せるか交渉する。

住宅ローン借換え経費の残高別概算

金利差1%以上、ローン残高は1,000万円以上、返済期間は10年以上。

この条件に近ければ借換えを検討してみましょう。

諸経費の目安をローン残高1000万円として計算してみましょう。

銀行に払う手数料 (現在の銀行と新しい銀行) 3万円×2 
保証料 20万円 *「元本×2%」が目安
登録免許税 5万円
司法書士報酬 8万円
合計 39万円
1,000万円…39万円
2,000万円…59万円
3,000万円…79万円

2%から1%に「借換え」したとすると  

1,000万円の場合
合計支払額 1,113万-(1,056万+39万)=8万円
この程度では考え物かもしれません。
2,000万円の場合
合計支払額 2,446万-(2,217万+59万)=170万円   
3,000万円の場合
合計支払額 4,018万-(3,487万+79万)=452万円

のお得になります。

まとめ

住宅ローン金利は銀行の競争関係や、プライムレートなどの外部環境で変化しています。

優遇レートで、基準よりかなり低く設定している銀行もありますので交渉の余地がありそうです。

金利は「固定型」や「変動型」(「短期金利連動型」や「長期金利連動型」など)の条件が多くあり、銀行で独自に設定していますし、諸経費についても銀行で異なりますので条件については、分るまで何度でも粘り強く質問することも成功の秘訣でしょう。(執筆者:淺井 敏次)