日本人の世帯あたり生命保険加入率は約8割。男性が80.9%、女性が81.9%となっています。(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成25年度http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/provision/8.html)

「普通は生命保険に入るものだ」と思い込んでいる人が多いのですが、生命保険は本当に必要な人だけが加入すればいいものです。

必要もないのに保険に加入している人は、「無駄なお金を使っている」と断言できます

今回は、特に無駄な生命保険に加入しがちな20代独身の方に注目してみましょう。

「万が一」のときにかかる費用

まず、万が一のことが起こったときに、いくらかかるのかを整理しておきましょう。

死亡時の葬儀費用は50万円あればいい

葬儀費用の平均は約200万円だと言われているのですが、実際には20万円程度から800万円程度とかなり幅があります。つまり「ピンキリ」です。

お金をかけずに身内だけで葬式をしたり、お葬式自体をせず火葬のみにするという方法もあります。

20代の方だと親御さんが大きなお葬式をされる可能性もありますが、自分自身が「簡素なものでいい」と思うなら、50万円程度用意しておけば十分です。
※葬儀費用や遺品整理等を合わせてもこれぐらいに収めることはできます。

医療費は1か月あたり8万円強

入院や手術などでかかる医療費は内容によりピンキリですが、健康保険の「高額療養費」という制度を使えば、自己負担限度額を超えた分は支払わなくてよくなります。

後から請求するのでいったん立替える必要はありますが、病院によっては分割払いにも応じてもらえます。また、手術など事前にお金がかかることが分かっていれば、事前申請も可能です。

一般的な所得の方だと1か月あたりの負担額は8万円強で、4か月以上該当した場合は4か月目から限度額も半額近くに引き下げられます。

長期入院になれば傷病手当や障害年金が該当する可能性も出てきますから、「医療保険に入っていないと破産する」というようなことはありません。

「安心」のためだけに支払う保険料


生命保険は、主に死亡時が対象の「死亡保険」と、医療費がかかったときが対象の「医療保険」に分けられます。

死亡保険は毎月600円~1,000円程度

意外と安いと思われたでしょうか? 保険料は若い人ほど安く設定されているので、けっこう安いんですよ。

ただ、今後何十年も支払い続けるとしたら、相当な金額になります。20年間で合計で20万円以上、40年間では50万円以上になることも。

医療保険は毎月1,500円前後

あれこれオプションを付けないシンプルな医療保険でも、月に1,500円前後かかります。これも、今後40年間支払い続けたとしたら60万円以上になるんですよ。

当然、医療費がかかる病気やケガなどがなければ、保険料は「掛け捨て」です。

20代独身ならほとんど「貯蓄」でまかなえる


若い人でも、結婚して子どもがいるなら保険に入った方がいいケースが多くなります。しかし、誰かを養っているわけでもない独身の方なら手厚い保障は要りません

死亡保険分と医療保険分として月に3,000円を積立預金にしておけば、年間で3万6,000円、20年間で72万円も貯まることになります。

もちろん、まったく貯金が無い人だと少々不安です。貯金がゼロの人は、まずは格安な保険に加入しておき、お金が貯まり次第保険は解約していく、というやり方がおすすめです

生命保険に加入することで得られる「安心」は大きいものですが、決してその安心料は安くありません。

貯蓄でまかなえるなら保険は必要ありませんし、貯蓄が少ない場合も「不足する分だけ」を保険で補えばいいのです。

平均や大げさなデータに惑わされることなく、「その保険料を払ってでも保険に入るべきか」を考えた上で生命保険を選びましょう!(執筆者:吉見 夏実)